第4話 (準備進行中)

文化祭は生徒会主導であり風紀委員は原則として交代制であるため、小鳥遊 光は舞台の順番である午前に自由時間を振ってもらい見回り担当は午後からとなる。

生徒会も本番は交代で作業をするらしいが。

とはいえ有事の際に救援したり不審者等を見かけた時は情報を回すなどの必要性から生徒会と風紀委員と教員は文化祭中の連絡用インカムの装着が義務付けられている。


小鳥遊 光は本日は当番の見回りをしている。

準備は各クラス滞りなく進められており、日に日に文化祭の様相を呈してくる。

いい匂いが時々するのは屋台等の飲食系の出し物の料理の練習か。

特に見回りでめぼしい出来事はない。

というより吉川 恵の式紙もあって実質有事の際の対応ぐらいしかする事もない。




「結界の準備整いました。」

「よし、ご苦労。」

「吉川 恵と若月 夏がいるのに実行に移すとは無茶するねぇ。」

「だからこそだ。

吉川 恵と若月 夏がいるからこその警備隊の油断をついて、騒ぎを起こしその前後に小日向 雛を昏倒、転送魔法で脱出、その後他の奴らを封魔結界に閉じ込めて離脱して足を付かなくする。」

「まあ、計画としては悪くないと思う。

封魔結界の欠点は結界中でも吸収系の魔法を行使されれば壊されるけど、直感的に魔法を行使できない吉川 恵は先に封じてしまえば恐るに足らずだし。他に吸収できる奴は確認できてないしね。

あと、はいこれ。」

渡したのは配置図の複写である。

「よし、これで最後の準備も整う。」

「俺は警戒されてる感じがあるから、今回は大人しくしてるよ。」

「内通者が捕まるのが一番困るしそこは仕方のないことだ。

決行は文化祭の日だ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る