第2話 (対戦形式)

遠征が到着し打ち合わせが開始される。

林山 彰人には監視官兼教師―監視のために派遣された教師―が付いている。

打ち合わせ前に問答が発生した。

「村山 正輝、お前は情報収集が好きなようだな。」

「なんや?何か言いたいことでもあるんか?」

「そんな情報を集めたところで実践では目に見える情報以外は頼りにならんということを覚えておけ。」

「人の趣味にケチつけんといてや。」

「趣味、か。そんな人の悪い趣味は俺は好かん。」

「なんやと!?」

というやり取りがあった。

林山 彰人が入ってきた際に監視官の教師もいたことで一旦終了となったが。


魔王討伐の追加ルールは各個撃破の方向―ちなみに配下を師団長や魔王側に付けるのは元々禁止されていないため各個への一度に挑める人数の上限はない―で進んだ。

まずは前線に3人の配下が3つの部屋に分散して3つのルートを選ぶ形式。

次に一度ルート合流して2択の師団長戦があり、その後に控える光のルームと闇のルーム2択を突破してボスに挑むという流れになった。―ちなみに魔法吸収は封印。

光のルームと闇のルームの考案は小日向 雛の提案であり特に異存もなく―宮本 勤と村山 正樹が別々の部屋になるためお互いに喜ぶように同意したのも大きい―と決まった。

最初の3つの部屋に精神系が2人も居てハズレ枠になってるのはいいのか?とも小鳥遊 光は思ったが口にはしなかった。

この形式になった理由の一つに林山 彰人が個人で動く事を希望したことも関係してはいるが、何より小日向 雛が魔法の特性上範囲魔法の巻き込みをしやすく足でまといになりやすいというのが最大の理由でもあった。

その確認をしたのは宮本 勤であったが。


打ち合わせが終わり。

「各個撃破のルールなら連携の練習はいらないね。」

と木下 恵が話す。

「遠征組は明日まではいるが。」

「元々滞在予定は一泊二日だしね。」

小鳥遊 光の言葉に秋月 明日香が言葉を続ける。

「まあ、その時間が余ってる関係で魔法の全体確認で相手さんの魔法を見れるっちゅーんは有難い話やで。」

と村山 正輝が話に入ってくる。

「たしかに。林山 彰人の魔法は気になるしね。」

と天雷 由実が続く。

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