第7話 (動き出す)

放課後の秋月 明日香との話で話したことはやっぱりというべきか小日向 雛を魔の手から守る為の話し合いだった。

見回りをしつつ秋月 明日香から話された要件は学校内でトイレなど一人になりかねない時間においての護衛的なものは小日向 雛周囲のメンバーでやるということ。

あとは小日向 雛を狙う不審者に対する共同戦線的な話だった。


「何の話だったんだ?」

と返り間際に聞いてくるのは佐藤 智和。

「雛の件に関してですね。」

「つまり、不審者は小日向 雛を狙ってるということか?」

「可能性としては高いということらしいです。」

「まあ、風紀委員は校内を見張るのが本来の業務だから個人で護衛をやってくれる人がいるのはありがたいな。」

「ちなみに生徒会公認だそうです。」

「…は?どういうこと?」

「生徒会長とは友達だそうで生徒会長が雛の対応で悩んでたところでその話になったとか。」

「なるほどな。

風紀委員長の方には話が行ってるだろうし、可能な限りは俺も協力しよう。」

「ありがとうございます。」

「ま、事件は早く解決するにこしたことはないからな。」

と笑いながら佐藤 智和は帰って行った。



「準備は整った。」

「そろそろ実行に移す時が来たな。

狙い目は小鳥遊 光が小日向 雛と一緒の下校時だ。」

「洗脳した警備隊で小鳥遊 光を引き離し、その隙に小日向 雛を昏倒させて連れ帰ってくる。

でいいんだな?」

「ああ、昏倒させる俺は水魔法で潜んで奇襲のタイミングまで待とう。

お前は警備隊を操ることに専念してくれ。」

「この成功は俺らの未来に掛かってるんだ。失敗は許されんぞ。」

「お互いにな。」

こうして2つの影は音もなく解散したのだった。

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