荷物が消えてる2話。
「ん...5時か...」
部屋に掛かっていた時計を見て瑠奈の兄、桑瀬 弘人はベッドから起き上がった。
ちなみにこの人引っ越し屋が帰って行った11時からずっと寝てますよ。
寝すぎです。夜眠れなくなりますよ。
「ううん、うるさい...」
弘人は眠い目を擦りながら枕元の目覚まし時計を手に取り、何回もバシバシと叩いた。
私は目覚まし時計ではありませんよ。
「あ〜あ、お腹空いたな〜。」
弘人は一つ大きな伸びをし、ドアを開けると、
なんということでしょう!
(ヴァイオリンとピアノのメロディーが流れ始める)
あんなに大量にダンボールに入れて置いてあったエロほ...ゲフンゲフン!
あんなに大量にダンボールに入れて置いてあった"Holy Book"(神聖なる本)が綺麗さっぱり消えているではありませんか!〜♫
BGM–– 匠ーT◯KUMI ––
(一応伏字してるけど大丈夫だよね?)
「な、なんで僕のエr...Holy Bookが消えているんだ!? ま、まさか...いや瑠奈のせいか!」
ちょいまて、まだこの話二人しか出てないんですけど、さっきの「ま、まさか...」って誰のことですか?
「は、はやく瑠奈を探さないとあのHoly Bookが捨てられてしまう!」
ちょっと待って無視しないで。
弘人は部屋がある二階から階段をものすごい勢いでかけ降り、リビングらしき所で急ブレーキをかける。周りを見渡すと机の上にどんぶりとメモが一枚。
「ん〜?なになに、『お兄の薄い本たち、萌えるゴミに出しといたよ。あと引っ越し蕎麦食べてて。スーパー行ってくる。』だって?『お兄の本萌えるゴミに出した』ってある事は僕のHoly Bookは瑠奈が捨てたことになるよね?」
はい、そうですね。
「………ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
うるさいです。近所迷惑ですよ。
「ああああああああああああ!!!」
うるさい。 ペシッ!(平手打ち)
「ぶ...ぶったな...親父にもぶたれたことないのに!!」
ぶたれたことありますよね?ここの家に来る前に大量のHoly Bookが父親にバレてぶたれてましたよね?
あとさっきのはぶってません。平手打ちです。
「ハァ...僕の人生終わった...」
そんなことより引っ越し蕎麦食べましょ。作ってから5時間もたってるので超のびっのびですけど。
「…今は一人にさせて...」
というか瑠奈は『スーパーに行く』ってメモに書いてから5時間がたってることになりますよね?あまりにも遅すぎませんか?
「言われてみれば...確かに。事故か?」
その可能性もありますね。一応外に確かめに行ってみませんか?
「だな。」
さて弘人が外に出る準備を始めた一方、外では引っ越し屋のトラックが一台このシェアハウスの前に止まりましたよ。
一体どうなるんでしょうね。
2話〈完〉
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