謎の巨大生物‼︎〜その名もザ・モンスター‼︎〜
「キェェェェェェェェー‼︎」
「ギャァァァァァァァァァ‼︎」
夜の街に謎の獣と少女のものと思われる叫び声が響きわたる。
その声の中心にして街の中心に位置するとある河川敷、
そこに、
体長10メートルを超える、巨大な蛇のような巨体をしながら、物凄いスピードで地を這い進む、植物のような体をした、
ザ・モンスター(私命名)と、
それに追われ、
死に物狂いで走っている女の子が約2名、
河川敷沿いに上流に向けて猛ダッシュしている。
謎の巨大生物に追われ、猛ダッシュしている女の子二人とは、
ズバリ!
元々、さやかの魔の手から、玲奈を守るために戦っていたが、現在、その守る対象の玲奈はアッサリさやかに誘拐されていることを知らない理沙と、
その理沙さんに、そのことを伝えるためにやって来た所、何故か巻き込まれ、一緒に追われるハメになっている私こと、桐谷桜デス‼︎
このままだと、二人揃ってガチでDETHりそうデス‼︎
…………え?
何でこんなにノリノリなのか?ひょっとして私達を追ってきているモンスターって実はめちゃくちゃ遅くて今結構余裕あるんじゃないかって?
そんなことはありません!
だって、今私達を追ってきているザ・モンスターさんは、巨体な上地面を這っているため、砂利やら泥やらが敷かれている地面に、50〜100センチは埋まっているのに、時速20キロ、つまりはロードバイクくらいの速度で突き進んでくるのですから!
アレが通った後にはいい感じに耕された地面が、
あっもしかしてミミズさんですか、あなた、
変な体液も身体中から飛ばしまくってるし、(ヒィ〜、マジキモいっす〜)
今確信にたどり着いた気がします!
アレはミミズですね、はい、ミミズが束になって形作って流感じがします。
……どーでもいいんですけどね、そんなこと、
でも想像してください!
体長10メートルを超える(見た目超キモい)巨大な蛇やらミミズやらが、ロードバイクに乗って追いかけてくる光景を‼︎
恐怖しか感じませんよね?
……あっ、そんなに怖く無い?
ですよねぇ〜
……、
冗談はさておき、
恐怖云々は今は置いておくにしても、
純粋に向けられる殺意というものは、精神的に結構キます、
しかも、あのザ・モンスターさんに轢かれた時点であの地面と一緒に耕され、土の肥料にでもなるのが目に見えています、
それよりなにより、アレに触りたく無いと言うのが本位ですマジでキモいですホント何とかしてください!
そうこう言っている内に少しずつ私達とザ・モンスターさんとの距離が縮まってきています、
というか単純に私達の体力切れです。
「もう無理〜‼︎」
とうとう止まってしまう私達、
「……ゼェ〜ハァ〜」
理沙さんはもう今にも倒れそうで、息するのがやっとな感じです。
「……あの……理沙さん……アレは一体何なのですか?……」
この世のことなら大体分かる私でも、流石にアレは知らない、
「私も……分からないわ……急に地面から生えてきたの……」
荒い息をしながら、何とか答えてくれる理沙さん、
どうやら、理沙さんもアレが何なのか、分からないらしいです。
そして今も、物凄いスピードで地面を這いながら私達に向かって来ているザ・モンスターさん、
「あ〜、アレは止まらないわ〜、問答無用で轢き殺されるわね私達」
「ですね〜、二人揃って土の肥料ですね〜」
「巻き込んでごめんなさいね〜」
「いえいえ〜好きで巻き込まれましたから〜何も言いませんよ〜」
「……セーブポイント……どこからかしらね〜」
「……あったらいいですね……」
「ホントにね……」
もう、諦めムード全開で、投げやりになってます。
何か変な所で退場なのですね、私達、
そして–––––––––
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