9月17日
とは言いながら前日の夜からの日記です。寝る前に夜のツーリングでもと思い出かけようとした所、荷物にオガサワラヤモリがくっついていました。早速捕えて同じ宿の子どもに見せたらガン泣き。可愛い顔してるんですが。
その後グレンラガン号を走らせていると腕にもぞもぞと動くものが、何かと思えば別のオガサワラヤモリでした。警戒心が無さ過ぎるんじゃないかと他人事ながら心配になります。
夜の父島の水辺近くの道路はライトに照らし出されるヒキガエルがいっぱいです。こうやって道路を渡るのを失敗したのがど根性ガエルみたいになるのだなと納得してしまいますが、ライトの灯りを頼りに潰さないよう慎重に走ります。
集落にでるとまだ20時ころということもあって賑やかな印象です。飲み屋さんも多いのでお酒好きな人には良いでしょうね。自分は余り都会的なナイトライフを楽しめる質では無いので山道を回って宿に戻るとします。
小笠原のナイトライフと言えばまずオガサワラオオコウモリの観察でしょう。夜光キノコのグリーンペペなども有名ですがガイド付きで夜の森や磯を探検するツアーが盛んです。この日も途中そう言ったツアーとすれ違いました。
オオコウモリは父島唯一の固有の哺乳類で大型ですが葉っぱや果実しか食べません。前回訪れた時にツアーで見たので今回は参加しませんでしたが、あわよくばどこかにいないかと目を凝らしても見つかりません。ガイドさんは営巣地を知っているのでツアーに参加すればちゃんと会えると思います。
しかし父島の山の夜は怖いです。街灯は集落周辺にしか無いので反射板の光だけを頼りに緊張しながら運転します。ノヤギでも轢いたらバイクも大変な事になるでしょう。
怖いのは確かですが度々エンジンを切って雲に隠れた月明かりの中耳を澄ますと昼間とは違った音が聞こえるのは面白いですね。騒がしい蝉の音は消えて、虫の音と昼間は気付かなかった小さな小川の音が聞こえたりします。
途中後悔もしましたが後には引けず宿までのツーリングを終えました。
日が変わって17日、今日は早起きして集落のパン屋「たまな」に向かいます。美味しいと評判で行ってみたかったのですが6時半開店に7時に着いてソールドアウト・・・マジかと思いましたが本来島の人向けのパン屋さんらしいので仕方ないのかもしれません。その前に旧海軍のトーチカ跡を見学したのが悪かったのか。
あと一つお詫びなのですが、てっきり最初にスーパーで買ったパンがこちらのパンと思い込んでいたら、冷凍の食パンをスーパーで解凍した物との事。冷凍食品技術の進歩の凄まじさを感じます。自分の舌がバカ舌なだけな気もしますけど。
でも美味しくて安いのは本当です。今日も一パック確保して旭山に向かいます。
ところでこれも勘違いでしたが旭山が父島で一番高い訳ではないですね。道路から少し登るだけで到着するハイキングでこの日は雲が多いですがその分快適に登れました。二つの峰に別れていますがどちらも登っても大したことはありません。天辺につく頃には霧と雲も薄れ気持ちいい風が吹くようになりました。
今度は父島北の三日月山に向かいます。こちらも道路からは難なく行ける展望台で他の山と違うのは集落を見渡せる事でしょうか。立ち入り禁止の自衛隊区画も見れます。緊急時には飛行機の無い父島なのであの基地から飛空艇を飛ばすらしいです。
三日月山遊歩道の手前にあるウェザーステーションは父島北の太平洋の水平線を望む展望台になっており、時期によってはクジラの回遊が見れるそうです。この日は雄大な太平洋の眺めだけ楽しみます。
道路脇の砲台跡を見学し集落で買い物の後、もう一度境浦へ。
今回二度目ですが沈没船のある境浦は潮の満ち引きによって姿を変えます。この日は海中を泳ぐウミウシや、クラゲの仲間に会いました。沈没船を存分に楽しんだ後、コぺぺ海岸へ。
ひと泳ぎしようと思ったのですが、昼食の手製サンドイッチを食べたらふと睡魔が現れほんの少し昼寝してしまいました。コぺぺとは島に先住していたギルバート諸島出身帰化人のお爺さんの名前だそうですが、コぺぺ爺さんもこんな風に昼寝していたのでしょうか。波の音と海風が気持ちよかったです。
戻る途中釣り場として紹介されていた為スルーしていた洲崎に寄りました。釣り場らしく岩場が中心で、波も荒くどうかと思いましたが潜ると魚が一杯でした。魚達には住みよい環境のようです。出会えた魚の数はこの旅でも一二を争うほどでしたが安全なビーチという訳ではないので注意が必要ですね。
今日は島で獲れたカツオに島のバジルをのせてホイル焼きの夕食。
明日はいよいよ帰る日ですがその前にひと泳ぎしようと思います。
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