9月16日

 今日はシーカヤックのツアーを申し込んであるのでいつもより早起き。約束の時間までは余裕があるので待ち合わせの小港海岸でひと泳ぎすると口開けの魚が大きなエイでした。先日のエイは小型で白いエイでしたが今度は座布団くらいの黒い立派なエイでした。写真は撮ったので上手く取れていることを祈ります。


 時間になり、シーカヤックの講習を受けてからいよいよ海へ。カヤックはいわゆるカヌーと同じ物ですが海面をすいすい進めるので快適です。梃子の原理で両端に櫂のついたパドルを押し出しながら漕いでゆきます。

 小港海岸から左回りに行くと先日亀の卵の殻を見つけたブタ海岸の前を横切り、直通の遊歩道でも2時間はかかるジョンビーチの沖にでます。海水が澄み過ぎて深さの見当がつきません。5、6mは普通にあると思いますが、底がそのまま見えるので感覚的には全部浅く見えてしまいます。

 岸壁の奇妙な形を目で楽しみながらさらに進むと南島とジニービーチの間の岩礁地帯にでます。この隙間をインストラクターの指示に従って進んで行きます。台風の接近も有り外海につながっているため波が荒いです。これでは南島にはとても行けませんね。

 残念ですが、それでもジニービーチは父島一と呼ばれるに足る美しさでした。珊瑚砂は細かいですが水を濁らせる事無くさらさらと音を立てます。辺りの珊瑚が削れて出来た岸壁も美しいです。右端の岸壁などはまるでプールサイドで使われる材質のように滑らかな表面になっていて、素足で問題なく歩ける程でした。

 岩場にはどこもヨシノボリがピチピチと跳ねています。


 肝心の海は波は荒いのですが透明度高く、魚も多いです。少し餌を上げたせいで、マナガツオのような魚に懐かれました。ちょっとなら触っても平気なくらい近くを一緒に泳ぎます。

 帰りには風が強くなっており漕ぐのも大変になりましたが、数匹の魚が空中へジャンプするというアトラクションを見せて楽しませてくれました。


 それにしてもカヤックを漕いでいると縄文時代に住んでいたとされる人々に少し近付いたような気がします。考古学的に確認されていることですが、おそらく彼らも小さなカヌーを使って小笠原までたどり着いたのでしょう。


 朝から全身の筋肉を使っていたのでへとへとです。ツアーのお弁当は有りましたが余りにも物足りない。なので島寿司を食べに行きました。

 島寿司とは元々伊豆諸島の郷土料理で、白身のネタをヅケにしてワサビの代わりに練りからしを使った寿司です。ワサビが手に入らなかった時代の名残とか。

 ヅケの味とからしのパンチが合わさって好きな味です。島のネタとアオウミガメの寿司のセットを頼みました。アオウミガメはクジラの刺身に感覚が近いです。牛肉のような舌触りや味はするけど魚のような柔らかさのある身ですね。美味しかったですが値段の割に量が少ないです・・・


 ということで夕飯はボリュームを上げようとスーパーに買い出しに。離島のお店を見ると、島の人たちの生活が感じられて面白いです。やはり本土からのお肉や野菜は高めですね。出来るだけ島の物を食べたいと思いますが、島の人と同じ冷凍の肉などを食べてみるのも一興かもしれません。こちらのスーパーの一つは塊肉を買って店で小分けにして売ってるようで完全に冷凍でないお肉も今では食べれるようです。


 明後日の便で東京に帰るので一日自由に使えるのは明日だけ、父島最高峰の旭山に登った後、また境浦に行こうと思います。

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