彼女の指先

くるくるくるくる

指差し　回す

寄り目

小さな鼻

淡い口紅

同じ色のマニキュアが

真夏の太陽の光に揺れる

大きな目を輝かせ

三角形の頭を少し傾けて

あなたはいったい何をしているの？

塩ビパイプの上で浮かべるハテナマーク

会うたび彼女はその指で

私の薄い唇に触れる

トンボも知っている彼女の指先

もう私だけの感覚ではない

今度目の前で指差されたら

口を大きく開けて

おもいっきり噛んでやろうかと思っている

トンボもきっと賛成してくれるだろう