第11話 天女の羽衣


一年があっと言う間に駆け抜けていった気がする。

消去法で選んだフォトグラフ学科で森山先生と出会い。

皆で浴衣を着て遊びに行こうと約束してドタキャンになった日に品川駅で素顔の森山先生と出会い遊びに連れて行ってもらって。

秋川先生に怒られてから体育の授業には見学ではなく参加するようになり体力が少しだけど付いてきた。

フォトグラフ学科の夏合宿では森山先生に本気で怒られて合宿を心から楽しんだ。

合宿で知り合った関口先生に誘われて森山先生達のバスケの試合も見ることが出来たし。凄く苦い経験もしたけれどその御蔭で自分の気持ちに気づいた。

お正月には森山先生の家に遊びに行き秋川先生の事を知ることが出来て嬉しかったし瑛梨ちゃんとも仲良くなれた。

それに森山先生の壁ドンは衝撃的だった。


4月になればまた新しい事が始まると思っていたのに主治医から最終宣告をされてしまった。

「3年になれば進学するにしても就職するにしても現状のままでは良い材料は何処にも無いでしょう。これ以上待っても確率は変わりません。何かあってからでは遅すぎるんです。体力も付いてきたことだし手術しましょう」

主治医が示した手術の予定は夏休みに入って直ぐに手術をしてリハビリを始め。

術後2週間頃に必要な検査が終われば退院出来るらしく。退院したら1週間程度自宅療養して順調なら夏休み明けには学校に行ける様な計画だった。

父には汐音が決めなさいと言われたけれど正直迷ってしまう。

そんな私の背中を押してくれたのはやっぱり栞だった。

「主治医の先生に言われて何で迷うことがあるの? 確かに手術は私でも怖いと思うよ。それに汐音はモーリの事をどう思っているの?」

「どうして手術と森山先生が関係あるの」

「本当に汐音はのんびり屋さんだからね。2年になっても選択学科はフォトグラフ学科のままだけど講師は誰になるのか分からないのを知らないんでしょ」

「それじゃ森山先生とは会えなくなるかもしれないという事なの?」

3学年にそれぞれ1クラスずつあるフォトグラフ学科だけではなく他の学科も色々な講師から技術を習得出来るように講師が代わるのが通例になっていると栞に教えられて初めて知った。

全く会えなくなる訳じゃないけれど選択学科の講師は非常勤で基本的に学科がある日にしか学校に来ない。

学科がある日、私達は2年生として他の授業を受けていて森山先生と話す機会は皆無になってしまうだろう。

「森山先生の事が大好きだよ。だけど」

「だけど何なの? この場でもう一度『でも』『だって』『だけど』って後ろ向きな言ったら親友の縁を切るからね」

栞は親友だからこそ私に厳しい言葉を投げかけてくれている。

それでも目の前の大きな壁は乗り越えられそうにない。

「誰が言っていたのか知らないけれどピンチはチャンスなんじゃないかなと私は思う。手術をする前に好きな人がいるってお父さん達に告白するの。ずるいなんて思っちゃ駄目だよ。手術するのは汐音なんだから。そしてその勢いのまま森山先生にアタックだよ」

「ええ……」

そんな勇気なんて持ち合わせていないし駄目だった時の事をどうしても考えてしまう。

「森山先生に言われたんでしょ。汐音は命掛けの恋して、大好きな人と結婚して命掛けで子どもを産んで、愛する我が子を命掛けで守ってて。命掛けの恋してみなよ。偉そうな事を言ってしまったけれど。行動を起こすか起こさないか決めるのは汐音だから」

「うん、分かった。もう迷わない」

何事にも全力の栞だから言える言葉なのだろう。

万が一の事ばかり考えていたら何も前に進まないし何も出来ない。

それにこんなチャンスは2度とやってこないかもしれないのだから逃す訳にはいかない。

栞に背中をドンと押された日の夜に家族会議をすることにした。


「お父さん、お母さん。聞いてほしいことがあるの」

「それは手術の事なのかな」

「それもあるけれど別の話」

私がリビングで話を切り出すとお母さんが不思議そうな顔をしているけれどお父さんの顔は何故だか少し強張っているような気がする。

そんなお父さんが大きく息を吐いたのを見て話を切り出した。

「私ね。実は好きな人がいるの」

「もしかして森山先生の事かな?」

「あなた、その話を」

「母さんは黙ってなさい」

いきなりお父さんが森山先生の事を口にして驚いてしまう。

フォトグラフ学科の講師が森山先生だと言うことを話したことはあるけれどお父さんは森山先生の事を殆ど知らないはずだ。

それでも後戻りは出来ない。

「私、森山先生の事が大好き」

「汐音、よく聞きなさい。あなたは森山先生の教え子なのよ。これがどういう意味か分からない年じゃないでしょ」

「そんな事はお母さんに言われなくても分かってる。それじゃお母さんに聞くけど人を好きになるってどう言う事なの? 先生だから好きになっちゃいけないの? そんなのおかしいでしょ」

「汐音の言うとおりだね。人を好きになるのは理屈じゃない。恋に気付いた時に手遅れなんだよ。汐音は命懸けの恋をするつもりなんだね」

お父さんの言葉に涙が溢れてきて頷くことしか出来ない。

「それでね。もし許してもらえるのなら手術の前に森山先生に伝えたいの」

「そうか。世間的には教師と生徒の恋は許されない。だけど僕と母さんは汐音を応援するよ。でも先生に伝えるのは春休みの間にしなさい。それが条件だよ」

「うん、ありがとう。私、手術を受けて絶対に元気になるから」


学年末試験も無事に終わり。

フォトグラフ学科などの選択学科は他の教科と違い進級などに関わる評価の代わりに1年間の総まとめとして作品を展示することになっている。

フォトグラフ学科の一年生は夏合宿の時に撮った写真が多かった。もちろん私と栞もだけどね。

3年生が卒業して春になれば新入生が入学して私達は上級生になっていく。

当たり前のように感じるかもしれないけれど私にとっては当たり前の事じゃない。だからこそ今なんだと思って栞に胸の内を打ち明けた。

「汐音が決めたんだね」

「うん、森山先生に当たって砕けてみる」

「もう、砕けちゃ駄目じゃん。私に出来ることなら何でもするからね」

「そうだね。ありがとう」

栞が笑顔でハグをしてくれて何だか力が湧いてきた。


春休みになり直ぐに動き出す。

藤倉高校の事務所に電話してフォトグラフ学科の森山先生の連絡先を聞いたら、学校から森山先生に連絡し私の所に連絡するように伝えるからと言われてしまう。

すると栞が秋川先生に連絡をしてくれた。

「栞、秋川先生は何て言っていたの?」

「うん。これからマンションに来いって」

「ええ、でも仕方がないか」

お父さんが春休みの間にしろと言ったのは騒ぎが大きくなるのを防ぐのと学校に知られない様にするためだと思う。

それでも森山先生に会うために秋川先生と言う壁は避けて通れないのなら私の想いをぶつけるしか無い。

秋川先生が栞に教えたマンションは月の島駅から直ぐの場所にあった。

3階までエレベーターで上がり秋川と書かれた表札を確認してからインターフォンを押すとドアが開いて声だけが聞こえる。

「遠慮しないで入れ」

「お邪魔します」

ラフな格好をした秋川先生の後について行くとリビングから海が見渡せた。

それでも今はそんな事に感動している場合じゃない。

「適当に座ってくれ」

「はい。先生、瑛梨ちゃんはどうしたんですか?」

「栞から連絡があった後で同じマンションの友人に預けた」

私と栞がソファーに腰を落とすと秋川先生が紅茶を入れてくれた。

テーブルにはとても繊細な華柄のティーカップから美味しそうな紅茶の匂いが立ち込めている。

「春休み早々、問題を起こす気満々の顔をして何の用なんだ」

「森山先生の連絡先を教えて下さい」

「啓祐に会って何をする気だ」

秋川先生の真っ直ぐな瞳が私の事を見据えている。

こんな事で動揺する訳には行かない。

私も秋川先生の目を真っ直ぐに見ると先生が突然ため息を付いて体から力を抜きソファーに身体を預けた。

「啓祐に告白する気だな」

「何でそんな事を」

いきなり秋川先生に核心を突かれ動揺してしまう。

「薄々気付いていたよ。こんな日が来る事を。汐音に聞くが啓祐が断った時はどうする」

「…………」

「命懸けの告白か。重たいな。辛い想いをするかもしれない覚悟は出来ているんだな」

「出来ています。さっきは答えることが出来なかったけれど私は絶対に諦めません」

揺れ動いていた物がピタリと止まり秋川先生の瞳を直視する。

すると秋川先生からも迷いが消えた気がした。

「啓祐は秋田の田沢湖に天女を探してにいる」

「秋田って、まだ雪が」

「栞の言うとおり北国の春はまだ遠い。それでも行く気か」

「行きます。心残りを無くす為じゃなく私自身の未来に向かって歩き出すために。でも、天女って」

天女は羽衣伝説に登場する羽衣を身にまとい空をとぶという伝説上の女性だ。

森山先生が女の人を探していると言うことだろうか。

「私にもよく分からないが啓祐が空の写真ばかり撮るようになったのは天女の所為らしい」

「そうなんですか」

いきなり栞が泣きだしてしまい秋川先生が立ち上がって栞の横に座り栞の身体を抱きしめると何かを吐き出すように栞が大泣きしている。

「幼馴染故に複雑な感情が入り混じっていたんだろう。汐音の恋を応援したい気持ち。汐音を失いたくない不安や怖さ」

「私、皆に迷惑や心配を掛けてばかりだ」

「馬鹿だな。汐音の事が皆好きだから後押しして応援しているんだろ。ぶち当たって来い、できるだけ私も協力するから」

言葉にならず。ただただ頭を下げることしか出来なかった。


森山先生に会うために秋田の田沢湖に行くことを両親に告げると笑顔で送り出してくれた。

本当の所、こんな我儘な娘のことをお父さん達はどう思っているのだろう。

それにお母さんが反対するとは思わなかったしお父さんがあんなに理解を示してくれるとも思わなかった。

秋川先生は真っ直ぐに向き合うと背中を押してくれ、栞は私の事を本当に考えていてくれてありがとう。


秋田新幹線こまちの車内はとても快適でそれも全席指定席なっているからだと思う。

グリーン車はどうなっているのか分からないけれど私が乗っている普通車は黄金色の稲穂をイメージした色の席で通路はあぜ道に見立ててあるらしい。

出入口のドアにも稲穂がデザインされていた。

車窓には見慣れた住宅街などの景色が延々と続きやがて畑や木々が多くなり通過駅近くになると再び住宅街や駅前のビルが見えてくる。

時折見えていた花咲く桜が見えなくなり寒々とした木々が増えてきた。しばらくすると雪が残る風景になりトンネルを抜ける度に雪の量が増えていく。

やがて雪景色になり春から冬に逆行してしまった。

東京から3時間で田沢駅に到着する。こんなに電車に乗ったのは初めてかもしれない。

今まで家族で出かける時はお父さんが運転する車だった。それは私の体のことを考えての事だったんだと思う。

駅に降り立つとまるで冷凍庫の中にいるみたいで駅舎に逃げ込んだ。

田沢湖駅の駅舎は真新しく木材がたくさん使われていて温かみがあるけれど駅の外は一面の雪景色でこんなに沢山の雪を生まれて始めてみた。

冬は体調があまり良くないので出掛けること事態が極端に少ないから。

駅を出ると冷たい風に身体を縮めてしまう。

駅前の歩道は綺麗に除雪されていて歩きやすく足早にタクシー乗り場に向かう。

直ぐにタクシーが来てドアが開き乗り込むと暖房が心地良い。

「えっと辰子像までお願いします」

「はいよ」

タクシーがゆっくりと動き出すとバックミラーで運転手さんが後ろを見ている。多分、私の事を見たんだと思う。

「お嬢さんは高校生くらいかな?」

「はい、来年2年です」

「こんな寒い時期に時期に1人で観光かな?」

「人を探しに来ました」

少し馬鹿正直に答え過ぎただろうか運転手さんが不審そうに何度もバックミラーを見ている。

未成年がたった1人でまだ雪深い田沢湖に訪れることなんて殆ど無いのだろう。

「本当に人探し?」

「本当ですよ。自殺なんてしないから心配しないで下さい。私、写真の勉強をしていて先生が田沢湖に撮影で来ている筈なんです」

「もしかして空ばかり撮っている天女の森山さん?」

「はい、そうです。でも、天女って伝説上の女の人ですよね」

「森山さんは出会った事があるらしいよ。羽衣を返すために天女を探しているなんて冗談を言っていたけ」

運転手さんが森山先生を知っていて助かった。

どう見ても未成年にしか見えずその上に荷物が少ないので不審に思い、もう少しで警察に連れて行かれるところだったらしい。

確かに小さなバックに必要最小限の物しか詰めてこなかった。それは森山先生と会えなかった時は直ぐに帰ることが秋川先生との約束だったから。

森山先生は何度も田沢湖に撮影に来ていることを運転手さんに教えてもらい、この辺の話を色々としてくれた。

「もう時期、着くからね。辰子像も有名だけど直ぐ側にある浮木神社は流れ着いた浮木が祭ってある小さな神社だけど縁結びの神様として有名なんだよ」

「そうなんですか」

女の子が大好きなそんなパワースポットがあるなんて知らなかった。

先生がいる辰子像が近づくに連れて緊張してくる。

やがて日本一の深さを誇り冬でも凍結することのない田沢湖の青い湖面に映える金の辰子像が見えてきて売店の前でタクシーが停まった。

「ありがとうございます」

「おじさんも売店で一休みすから」

優しい運転手さんは森山先生に会えなかった時の事を考えてくれているんだろうと思う。

タクシーから降りると再び冷気に包み込まれる。


真っ白な雪化粧の中に教えてくれた通り小さな浮木神社がありその後ろには雄大な田沢湖が広がっている。

その田沢湖の向こうには秋田駒ヶ岳が見渡せていたのに雪が降り始め、道路脇の駐車場を見ると森山先生のハイエース・バンがぽつんと停まっていた。

運転手さんが私の事を不審に思うのも当たり前で、辺りに観光客の姿はなく女子高校生が1人で来るような時期と場所じゃないのは確かだ。

吐く息が真っ白になり空に吸い込まれ雲になっていく。

「瑞樹?」

後ろから名を呼ばれ振り返ると森山先生の姿があった。

初詣の時と同じダウンジャケットを着て肩からショルダーバックを下げていて中には多分カメラが入っているのだろう。

私を見た森山先生の顔が強張り駆け寄ってきて腕を掴まれた。

「こんな所で何をしている。お前の身体は」

「そんな事、私が一番知っています。どうしても先生に会いたくて」

「帰るぞ」

「嫌です!」

先生の手を振り払うと物凄く険しい顔で森山先生が私の顔を見た。

「何か遭ったらお父さんやお母さんになんて言えばいいんだ」

「父にも母にもちゃんと話しをしてここまで来ました」

「僕には今の瑞樹が全く理解できない」

涙が溢れてくるけど拭うことも出来ない。胸が熱くなる。

でもこれは心疾患のせいじゃない。私の心の底から溢れてくる想いの熱さだ。

「先生が、森山先生が教えてくれたから命懸けでここまで来たの。私の想いをどうしても森山先生に直接届けたくて。先生が大好きだから。自分でもずるいと思ってる。こんな身体でこんな所まで来てごめんなさい。でも……」

「瑞樹」

温かいものに包まれて先生の鼓動を感じ、声を上げて泣くことしか出来ない。

クラクションが短く一回だけ鳴り車が走り去る音が遠くで聞こえた。


「落ち着いたか」

優しい森山先生の声が届き。どこかで感じた事があるようないい匂いが心に満ちていく。

白いハイエース・バンの中にいて先生が側に居るのに落ち着かないのはまだ返事を聞いてないから。

森山先生の返事を聞くのがこんなに怖いと思わなかった。

「なぁ、瑞樹」

「森山先生が天女を探してるって聞きました」

こんな時間がずっと続くのなら返事なんていらないと思わず天女の事を聞いてしまった。

「そうか、瑞樹が砂浜で出会った男の子を探している様に僕にも忘れられない思い出があってね。心が折れてしまうくらい悲しい時に1人の女の子に出会ったんだ」

「女の子ですか」

こんな展開になるのなら天女の話なんてしなければ良かったと思ってももう遅い。

森山先生の口から女の子の話が出てハートが締め付けられて苦しくなっていく。

「その子が不思議な事を教えてくれたんだ。笑っていれば楽しい事がきっと来るからって。そう言って僕に羽衣くれたんだ」

「羽衣って」

「女の子と出会ったお陰で立ち直れフォトグラファーとしてデビューするきっかけになったんだ。これが僕のデビュー作品だよ」

森山先生が取り出したパネルはかなり年季が入っていた。

何処までも吸い込まれそうな空をバックに空色と月白の衣が舞っていて思わず見惚れてしまう。

「肌身離さず大切にしていたのにコンテストに出展する写真を撮っていた時に突風で飛ばされてしまい思わずファインダーを覗いてシャッターを押していたんだ、追い掛けもせずにね。その結果、こんなに汚れてしまったけれどね」

「これが羽衣ですか?」

「そうだよ」

それは綿で出来た薄手のストールで色あせてしまい所々にシミのような汚れが残っている。

多分、必死になって汚れを落としたけれどどうしても落ちなかったのだろう。でも、このストールって何処かで。

「天に帰ったりしないよね。汐音」

「えっ……」

ストールをよく見ると端の方に青い糸で『しおね』と刺繍がされていた。

今まで忘れていた。お母さんからもらったお気に入りのストールを無くして怒られた記憶がある。

あの日、砂浜で塞ぎこんでいる男の子に会ってストールを。だけど顔はよく覚えていないし私と同じくらいの背丈だったと思う。

「今でこそこんな成りをしているけれど子どもの頃は背が低くてね。僕も同い年くらいかと思っていたけれど実際は違った。講師と生徒という立場で再会してしまい僕も打ち明けるべきか悩んでいたんだ」

「それじゃ、先生が探していた女の子って」

「僕の記憶違いじゃなければ汐音に間違いないよ」

今日、何度目だろう。こんなに涙が溢れ出すのは。でも、悲しい涙じゃない。

「僕も汐音のことが好きだよ。だけどこれだけは分かって欲しい。僕と汐音は講師と生徒という立場で世間的に恋愛は許されていない。公にすることも出来ないし普通のカップルの様な訳にはいかないことを」

「それを含めて覚悟してきました」

「そうだな。汐音は真面目な子だったね」

「馬鹿にされている気がします」

私が頬を膨らますと森山先生は優しく指で涙を拭ってくれた。

「それじゃ、帰ろう」

「撮影はもう良いんですか?」

「汐音が側にいたら落ち着いて撮影なんてしてられないよ。今でも抱きしめたい衝動に駆られているのに」

そんな森山先生に私から抱きついてみた。

先生は勘弁してくれという顔をしたけれど優しく抱きしめてくれた。





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