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「『ずっと気になっていた』『ずっと好きだった』って……、あれは以前サイトを管理されていた桃色のアドバイスだったんですね」


「……俺の書き込みを全部読んだのか」


「すみません。あの部屋から逃げ出すことに必死だったので。群青色さんや他のユーザーの過去のコメントを読ませていただきました」


「……あの状況下ではそれもやむを得ない。だが忘れてくれ」


「只野先生……」


「俺を軽蔑しているのだろう。俺は桃色を利用し君に卑劣なことをした」


「そんなこと思っていません」


 彼女の言葉が、余計自分を惨めにさせる。


「只野先生、このまま引き下がるのですか?」


「は?何のことだ」


「私は辛い現実と向き合います。どんなに厳しい状況でも、もう逃げたり挫けたりしません。只野先生も途中で投げ出さないで下さい」


「それは小説のことを言っているのか?もうあの小説を書いても意味はない。大体、俺に恋愛小説の続きは書けない」


「あの小説はみやこと編集長さんのノンフィクションではないと、証明してやりましょうよ」


「君は何を……言っている」



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