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【また来てね。桃色】
桃色はツンデレ女か。
晴れの日……
天の兆しに注意。
桃色の意図がわからず、家を出てうろうろと周辺を散歩する。
――スーパーKAISEI。
新顔の女性と店長が、店内で何やら親しげに話している。
彼女よりも若くて美しい女性だ。男は若い女にすぐ尻尾を振る。
中年男が目尻を下げ、若い女性店員の尻を触った。
あの店長、人をストーカー呼ばわりしたくせに、自分は女性店員にセクハラをしているのか。
最低な人間だな。
彼女はこの店を辞めて、正解だったのかもしれないな。
女性店員が立ち去ったあと、店長は店の裏口へと向かう。気になった俺は、店長のあとを隠れて追った。
店長はポケットから赤い携帯電話を取り出した。中年男が赤い携帯電話、しかも地味な配色のビーズのストラップ。
まるで数珠のようだ。
趣味が悪すぎる。
時計に視線を向けると、午後七時五十分。KAISEIはもうすぐ閉店だ。
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