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 店長が部屋を出たあと、群青色が過去に質問した内容と桃色の模範回答を閲覧する。その内容を読み、思わず首を捻った。この男性の口調は確かにぶっきらぼうだ。


 だけど、どこかで……耳にした言葉。桃色の模範回答に目を疑う。

『ずっと気になっていた』

『ずっと好きだった』


 もしかして……

 群青色って、只野さん!?


 只野さんが私に言った言葉は、桃色のアドバイス!?


 私はそれを真に受けて……。


 あの日、只野さんのお屋敷に泊まったのに、私に指一本触れなかったのは桃色が指示をしたから。


 只野さんは変わり者だけど、純粋で紳士的な人だと思っていた。


 でも……違ったんだ。

 あれは全部、桃色の受け売り。


「……バカみたい」


 私も……

 只野さんも……

 バカみたい。


【群青色さんこんにちは。桃色です。女性にもよりますが、デートコースの定番はやはり映画やコンサートでしょうか。二人きりのデートよりも、複数の人がいる中で、二人の距離を縮めてはいかがでしょうか?】


【ありきたりだな。女性がどんな映画を好むのかわからない。】


【過激過ぎないラブストーリーがいいと思われますよ。】


 只野さん、もうここに書き込んではダメだよ。これは明らかに出会い系。もしかしたら相談料と称して、高額な費用を請求する詐欺紛いの危険な罠が潜んでいるかもしれない。

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