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「御園さんは出社しなくていいんだ。ここで作業をしてくれ。実はここで以前仕事をしていた女性が急に辞めてね、困っていたんだ」
「仕事の内容は?」
「僕は副業で複数のサイトを運営している。そのひとつを管理して欲しい」
「サイトの管理ですか?」
経理や簿記じゃないんだ。副業で個人サイト?
その管理をするために、わざわざ社員にこのマンションを与えてるの?
「これがそのサイトだよ。椅子に座って」
店長に手招きされ、デスクに近づく。言われるまま椅子に座った。
店長は素早くパソコンを立ち上げる。
映し出されたサイトは【桃色恋愛カウンセラー】、ピンク色の画面だ。タイトルからして怪しい雰囲気。まさかアダルトサイト!?
「作業は簡単だよ。悩める者に恋愛のアドバイスをするだけだ。数回メールでやり取りをし、人物をよく観察し、個人的に逢う約束を交わす。『面会し相談に乗ります』と伝え日時を決めたら、あとはこちらで手筈を整えるから」
「……これって、まさか出会い系ではないですよね?」
「御園さんは仕事内容を詮索しなくていい。君は欲求不満の男性のカウンセリングをすればいいだけだ」
……嫌な予感。
私……場違いな世界に迷い込んだ気がする。
これは明らかに……
出会い系だよね。
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