第4話 最終回 これでいい

「何で親父がここにいるんだよ!」

「お前に伝えたい事があったから…。」

「伝えたい事があるんだったら、直接俺の家とか、俺を親父の家に呼んで言えば良かっただろ!何でわざわざお袋を連れ去ってまで俺をここに連れて来たんだよ!」

「お父さんはな、お前にずっと辞めずに働けるような会社で働いて欲しかったんだ。俺は、色々な会社に入っては自分のやりたいこととは違う方向に進んで行き、辞表を書いてきた。そんなことをお前に経験させたく無かったんだ。

だけど、お前はこの会社に入るまで、全然働こうとしなかった。お前の人生それで良かったのか?となん度も思った。でもお前は、この会社に入り、頑張っていくことを決めた。だけど、心配だったんだ。お前は自分に自身がなかったからすぐに辞めると思っていた。だから仲のいい人にお願いして、お前を見守ってくれるように頼んだんだ。そしてお前にニートから脱却して欲しくて、町田に頼んだんだ。お前が倒してきた怪人は町田が集めて来てくれたんだ。そして怪人に戦わせて、お前がちゃんと働いているのか、頑張ってやっているのかを報告させていたんだ。だけど、お前やお前のお母さんに見つかるのが嫌だったから、急に家を出て、行方不明みたいになってしまったんだ。迷惑をかけてすまなかった。」

「え?町田って…。」

「そうだ、お前が今働いている会社の社長だ」

「親父…。じゃああの封筒は…。」

「父さんがお前のポストに入れたんだ。」

「親父…。ありがとう」

「じゃあ改めてお前に一つ聞きたいことがある。今お前はその仕事をしていて、楽しいか?この会社だったら、辞めずに退職まで働けると言い切れる自信はあるか?」

よく考えたら、一つではないような気がしたが、僕はこう答えた。

「あぁもちろんあるさ!この会社で俺は頑張っていくよ!」

「うん!良く言った!ほら、お前からもなんか言ってやれ!」

母親は怪人から開放されると俺にこう言った。

「あなたは立派な社会人なんだから、これからも精進するのよ。」

「ありがとう、でも怪人はもういないんだろ?これからどんな仕事をすればいいんだよ。」

すると後ろから、町田さんの声が聞こえてきた。

「これからこの会社は警察だけでは、解決できない暴力団を制圧したり、銃を持った犯人を逮捕する補助員として働いていくことになる。これも立派な正義の味方だろ!だからこれからも頑張ろう!」

「はい!これからもよろしくお願いします!」

こうして僕はこの会社に退職まで尽くすことに決めた!

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