魔女のこと
魔女のこと
僕の同級生の橋口さんは魔女をやっている。
高校の三年間の中で、彼女が魔法を使ってみせたことは何度かあった。それは、占いや失せ物探しといった、どちらかというとお呪いみたいなものが大半だったけれど。
魔法らしい魔法の一つを見たのは、あれは確か、高校一年の秋頃だったと記憶している。
高校一年の(そして結局三年間全て)学級委員だった僕は、その日、放課後遅くに自分の教室へ戻ってきた。もう一人の学級委員の都合が悪くなったせいで、一人でクラスに配る沢山のプリントを仕分けることになったからだ。
教室の扉は閉まっていたけど、中の光は消えていて、物音も話し声も聞こえず、誰も残っていないように思われた。夕陽の黄色い光はとっくの昔に無くなり、日没後の弱々しい赤焼けの残り火だけが、扉の磨りガラスを照らしていた。
けれども。僕が扉を開けて中に入ると、窓から見える赤暗い空を背景に、黒い人影が一本だけ、教室の真ん中にぬっと現れたのである。
「わぁあ!」
「ああ、待て、電気をつけるな」
ホラーじみた光景に血の気が引いた僕へ、その人影が慌てた声をかけてきた。
「動くな、そこを動くなよ」と言いながら影が近づいてくる。
「だ、誰?」
「私だ、橋口だ。その声は徳井か、なんでこんな時間に……」
思わず後ずさりしたくなったけど、相手が誰か分かったことで何とか踏みとどまる。
ただ、それでも黒い影が近くにいるという不気味さは変わらなかったけど。
「橋口さんの方こそ何やってんの、電気もつけずに」
「……実は困ったことになった」
「え、はい?」
橋口さんの影は、うー、と呻るような声を出しながら歪んだ。
「大事な物を落とした。さっきから探しているのだが全然見つからなくて……」
「ああ、そうなんだ。……電気点けたら?」
こんな暗い中で探しても見つかるわけがない。
「光は駄目だ。採ったものが台無しになってしまいかねない」
「カメラのフィルムか何か?」
「あー、そうだ、それに近い。悪いが探すのを手伝ってくれないか」
そういうことなら、と僕は頷いて、一緒に橋口さんの落し物を探すことになった。
僕が快諾すると、橋口さんの影は現れた時とは逆に、机と机の間へ、さっさと沈み込んでいった。落し物を探すのに戻ったのだろうけど、影に影が融けてしまって、もう僕の目ではどこへ行ったのか全然分からなくなってしまった。
「ところで落し物って」僕は声だけを橋口さんに投げた。「何を落としたの」
「んー、なんと言ったものか。そう、形と大きさが万年筆みたいな物だ」
「見つけたらどうすればいい?」
さっき聞いた話では、随分とデリケートな代物のようだけど。
「こっちに渡してくれ。蓋をして、光が中に入らないようにしないと」
「わかった。さて、と……」
僕はしゃがみこんで床の上に手を伸ばした。
しばらくの間、そうして手探りをしながら、あっちへこっちへと教室の中を移動してまわったけど、なかなか目当ての物は見つからない。手に当たるのは落ちた消しゴムやメモ用紙らしき紙屑ばかりで、橋口さんが言う万年筆のような何かが手に触れる気配はなかった。
「駄目だ、こっちには見当たらないよ」
「そうか……」
橋口さんの声は机を二、三挟んだぐらいの距離から聞こえてきた。向こうは自分の席の近くにいるようだったので、そっちは任せて、僕はもっと離れたところを探してみることにした。
「あ、そういえば、失くし物なら占ってみればわかるんじゃないの?」
「今それをやってるんだが、どうも手応えが悪くて……」
なんだか分からないけれど、当てにはできないようだ。
そこへ、廊下の方からガヤガヤと話し声が聞こえてきた。
教室の扉が、再び開く。
「暗ぇなぁ。電気電気……」
「電気をつけるな」
「「うおわぁ!?」」
また橋口さんのドッキリを何人か喰らってしまったようだ。
「なんだお前は!」
「私だ」
「なんだお前か。で、誰だ?」
「分かってねぇのに今なんで納得した」
そんな漫談を挟みつつ、橋口さんは、さっき僕が聞いたのと同じ説明をした。
そして、これまた同じように、彼らも探すのを手伝うと了承してくれた。
僕が床を手探りしている近くにも一人来たので、声をかけてみる。
「部活の帰り?」
「おわっ、びっくりした。その声は徳井か?」
「そうだよ。そっちは神保くんだね」
「お前また巻き込まれたのか」
「うん。そっちもね」
「まあな。あーあ、シャワー浴びたのに、また埃まみれだよ」
ぼやいてはいるけど、一緒に探してくれるあたり付き合い良いなぁと思ってしまう。
そんなこんなで、何人かで手分けして探すこと十分くらい。
「おっ、これか? おーい橋口ー」
僕から少し離れたところで、運良く見つかったようだ。
僕らは暗い中、机や椅子にぶつからないよう歩きながら、橋口さんの影の周りに集まった。
「これだ。良かった、みんなありがとう」
おー、という声が全員の口から出る。
そしてカチリと蓋を閉めるような音がした。きっと光が入らないように橋口さんが何かの操作をしたのだろう。ということは、暗闇の中にいる必要もなくなったはずだ。
「じゃあ、もう電気点けるよ?」
「うん。暗い中探させて悪かった」
パチリ、と蛍光灯に光が走り、教室が明かりに照らされる。
そして僕らはギョっとした。
明るい教室の中に、真っ黒な人影が、ぬっと立っていたのだ。
ひぇ、とか、うわぁ、とか呻きながら後ずさりする僕らを前に、その影は橋口さんの声で「ん?」と頭の部分の影を傾げた。
「ああ、すまない。すっかり忘れていた。これは私の影だ」
今まで橋口さんだと思っていた何かが、困ったような仕草で手の影をひらひらさせる。
僕らは何がなんだかさっぱりわからず、ただただ、うろたえるしかなかった。
「大丈夫だ、落ち着け。害は無い。とりあえず教室から出るから、後はもう好きにしてくれ。今日は助かった、ありがとう」
そう言うと、橋口さん(の影?)はそのまま教室を出て行ってしまった。
「何だったんだあれ……」
「魔法?」
「橋口って魔女だし、魔法、だろうなぁ……」
影魔法か? と僕らが話しあっていると、教室の外、電灯のつかない廊下を、誰かが通り過ぎたような気がした。
なんだろうと目をこらしてみると、それは大勢の人影だった。
さっきの橋口さんの影と同じ、光に照らされても真っ黒いままの影の群れが、次々と現れてはどこかへと去っていく。
「何が起きてるんだこれ……」
「魔法……?」
「橋口のと同じっぽいし、魔法、だよなぁ……?」
暗闇の中に浮かんだ小島のような、光の灯る教室から出るに出られなくなってしまった僕らは、しばらくそうして影が通り過ぎて行くのを見ているしかなかった。
そのうち、影の数は段々と減っていき、やがて最後の一人(という数え方で良いのかな)がゆっくりと廊下の向こうへと去っていった。
「……なあ、俺らどうする?」
誰ともなく呟いたけれど、みんな顔を見合わせるだけで、教室から出ても良いのかどうか断言できる人はいなかった。
そんな中、僕は何故だか、あの影達がどこへ行ったのか、気になってしまっていた。
「ちょっと、あれ、追いかけてみてくる」
言いつつ、廊下へ出た僕に、みんなは呆れた声を上げた。
「お前は相変わらずだな」
「うーん。気になっちゃってさ」
「気をつけろよ。なんかお前そのうち東森みたいに死にそうで怖いんだよ」
「ああ、そういえば今日も死んでたね」
「またか」
「縁起でもねぇなぁおい」
「まー橋口なら危険は無いだろ」
などと喋り合う皆に軽く手を振って、僕は影を追うため暗い廊下を早足で進んでいく。
遥か先に歩いていく影が見えたが、その後ろ姿は橋口さん(の影)のものと同じだった。
影法師の後をついていった僕は、理科準備室に影が入っていくのを見た。
放課後は化学部の活動場所であり、けれども今は、扉の向こうは真っ暗になっている。
僕は意を決して、理科準備室の扉を数回ノックした。
「どうぞ」
あっけないぐらい、返事はすぐにやってきた。橋口さんの声だ。
扉を開けて、中に入る。
「徳井か。どうした」
橋口さんは窓際にある作業机の席に座っていた。暗くて良くは見えなかったけれども、目の前にいるのは影ではない、本物の橋口さんのようだ。
何故なら(影の時には、その事に気づかなかったけれど)今の橋口さんの目元には、影には無かった眼鏡のフレームの鈍い反射があるからだ。
「さっきのあれだけど、何をやってるのかなー……って。見せてもらっていいかな」
「良いよ。丁度やる事は終わったところだ」
橋口さんがそう答えると、その手元あたりで、何かの蓋を開けるような音がした。
すると、理科準備室の中が急に明るくなる。
電灯が点いたわけではなかった。そして何より僕が驚いたのは。
「え、ええ? どうなってるの?」
橋口さんの背後、窓の向こうの空が、紛れも無い青空になっていたのだ。
思わず理科準備室の壁時計に目を向けたけれど、その長針と短針は、今の時期ならとっくに夜になっている時間帯であることを示していた。
そんな僕の混乱を見て、橋口さんは愉快そうに声を漏らしながら笑った。
「これは今日のお昼を映しているだけだよ。ほら、あそこに私達がいる。あれは君じゃないかな」
首だけを窓の方へ向けながら橋口さんが言う。
近寄って同じように僕も外を――言われた通りなら何時間か前の景色を――見た。
白と黒の体操服を着た生徒達が、並べられたご飯粒のようにグラウンドで四角形を作っている。その右端の列が順番にクラウチングスタートから駆け出していくのを見て、僕は今日の体育の授業が短距離走だったことを思い出した。
「神保は相変わらず速いな。運動会で他のクラスの連中が驚くぞ、きっと」
「将来有望だよね。男子陸上で記録がどうとか噂になってるみたいだし」
「そら、君の番だ」
次の走者がスタートラインにつく。記憶だと、その列の一番左が僕のようだが。
「あれが自分だって言われてもぴんと来ないなぁ」
「ああ、君は自分の姿を見たことがないんだね」
「普通みんなそうだよ」
鏡で見られる真正面以外を、こんなリアルタイムで見ることはまず無い。
「ドッペルゲンガーとか幽体離脱とか、色々方法はあるだろう」
「命の危機に瀕してるよ、それ」
言いつつ、僕は一歩窓から離れる。
「見ないのかい」
「あんまり自分をまじまじと見るってのは、ちょっと」
誰かと一緒に過去の自分を見るのは、少し気恥ずかしい。
「それじゃ飛ばそうか」
「飛ばせるの?」
「飛ばせるとも」
いたずらっ気を含んだ微笑みを浮かべながら、橋口さんは手にした金属製の筒状の物――さっき僕らが探していたやつだ――の、上端部分をキリリと回した。
一歩後ろに下がっていた僕からはグラウンドが見えなくなっていたけれど、かわりに空に浮かんでいた雲が、目に見える速さで視界を次々と横切りだした。
映像を早送りしたように日が傾き、それに合わせて理科準備室に差し込む陽の日向も、床や机や壁を伝って移動していく。
「まるでビデオだね」僕は思ったことをそのまま口にした。
「そうとも。これは景色を取り出して、好きな時好きな場所で楽しむためのものだ。だからこんなこともできる。これで二倍速くらいかな」
一歩、今度は前に踏み出して、僕はもう一度下の光景を見た。
時間は進んで、今はお昼休みぐらいだろうか。サッカーボールをゴールに蹴り入れる何人かの生徒の姿があった。けれどその動きは人間にはありえない速さだった。
「早送り?」
「コマ送りもできる。やろうと思えば」
僕の疑問に橋口さんはそう答えた。
「これぐらいの速さでも神保なら違和感は無いな」
「神保くんどんだけ人間やめてるの。……あ、お昼休み終わりかな」
一度人がいなくなって、入れ替わるように体操服姿が出てくる。午後の授業になったようだ。
午後の二時限分の時間があっという間に終わると、今度は部活動のユニフォームが体操服に混じってやってきた。ユニフォームを着ているのは野球部とサッカー部で、体操服はテニス部あたりだろう。
その間にも、秋の陽は駆け足で地平に向かって傾いていく。空と雲が赤く染まる、夕暮れ時に差し掛かった頃の情景は、とても美しいものだった。
橋口さんもそう思ったのか、そこで金属筒をひねって、窓の外の時間を止めた。
そうして僕達は、短い間、その景色を眺めていた。
「聞いてもいいかな」
僕の問いかけを、橋口さんは「どうぞ」と促した。
「これ、魔法?」
「うん」と頷く。「と言っても道具に頼っているだけだよ。真鍮の筒に薬品を入れる手間は要るけど、あとは置いておくだけでいい。もっとも、現代では電灯の光が強すぎて、光取りに直接当たらないようにしないといけない。蝋燭やガス灯の時代は普通に使えたらしいけど」
「魔法も随分と手間隙かけるんだね」
「お手軽に使えればそれに越したことはないが、やはりそうもいかないよ。四組の朝野が使ってるような『何となくそんな感じ』で全部解決できる力じゃあない」
「じゃあ、朝野さんの超能力のほうが、便利ってこと?」
「理屈で説明できない使い方をするものなんて、私は嫌だね」
「僕らにしてみれば、どっちも物理で説明できないんだけどね……」
常識から五歩ぐらい踏み外れている人達の言うことに共感するのは難しい。
その時ようやく、僕は橋口さんが化学部員であることを思い出した。論理的な説明を好むのはそのためだろうか。魔女が科学系の部活をしている時点で、何とも変な話だけれど。
もしかしたら、薬品調合のための器具を借りやすいとか、そういう理由なのかもしれない。
「そういえば、それ(真鍮筒)もそうだけど、さっきの影みたいなのも、橋口さんが魔法を使ってたの?」
「うん、これを回収するために。たださっきも言ったが、教室ではうっかり落としてしまって。おまけにその場にいないものだから占いで探すこともままならない。徳井達が来てくれて、正直言って助かった。改めて、ありがとう」
律儀に頭を下げる橋口さんは、真面目な人だな、と僕は思った。
「でも取りに行くぐらい、自分でやれば良かったんじゃない?」
「面倒だった」
意外と不真面目なところもあった。
「それから、数も多かった。一人で全部を回るのは流石に時間が惜しくてね」
「じゃあ、あの沢山の影って……」
「うん」
橋口さんは作業机の端を指した。そこには、幾つもの試験管立てに並べられた、真鍮の筒の山があった。その数は、たぶん三桁には達していないだろうな、ということぐらいしか、見ただけではわからない。
「こんなに……。いったい、なんでまた」
そう漏らした僕の問いに、橋口さんは「む」と曖昧な返事だけを返す。そして、しばらく黙ったまま、真鍮筒の山を見ていた。
「そうだな。よし。徳井、ちょっと廊下に出てくれ」
僕と橋口さんは、それぞれ十二本の真鍮筒を抱えて理科準備室を出た。
万年筆大の真鍮筒を、言われた通りに廊下の窓ガラスの前に、一本一本立てて置いていく。北向きの廊下はすっかり暗くなっていて、足元が見えないほどだった。けれど真鍮筒を置いて操作すれば、その窓から差し込むかつての陽の光が、夜の暗闇を照らし出してくれる。
そうして陽光を増やしながら、僕はどんどん廊下の奥へと進んでいった。
窓に映る景色は、置いた順番に昼から朝へと太陽が戻っていき、最後の十二本目では、日の出る瞬間が窓に映し出された。
全部の真鍮筒を置き終わって、元来た道を引き返してみると、橋口さんもこちらへ戻ってくるところだった。向こうは逆に時間が進んで、十二枚目の日没の窓からは、弱々しい残光が漏れ出ていた。
僕と橋口さんは、昼の窓の前に並んで立つ。
もう夜であることを忘れるぐらい、廊下には日向が並んでいた。朝から夕までの陽の色は綺麗な二四枚のグラデーションを作り、ステンドグラスのような、一枚の長い長い色ガラスのような、それは不思議で美しい光景だった。
「凄いなぁ」
僕の口から自然と感想が漏れ出る。
それを聞いた橋口さんは、小さな息と頷きをした。何かにホッとしたように。
「この景色を見せたい奴がいるんだ」
さっきの僕の問いかけに答えるように、橋口さんは言った。
「夏休みに、ヨーロッパへ行ってきてね」
「海外旅行? いいなー」
「いいだろう」得意げに橋口さんは笑う。「どちらかと言うと、実家を継ぐための研修みたいなものだったけど。向こうは魔法の本場だから。それでも色々と楽しかったよ」
そういえば代々魔女をやっているんだっけ、と前に聞いた話を思い出した。
「それで、向こうの友達に頼まれてね。日本の景色が見たかったそうだから、こうして色々採ってみたんだ」
「なるほど」と僕は相槌を打った。「ビデオレターみたいなものだね」
「それに近いな。本当を言うと、こんなもので良かったのかと、少し不安だったんだが……」
「だが?」
「徳井のおかげで安心した」橋口さんは僕を見て少し笑った。「君がそれだけ感心してくれたなら、きっと向こうも喜んでくれるだろう。何しろ彼女は、君以上に素直すぎる人間だからね」
「それは僕、どう受け止めたらいいのかな」
褒められているのか貶されているのか、判断に迷う感想だった。
「喜んでおけばいい」橋口さんは愉快そうに目を閉じる。「何故なら、彼女なら喜ぶだろうからだ。今の君みたいに、相手に悪意があるかどうか、いぶかしむことをしない。もっとも、それはそれで危なっかしいから、君くらいが丁度良いのかもしれないね」
今度こそ褒められているなぁ、と思う僕を見て、からかうように笑う橋口さんは、本当に魔女のようだった。
真鍮筒を片付けた後、僕と橋口さんは話をしながら、正面玄関の前まで歩いてきていた。
「例えば、体育館の中にいる時、床に自分の影が複数できたりするだろう」
「うん」
「あれは天井に照明が何個もあるからだ。影というのは光で照らされない部分だから、光が複数あれば、その数だけ影ができることになる。そら、今も」
足元を見ると、廊下の蛍光灯でできた二重の影が、歩みと共に現れては消えていく。
「だから光源を幾つも用意すれば、それだけ沢山の影を作ることができる。さっきのようにね」
「自分の影を沢山作る方法はそれで分かったけど、そもそも影を操るってことが、僕にはさっぱり分からないなぁ」
「そこから先は魔法の仕事さ」
あっさりとした口調でそう言うと、橋口さんは自分の下駄箱へと向かう。
「僕も自分の影を操れたら、便利かな」
「やめておいたほうがいい」
首だけ振り向いた橋口さんは、いじわるな笑みを浮かべていた。
「さもないと、夜の教室で途方に暮れることになるぞ」
魔女のこと おわり
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