PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―

作者 氷月あや

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★★★ Excellent!!!

〈運命の一枝〉シリーズ。今回の主人公は、安豊寺 鈴蘭ちゃん。「癒傷」の能力を持つ青獣珠の預かり手です。
ある夜、鈴蘭は夢をみた。婚礼の場面、最愛の人が自分とは違う女性と結ばれる夢だ。彼女は銀のツルギを掲げ、夢を切り裂いた。「リセットさせて」と言いながら……。
目覚めた時、鈴蘭は、青獣珠の変化に気づく。青い珠だったそれは、ツルギの柄の形となり、彼女に告げた。「因果の天秤に、均衡を。役割を果たせ、預かり手よ」ーー。恋に恋する少女は、やがて同じ場面を何度も繰り返していることに気づく。運命の一枝が病み、時を巻き戻しているのだ。誰かの願いを叶えるために。


お馴染み四獣珠の預かり手たちが、また集結します。恋する鈴蘭ちゃんの目を通してみる煥君が、とにかくカッコイイ。学園もの、異能バトル、タイムリープに謎解きの要素もあり、楽しく拝読しました。最後は甘い結末も。ごちそうさまでした💕

★★★ Excellent!!!

これは恋の物語ですが、もっと大きな物語でもあります。恋があり、嫉妬心があり、謎解きがあり、戦いがあり、ファンタジーのスパイスをきかせながら魅力的な物語になっているのです。
四獣神(青龍・白虎・玄武・朱雀)の力が存在する現代を、いびつになった未来をやり直すべく、主人公がなんども過去を行き来するストーリーなのですが、差しはさまれるギミックのおかげで混乱することなく、すっきりと読んでいくことができます。
個性的なキャラクターたちが次々に登場し、物語は広がりと奥行を見せていき、重厚だけど軽やかに物語は進んでいきます。もちろん文章も読みやすく、構成がすっきりしていて、混乱することがありません。
物語が進むにつれて深まる謎、その種明かしがされた時の爽快感、魅力的なキャラクターの造形、そして訪れる静かでさわやかな読後感、とにかく物語の魅力がいっぱいに詰まっています。
ぜひ読んで見て欲しい作品です