アートな日々

 それらの事を G へ、報告していって。G も 気になる事だから

返事を返してくれていてと、何だかんだで 繋がっていました。


 M氏の 特注でお願いしておいた作品。それを受け取りに

M氏の地元側で行われる アートイベントへも行く事にして。

M氏の計らいで そこでもスタッフネームを首から下げさせてもらえて

裏方の仕事を 少し見させてもらえたり。

 そのネームのお蔭で 色々なアーティストさんからも 歓迎を受けて

気さくに話しさせてもらえたりして、とっても充実なイベントになりました。


 年末には I氏のお店へ、M氏が行く事になり 忘年会をするからと

私も お招きに預かり、夜更けまで アーティストの貴重な話を

伺う事が出来たりして、物凄く 良い経験をさせて頂けました!



ーーーーー



 年が明けて。

私も G へ年賀状を出しましたし。G からも 年賀状が届きました。

何だか それが、すごくうれしかったです。いつもお決まりな台詞

だけど、

「今年もよろしく」に、ちっちゃな ネ が書かれていました。

それだけで ジーンと嬉しいのです。


 I氏やM氏 がらみの事で、G とも 連絡を、程々に取って

いけていて、その他も アート関連の情報も、チラホラやり取りを

していました。


 そしたら 何と!




 H氏の 展覧会が、私の地元で 開催されるという情報が!

何故に こんな田舎で、行われるのか わからないけれども

すごくうれしい!!


 早速 G へも報告。

さすが 抜かりなく、G も知ってたみたい。

 展示期間は 1ヶ月程です。

『いつ行く?』と 尋ねると

「行こうとは思ってるけど いつ行けるか、わからん」

という返事でした。


 私は そこまで待ちきれないので、展覧会が 始まって

わりと すぐに、大阪の学校の 友達と一緒に行きました。

友達は、泊りで来てくれて、こちらの案内をしたりして。

2日目に 観に行ったのですが。

 驚いた事に こじんまりとしたギャラリーで、入場料も

要らないんです。作品は 触れる程、間近で観れますし。

休みの日だというのに、そんなに来場者も無く ゆったり

じっくり作品が観れます。

 地元所縁の品もあって、うれしくなりました。


 帰ってきてから G へ報告の、LINEをしました。

内容を話す事は 出来なかったけど、無料だった事や

規模などを 伝えました。

 すると

「3連休が予定空いたから、そこら辺で起きれたら行こうかなぁと思ってる」

と返事があった。

『一緒に行く?』

「起きれるかわからんから約束はできん。でも、行くんやったら初日に行く」

『じゃぁ ほんのりと思っておく』


と、危うい約束をした。



 3連休 初日。

「起きれたら行く」と言っていたけど、G は 必ず来ると

思っていました。そして 動くとしたら、大体 10時頃では

ないかと予測して、朝から ソワソワ、連絡が入らないかと

待っていました。

 こちらから 連絡してもイイんだけど、変な時間に 連絡

入れて、起こしても良く無いかと思って。


 昼前になっても 何も連絡が無いので、ひょっとすると

私には 何も言わずに、行ってしまってるのかもしれないと

『今日 展覧会行く?大阪 出る時に、連絡頂戴』

と LINEを入れる。

 すぐ返事があって

「今 〇〇私の地元通過したとこ」

『えー 何で知らせてくれないの!』

『とりあえず 私は、車で向かう』

「俺 すぐ帰るぞ」

『大急ぎで行くけど 1時間後位になる、すぐギャラリー行く?』

△△△△△こちらの名物食べに行く」

『なら 多分、それまでには着く!』

と、返事して 即、車を走らせた。


 ギャラリーに着いて、G へLINE

『今 どこ?』

「ギャラリーへ向かってる」

『場所わかる?』

「多分」

しばらく経って G がやってきた。

いつもの様に 何か企みを含んだかのような顔です。

『すぐに わかった?』

「おん」

と 答えて、入口のポスターの写真を撮って、さっさと

上がって行ってしまう。

「このまま入ればいいの?」

『そうなのよ、入場料無しなのよねぇ』


 3連休 初日にも関わらず、やはり 人の入りは少ないです。

また じっくり観る事が出来ます。と言っても 作品数も

それ程ないので、2周回っても 数十分で終わってしまいます。



 会場を後にして、外に出るまで間で

『すぐ帰るの?』

「帰るよ」

『えー』

「昨日から 熱出てるんや」

『えっ?今朝は?』

「少し下がったから 来たんやけど、エラいから 帰るで」

『えっ?車で〇〇私の地元までやけど、送ろうか?』

「お」

『えっ?乗ってく?』

「おん」

『あっ わかった』

「車 どこ?」

『真ん前の 駐車場やし』


 車の所へ来てから、貴金属加工で使う 工具で、もう私は

使わない工具があったので、G に それが入った袋を渡した。

受け取って G が

「俺も」

と、バッグから 袋を出して、私にくれた。

 車に乗ってから お互いに、もらった袋を開けて 確認した。


 G からの袋の中身は、ブルーレイだった。

アート関係のモノを 焼いてくれてたみたいで、表にプリントを

施してあるのが、3枚入っていました。

『ありがと~』

 G は 受け取った中身を見て

「俺 これ使わんぞ」

と言っていたけど、使い方を説明して。何かに 使えるはず

と伝えると、とりあえず受け取ってくれた。

『それと 私のH氏の買った絵を見て欲しかったの』

『ここでは 暗いから、もちょっと明るい所で観て』

と 車を出した。


 体の調子など 聞きながら、少し 車を走らせて

停めれる所を 見つけて、H氏の絵を 取り出した。

マジマジと眺めて

『初期の頃のやろうな』

「そそ、本当は 手放したくなかったらしいよ」

『いいな』

っと言ってくれました。


 G は 本当に辛そうで、気を張らなくて良くなった所為も

あるかもしれないけど、絵を見ても そんなに嬉しそうでも

無い位、元気がなかった。

 あんまり 引きとめてもイケナイから、私の地元の方へ

車を出しました。そちらまで 約40分位。


 腕組みをして 俯いて、話しかけられたくないって感じで。

というか、しんどい様子。出来れば 地元まででなく

ずっと送って行っても…って位思ったんだけど、大阪まで

運転する自信が無くて;;

 そんな感じだから 変に話しかける訳にもいかず。

それでも 何とか聞き出せたのは、1ヶ月程前に 彼女の両親に

挨拶に行ったんだという事。結婚に向けて 話を進めていると

いう事が聞けた。


 そうこうしているうちに 地元に着いてしまった。

電車の時間を 調べて、40分近くありそうです。

駅へ送っていくべきなのは わかっているけど、少しなら…

『お茶とかは?』

「いや無理」

『そっか』

っと 言いつつ、駅から ちょっと離れた、車を停めれる所へ。


 あぁ ココへも、G と来たなぁ~っと思ったりした。

そんな 私の想いとは、裏腹に G は、何も言ってくれるなって

感じの 態勢。

 でしょうね・・・



 




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る