会いたい
翌日。
その日も 朝から、I氏の所へ行き。その後 M氏の所へも
もう1度 自分の買った品を見ておきたかったんです。
その日の 私の担当は、別の所だったんですけど。
M氏の展示場のある フロアーに変わってもらいました。
何故か あんまり忙しいフロアーでは無くて。
時間が空けば ちょいちょい M氏の所へ行き、また 自分の品を
見たりしていました。
あんまり何度も見にくるので、M氏が
「色 好きな色に塗ろうか?」
と言って下さったんです。また 新しく作るから、その時ので
よければ、好きな色を塗ったのを 送って下さると言うんです。
『いいんですか!』
「また作るから」
『やった~!』
と お願いする。すごくうれしいです♪
2日目は あまりお客様の入りが少なく、忙しく無いので
I氏の所へ行こうと思って 上の階へ行く。すると 他のスタッフが
お客様に 作家さんの場所を尋ねられていて、わかんないと言うので
お伝えして。 そのスタッフと そこで話し込んでいました。
その人の 視線が後ろにいくのがわかったので、振り返ると…
!!!!!
真後ろに G が立ってたんです。
『 … G 』
あの イタズラな含み笑いの顔です。
「ボランティアスタッフなんや」
『 …ぅん』
「Iさん ドコ?」
『あぁ ここの奥 曲がったトコ』
「そ」
っと 行ってしまう。
『Mさんトコ行った?』
「まだぁ」
『そっか』
「Mさん 何処?」
『〇階』
「そ」
と 言いながら、近くの作家さんの展示場へ入って行く G 。
私は それを見て、M氏の展示フロアーへ戻る。
実は 午後から、sちゃんが このイベントに来る事になってる。
そうしたら ボランティアを抜けさせてもらって、一緒に 観て廻ろうと
思って、許可ももらってありました。
M氏のフロアーに 戻った頃、丁度 sちゃんから 連絡があり
チケットを渡しに行く。G が来ている事を 伝えて、会いたいから
とりあえず 会場内を回っておいて とお願いする。
急いで M氏の展示場へ行ってみる。多分 どう考えても
まだ G が来たとは思えないから… と、しばし 時間潰し的な感じで
ウロウロしてみる。
M氏と話していて M氏は、造形作家さんなんだけど、別のイベントでは
お客様に向けて 絵も描いて下さる事を知っていたので、ココではしないんですか?
と 尋ねてみる。
本当は やりたいんだけど、そうなると 場所が狭いので、やれないから
と言われるので
『じゃ こっそり描いて下さいって言うと、描いて下さいます?』
と言うと、いいですよ と 返事下さって。
似顔絵的な感じなんだけど、M氏 独自の描き方をして下さるので
私の事を 色々と質問されます。そこから イメージして、描かれるそうです。
きゃっ うれしい!っと思って。もう2人程 お願いしても良いですか?
と言うと、それも大丈夫との事だったので。
G へ この事を LINEした。 ちゃんと 既読になった。
スタッフの中で M氏ファンの人が居たので、その方にも
絵が描いてもらえるって とお伝えして、その人も 喜んで、M氏のもとへ。
G が、やってきた。
「Mさん どこ?」
『ここ』
っと M氏の所へ、案内しつつ
『絵 描いてもらう?』
「おんw」
『言ったら 描いてもらえるよ』
と 伝え、中へ。
そこへ sちゃんも、降りてきた。
sちゃんにも M氏が 絵を描いて下さる事を知らせて。
今 G が、M氏の所に居る事も言うと
「なら 今、行かない」 と、別の作家さんの所へ行かれた。
G が出てきて
『描いてもらう事にした?』
「お」
「色々 聞かれたわ~」
『そやろ。あれで 描けるのって、すごいねぇ』
「そやな」
『まだ 他の人のも回る?』
「おン」
『そっか』
G は 次の作家さんの所へ行く。
すれ違いで sちゃんが、出てくる~
私の中で ハラハラと、どうしたら良いかと 悩ましい状況になってきた。
そうしているうちに G が 出口付近へ。
あっ 帰っちゃう…
『帰るの?』
「帰るよ」
『すぐ 帰るの?』
「帰るよ」
『えー』
お構い無しに 進んで行ってしまう G 。
どうしようかと思ったけど、とりあえず 一緒に出口の方へ 降りて行く。
何か話した気がするけど、覚えて無い。
出口に着いてから 立ち止まってくれたので
『…っ 彼女と来るのかと思った』
「あー 明日 友達の結婚式みたいで、準備があるんやと」
『そうなんだ』
「ンならな」
『帰るの?』
「帰るよ」
『えー』
「仕事やろ」
『いや…出れるし』
「帰る」
『お話は?』
「ってか 喉乾いたし、どっかお茶とか」
『お茶してくれるの?』
「お」
『えっ?イイの?』
「ぉ…」
『え?え? ちょっと!ちょっと待ってて!』
「…」
『バッグ取ってくる! ちょっと待ってて!!』
「ぅん」
M氏のフロアーへ 戻ると、sちゃんが ウロウロしていた。
『ごめん! G と話し出来る事になったの、そっち行かせて!』
とお願いする。
sちゃんは もう1度、観たい所もあるし 良いよと
私が G の方へ行く事を、許してくれた。本当に 申し訳ないと
思ったけど、これを 逃すと、いつ話しが出来るか わからないから
sちゃんは G との事の詳細を、どの人よりかも 私から聞いて
くれている人。だから 私の心境を 察して下さったんだと思う。
大急ぎで 上着と、バッグを取りに行き。G のもとへ!
近くの喫茶店へ行きました。私は sちゃんと、食事するつもりで
昼食を食べてなかったので、ランチを食べました。その方が 少しでも
G と一緒に居れると思ったし。
G は、夏の時と 何も変わってないです。
始めは ホンのちょっと、余所余所しさが お互いにあったけど。
そのうち それも感じなくなっていきました。
昨日 I氏と食事した事や。M氏の作品を 購入して、特別に色を
塗ってもらえる事になった事等 フツーに会話して。
『彼女 友達の結婚式なら、自分のじゃないし 今日位、一緒に来れたんじゃ?』
「あんまり こういうの、興味無いみたいやゎ」
『そうなんや』
「そうやな」
と 少し寂しそうな返事です。
「ここの近くに Nさんの街燈ペイントしてあるとこあるんやけど見に行く?」
『Nさん? あの人の?』
「おん」
『あぁ 行く行くぅ♪』
店を後にして スタスタ、歩いていってしまう G 。
あの頃なら すぐ後ろを歩いても 良い立場だったのに…
今は 違うんだなと思った。
それでも 人通りが多いから、私が ちゃんとついて来てるか
気には留めてくれてる様子。
距離がある事を いい事に、実は バックショットを 何枚か
隠し撮りした。
そんな事をしながら、その場所に着いたらしい。
G も、N氏のペイントの街燈が どれなのか、わからないみたい。
その一角の 街燈全部が、色々な アーティストによって、彩られている。
『こんな風になってんだ』
やっと N氏のペイントの街燈 発見☆
わぁ~ すごッ
G から紹介してもらって、この方が 描く過程の動画を見た事がある。
すごかったなぁ~。それが 間近で見れるし、世界観が ぶっ飛んでる。
素晴らしい☆
G は この方の個展だか行って、作品購入してました。
G は、ちゃんと デジカメ持ってきていて、それで バシバシ撮ってる。
私もぉ~っと思って、街燈も撮ってるけど。街燈を 撮ってる、G も撮った。
ひとしきり 撮って
「いこか」 と…
『私 戻り方、わからんよ』
「ついてったる」
『ありがと』
本当に わからなかったんです。
祭日だったので 人通りが多くて、その間を すり抜けすり抜け
歩いている間は スタスタ行ってしまって、話す余裕も無い。
あぁ 私が泊まってたホテルだ。
って事は すぐそこが、イベント会場かぁ…
戻って来ちゃった。
「ンならな」
『帰るの?』
「帰るさw」
『えぇ~』
「仕事やろ」
『ぅ…ン』
「ンならな」
『えー 夜ご飯とか…』
「俺も 実家帰るし」
『そうなんや』
「そ」
『えぇ~ぇ』
「戻んなさい」
『は…ぃ…』
「んなな」
『…』
行ってしまいました。
ついて行きたかったぁ~
G と、ホンの少しでも 一緒に居れた事で、物凄く 嬉しかった。
それも 嫌そうな感じで無く、以前と同じ感じで 接してくれた事。
堪らなかった。
ボランティアの仕事は 最後まで、搬出をやり、後片付けまで
しっかりとやりました。
ヘトヘトになったけど、その分 色々な経験をさせてもらえたから
本当に 参加して良かったと思った。
ーーーーー
疲れが取れなくて、自宅で ダラダラと過ごしていた 夜。
G から LINEが届いた。
「これか?」と 画像が送信されてた
!!!
M氏の作品に 色を着けている作業中らしい画像。恐らく
Twitterにupされている画像みたいだ。
『そそっ これこれ』と 返信。
「いいな」
『いいでしょっ この色』
「いや 俺は、元の色の方が好きやけどな。特注ってのが イイな」
と LINEのやり取りとした。
更に 翌日。
M氏の FBをチェックすると
「イベントで 絵の注文も受けたから、今から 描きます」
と 用紙とペンの画像がupされてた。
G は FBやっていないので、その画像を LINEに送った。
「仕事 早いなぁ~」
『ホントやね』
『どんな風に描いてくれるか 楽しみやね♪』
「そやな」
『絵が 届いたら、見せてね』
「わかった」
と また、LINE会話が出来た。
何だか 以前と変わらない感覚…
私は FBをチェックしていく中で、A.H氏の個展が、大阪である事を
キャッチしたので、G へLINEをした。
「知らんかったわ、ありがとう」と 返信あり
「N氏も 同じトコで、個展やってるんや。一緒に観てこかな」と
『N氏のも やってるんや?』
「そうや」
『A.H氏、今回から サインを変えたらしいから、新しいサインしてもらってきて』
と書きつつ、夏に サインをもらった時の、画像を送信した。
「何で こんなの持ってるんや?」
『夏に H氏の展覧会めぐりした時、一緒に 観てきたから』
と返信して。大急ぎで A.H氏の購入してきた 作品を出してきて
撮影をし、そのまま 送信する。
『これ 買ってきた』
「そうなんや」
『G にも、本当は 買ってあるんだよ』
「そうやったんや」
『個展 いつ行くの?』
「N氏の方が 先に終わるから、行けるとしたら 今週末かな?」
『一緒に行ってもイイ?』
「何時行くか わからんゾ」
『うん!とにかく 私も、週末行く』
と やり取り。
その週末の2日前。
G から 画像のLINE。
M氏からの 絵が届いたと言うのだ。
『あれ~ 私の所へは、まだ届いてない』
「俺のトコは 昨日届いてたけど、受け取れんかったから」
『そうなの』
『ンでも G のは、そう描くと思ったぁ~』
「何でや」
『いや 何となくw』
「なんや それ」
『けど ホントすごいよね。あの時の情報だけで ここまで描くんやもんね』
『吹き出しの所の セリフがすごいよ!』
『やっぱ 違うねぇ~』
その翌日 私の所へも 絵が届いて、G へ報告。
『明日 行く?』
「行くよ」
『いつ頃になる?』
「わからん」
『えー』
週末。
きっと G が動くなら、昼前だとふんで、それに目掛けて 大阪へ。
個展会場へ 向かう道中で、LINEする。
『もう行った?』
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