そういうコト
※ ここからは 男性側の発言を、区別する為に 【 】で 囲います。
不安な気持ちで 店の方へ戻る。それでも 携帯は
ブルっっともしない。 店の前付近 を、ウロウロ うろうろ。
ブーん ぶーン
!!キターーー メール。
【遅くなりました。どこに居られますか? 俺は 店の裏の
〇〇寿司側の 突き当りの所にいます。】
ひょぉ~ やったぁ~☆
??〇〇寿司? あぁ コレね。突き当り?? どこ?
うウん?? えっ? あれ? あーーー!居たぁ
裏路地の 薄暗い所に、旗を立てるための土台の石なのかな?
そこに 座っている人を 発見☆ 近寄って 行くと、気怠そぉ~に
両足を ギュ~ンと伸ばして、両手先を 組んで、頭の上に上げて
背筋を反らして、目一杯 伸びをしながら、こっちに 顔を向ける。
【うぅ~~~ン 疲れたぁ】
その顔には 薄茶色の大きなレンズのサングラス。
上は 緑色で、胸に 大きな絵柄が付いた、ピタピタのTシャツ
下は 太腿までが、ぴっちりの 裾が広がった、ヒップハングの
ダメージデニム。
身体のラインを 強調した、装い。
『お、お疲れ様でしたぁ』『ごめんね』
【どこ行くンすか?】
『いや 全然 決めてないんだけど…』『時間とかは?』
【時間は 明日休みなんでぇ いいンすけど、バイクがあるからなぁ】
とか、何とか… いきなり フツーに会話が始まってた。
とりあえず バイクで移動したいから、停めてる所まで行く事になった。
歩き始めて すぐ
『モデルさんですか?』
【いえw 違いますよw】
【ンでも タウン誌みたいなので、頼まれて ちょっとやったかな】
『そうなの? すごい姿勢いいし、歩き方も キレイだから』
【俺 身長178しか無いから、モデルには 足りないンっすよ】
【ンでも 大学終わったら、芸能界 入ろうかと思ってるンすよ】
【ってか 俺の事、知ってたンすか?】
『あ 先週、お店行って。そん時に「写真撮らしてぇ~」って』
【あ~ぁ あの黒のタンクトップの人と 一緒に居た?】
『そそっ』
【あれから 大変やったンすからね】
『あははw そうだったねw』
『それで 堪らなくなって、来ちゃったの』
【すごいッスね】
『何が?』
聞くと…
本当は 地元の新規で、開店する お店の方へ、バイトを申し込んだん
だけど、まだ オープン前だから、先週の土曜から 研修の為に
この店にきてるだけ。 (その土曜って、私達が行った日!)
今日からは 新店の準備で あっちへ行くはずだったんだけど
「こっちに来てくれ」と言われて、昨日までしか 電車の回数券を
買って無かったから、仕方なく バイクで来たんだって。
電車だったら 時間なかったし、明日・明後日は 休みだし。
来週からは 新店に出るから、コッチには もう来ないですから って。
【今日来たのって スゴいっすね】
あー そういう事だったんだ!
どぉりで! 家で 悶々してる時、何だか 急がないと いけない!
何か わからないけど、早く行かないと ダメだ。M君が 次、大阪へ
来てくれる時を 待っていられない。何か 急がないと って
どうしても 気持ちが焦って、仕方がなかった。
それって 今日じゃなきゃっ ダメなのを、何か 察知してたんだぁ
良くわかんないけど、何か 一人で、納得していた。
そうかぁ~ そうなんだ。
ってな感じで 会話して、バイクのある所へ。
それから どうするか、散々 画策したけど。結局 部屋に来て
くれる事になった。とにかく お腹が空いて、堪らないから と。
コンビニだけは 寄って、タクシーで ホテルへ。
実は この段階になっても、私は 彼の名前を 聞けていない。
スタイルの良さ や 身のこなしのスマートさから、勝手に
《モデル君》と 認識していた。
実際には この彼へ、「あなた」としか、ずっと呼んでおりません。
が、
ここでの 表現は、《モデル君》 という事にしようと思います。
ーーーーー
ホテルへの タクシーの中で、モデル君の事を 色々と 尋ねた。
全く 隠す様子も、こちらを 疑う感じも無く、スラスラと 答えてくれる。
モデル君は 大学4年生の 22歳。
私は もう少し 歳いってると思ってた。24・25辺りかと…
まさか 大学生とは… っと、ちょっと焦った。
来春からは 東京へ出て、芸能活動をするつもりで。
今は 卒業旅行に向けて、バイトして お金貯めてるんだって。
これまでも 飲食店系で、バイトしてきていて。
ある飲み屋の時には ホスト紛いの事させられ
風営法に 引っかかるからと、席につけず 2時間以上も
床に 跪いて、話しさせられたとか。
色んな事を ぺらぺら 話してくれた。
ホスト紛い??
『って事は、今の こういう状況も、慣れてるって事?』と思った。
部屋に入ってからも 全く動じてる風でなくて
コンビニで 温めてきたのが、冷めるから と
さっさと テーブルを陣取って、食べ始める。
私も私で まさか、部屋に呼び入れる事が 出来るとは
思ってもなかったので、散らかしたままの物を 片付けながら
その様子を 微笑ましく見たりしてた。
モデル君は 食べ終え、私も 一息つけたところで
【シャワー浴びて イイっすか?】 と
おおおー 全く 余裕なんだなぁ~ っと、こっちがビビりつつ
『いいよ どぉぞどうぞ』
シャワーへ 行っちゃったよ~~
すごいなぁ~ 全然、へっちゃらな感じなんだもんなぁ~
しかも 私の事なんか、殆ど 何も尋ねてきたりしてないし。
などと思いながら、身の置き場を どうしたものか、ソワソワ)))
私の認識からいく 男性のシャワーの時間よりか
わりと長い時間 入っていた様に思う。 で、出てきた。
ひょ~~~☆ 何と言う … …
上半身 裸!
うなじ~肩・背中のライン、腰のくびれの美しさ
それと 何と言っても!一目で魅了された あのお尻が
ヒップハンガーのジーンズとの 境界線が滑らかで セクシーな事!!
髪をタオルで シャカシャカ拭きながら、冷蔵庫から
飲み物を取って、テーブルセットの方へと 歩く姿は
もぉ~ 映画のワンシーンを見ているかの様です。
何なんだ こりゃ
夢でも 見てんじゃないか? たまんねぇ~
きっと ホケーっと見とれちゃってたと思うよ。
こんなの 見せられてては、理性が…ってか 目のやり場に 困る。
一応 こういう事設定の 可能性は薄いだろうとは思っていたけど
まさか な事があるかもしれないし、フラれたら Yちゃん と
朝まで 語り明かそうと思って、部屋は ダブルの部屋を 予約して
おいたから。色々と 2人分ある。
ホテルの寝巻を 差し出して、『こういうのあるけど?』と
【なぁ~んだ 早く言って下さいよぉ】と
バサバサ 開いて、無造作に 羽織る。
あー もう何 見たって、絵になる。怖いくらいだ。
【〇〇さんは 入らないンすか?】
『う、うん 入るよ』
『入るけど お話ししてたいんだ』
『あっ でも疲れてるかぁ… 休みたいもんね?』
【いや 別に、まだ大丈夫っすけど】
もうなんだかんだで 3時近い時間、あんまり の~びり
って訳にもいかない気がして。
『あ。あのね? お願いがあるんだけど?』
【なンすか?】
私は ベッドに上がって、背中を 壁につけて、女の子座りをして
股と股の間の 布団を ポンポンと叩いて
『ここに 背中向けて、座って欲しいの』と
【えっ?なんなンすか?】
と言って 戸惑いながらも、私に背を向けて 座ってくれた。
おぉ~ やっぱり見事な、肉付き。広さといい 形といい 素敵だぁ♪
『ちょっと 背中貸してもらってイイ?』
【あ、え?何? なんなンすか?】
『いい?』
【いっスけどぉ なンすか?】
後ろから 前に両手を回して、手を肩に置く感じで
背に 頭をつける様にして、背中を抱いた。
『しばらく こうしててイイ?』
【えッ マヂなんなンすか?】
『うん いいの、ちょっと しばらく貸してて』
【あ、うん…】
【いや ホント マヂで、なンすか?…】
私は ちょっとギュっと 力を入れて 抱いて
『うん しばらくこうしてて』
と言うと やっと、黙ってくれた。
これは 私の儀式というか、こうすると なんとなぁ~く
その人の事が わかるんです。上手く 説明できないけど…
これを シャワーも浴びてしまって、寝れちゃう感じでやると
そこから先の展開は ソォなってしまうじゃないですか。
それじゃぁ その人の事を、理性がある間に 感じ取るって
出来ないから、今の方がいいなっと思って。
それと 未だにですけど、男性恐怖症のトラウマは 消えきってないの。
だから 男性から 不意に触られたりすると、タイミングによっては
身体が固まってしまって、意思とは反した 反応をしてしまう事があって。
だから こうやって、先に 自分から触っておけば、そういう事も
少し和らげれる、その意味合いもあります。
しばし そうしてたら
モデル君は 首に巻いてたタオルを 抜き取り
【頭 乾かして下さいよ】
と タオルを、私に持たせてきた。
『あんッ もう少し、こうしてたかったのに~』と思いつつ
身体を離して タオルを持って、ワシワシ 髪を拭いた。
すると ドンドン どんどん、私の方へ もたれかかってきて
終いには、私のお腹に 頭を乗せて、股の間で 寝る形になってくる。
そうしながら 斜め向かいにあるTVを見て、ひゃはひゃは 笑ってる。
なんなのぉ~?
見た感じの かっこよさや、身のこなしの大人っぽさ・大胆さがあるのに
反面、受け答えの 無防備さ、こうやってる 子供みたいな無邪気さ
全く つかめない、モデル君像。わぁ 完全完敗だよ。
この 何もかも兼ね備えた、パーフェクトな小悪魔の
底知れない深みを 見た気がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます