気もそぞろ
店の 玄関は大きく開いており、店先に 数人、待ち合わせだか
ウロウロしている。 玄関から 少しの空間が、控えになっていて
そんなに 待ってる人も無さそう。
そこの奥が 店内に…
『あっ! ウェイター君が 見える!!』
やったー☆ ウェイター君 お仕事してる。うううっ かっこいい。。
早速 順番ボードに、名前を書いてっと。 うぅ~ん 前2組か…
微妙だな。 控えの間で 座ってはみるものの、ソワソワ))))
ッうっしゃ!呼ばれた。
今回は テーブル席ではなくて、奥のドドーンと横長いテーブル席の端。
横並び 10席位あるんじゃないかな? 一席 飛ばした隣には
会社員らしき 5・6人の集団。もっと奥まで びっしり詰まってる。
『奥の方だな~ こっちだと、中々 ウェイター君 来てくんないじゃん』
案内してくれた ウェイターさんに「先に お飲物おききしますか?」と
言われたけど。『後で 連れが来るので』と、にこやかに お断り。
『だって ウェイター君に、オーダー取ってもらうんだモン!』
早々に メニューを決めて、またまた ソワソワ、ウェイター君の動きを
懸命に追う。 その間も 他のウェイターが、寄ってきてくれてたけど
その都度 お断りして。 あんっ だって、ウェイター君 あっちのエリア
担当なのかな?中々 こっちに来てくんない。
早くしないと Yちゃん、来ちゃうヂャン。
やっと 料理を運んで、こっちの方へきた ウェイター君。
全く こっちを見る事もなく、行ってしまいそぉ~ これを逃すとっッ
かなり無理やりな感じだったと思うけど
『すみませぇ~ん すみませェ~ん;;』 必死に呼ぶ。
気付いてくれたー ! !
やや 忙しなそうに 「はい 何にしましょう?」 と
何とか 気持ち落ち着けて。『これとぉ~ これとぉ』っと
Yちゃんの分も 予測して、頼む。
注文内容を 復唱して、「以上で よろしいですか?」
と、ウェイター君が 視線をこちらへ 向けた時。
『でも 本当のオーダーは、あなたの この後の時間が 欲しいの』
と、言いながら。ちっちゃな封筒を 差し出した。
驚いた様だったけど すぐに落ち着いた顔になり
「バイトの後ですか?」
『うん そう』
… 一瞬 考えた感じだったけど
「あッ イイっすよ」
!!!!!
『えっ? いいの?』 『ホントに??』
「イっすよ」
「電車がぁ って思ったっすけど、今日 バイクで来てるんで」
と言いつつ 封筒を受け取り
「ここに 連絡すれば、いんッスか?」
あまりの トントン拍子な展開に、やや呆気にとられ
『ホントにいいの?』
「いいですよ。俺 明日と明後日 休みなんで」
『 い、いいんだぁぁ 』
と、やり取りしていると テーブルの向こうのウェイターが不審がって
寄ってこようとしていた様だ。それを 手で「大丈夫」みたいに合図して。
「23時上がりなんで、その後 連絡します、どうしてます?」
『いや 多分、ずっと ココに居ると思うよ』
「なら わかりました、連絡します」と 封筒を ポケットに入れ
ハンディを パタンと閉じて、次のオーダー取りへ。
~~!~~~~~ッ~~ンー!!!
言い知れぬ 快感!もう イっちゃったよ。
全身の力 抜けた。 ナニこれ? えぇーーー?!
こんなすんなり?こんな?こんな?
いいのかぁ?? わけわかんない
ってか 何?なに? あの子 軽い子なの?
え~~ 幻滅ぅ いや だとしても!だとしても!
こんな チャンス無いもん。 例え 騙されたって イイかも。
なんて 感激に、打ち震えてる 私の横で…
はいはい。わかってたわよ。
一連の事を 隣の男性集団が 見てたって事。
各々 「やるなぁ~」的な 視線で、こっちを見た後
ゴソゴソ 多分、それ関連の話をしてるっぽぃ。
『はいはい おばさんが、すいませんねぇ』と思いはしたけど
ンなの どぉ~でもイイ。
すげぇ 目的達成しちゃえちゃったよ! どうする!
マヂ 嬉しいんですけど?やべー ニヤニヤが止まんねぇ~
と、そこへ Yちゃんが。
うわぉッ セーフ! ナイスタイミング☆
『ひっさしぶり~~ィ』 と、ニヤける顔のまま 久方ぶりの
嬉しい笑顔へも 織り交ぜて、皆が 見てても、お構いなしで
ガシガシ 抱擁し合う。
もう それから後は、積もりに 積もった話に 頭を切り替えて
Yちゃんとの時間を 存分に、楽しんだ♪
途中
「イカフライでぇ~す」 と、ウェイター君が 運んでくるシーンが
あって、ウェイター君 ちょっと、明らか違う感じで 置いていったの。
いやぁん Yちゃんに、バレちゃう。
いや 私も、結構 目で追っていちゃってたから、すでに バレてた
かもしれないけど、Yちゃんは 何も言わなかった。
23時って 言ってたから、きっと こういう所は、ぴったりに
終わったりしないんだろうなぁ~っと思っている、22時45分頃
ウェイター君が 妙に、目を合わせつつ エプロンを外す動作を
しながら、こっちの方へ 歩いてくる。
私達がいる席側の 壁のところに、スクリーンが置いてあって
そこが 職員の出入り口になってるみたい。そこへ もう一人の
バイトらしき子と 向かいつつ、身振りで 「上がりです」と
やりながら 出て行った。
あらら… そんな23時って、ちゃんと定時に上がっちゃうんだ。
Yちゃんに 23時まで居てって、お願いしてあったのを 慌てて
『出よう』って言って。
この事 Yちゃんに、言うおうか どうしようか、迷っていたけど
結局 最後まで言えないまんまだったから、そんな 素っ気無く
別れる訳にもいかないし… 店を出て しばらく、歩いて
らしく無い事は、重々 わかってたけど、そこで バイバイした。
もう 気もそぞろだったんだ。 きっと Yちゃんも
何か 察してはいたんだろうけど、敢えて 私に合わせてくれた
んだと思う。 さすが Yちゃん!わかってるぅ~
そそっ そうじゃなくって、携帯 携帯ぃ♪
まだ メール来てないよぉ~ えぇ~ すっぽかし??
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