§ 1
無意識…
『なんて キレイな形をした、お尻なんだろう…』
ぼんやりと
ただただ 本当に、ぼんやりと
つぶやいてしまってたかもしれない。
夏の 暑い夜、大阪の とあるバルで
頬杖をつきながら、ウェイターの彼の お尻に見とれていた。
私と 同じテーブルにも、イケメンの男性が
座っていてくれてるというのに…
言い表せない程 疲れ切っている状態の私。
思考回路は まともでは無い。周囲への 気遣いは
もとより、ましてや 恋する気持ちなど
これっぽっちも 持てる余裕なんて、座っているのがやっとだ。
そんななのに ハタっと、目に 留まった、見事な お尻。
いえ 別に、お尻フェチとかじゃないですよw そういやぁ~
甲子園での 高校球児の あのプリッとした、お尻 好きかもしれない。
それはいいとして。
あのウェイターの彼 スラっとした脚、ギャルソン風の
ユニホームの着こなし。トレイを 片手に、狭い通路を
歩く身のこなし、素敵過ぎる~~
ずっと 目で追って
『後姿がそうでも 前を向いたら、えっ?!』って事
良くあるよねぇ~ と、是非にも 正面から
ッうっわー
居るんだね! こんなパーフェクトな人間が!
整ってるどころじゃない 華があって、自信に溢れた 顔貌。
漫画から 出てきたのかと思った程だ。
堪らなくなって、隣に居る イケメン君にも
『あの子 すごくない?』と 言うと、イケメン君も
「そうなのよぉ」と、彼を 見ていたみたい。
この同席している イケメン君は M君。
本業は 美容師だけど。友達の店を 任されて
ウェイター もちろん、バーテンもやる。
接客のプロ中のプロ。
色んな事が 器用で、料理もプロ級。手芸だって完璧!
そのM君ですら、ウェイターの彼を見て
「あの子 すごくいいよ!」 っと 感嘆してる。
『すごいよねぇ~』
さっきまでの 気怠さは どこへやらw
手を伸ばして メニューを取り
『何か 頼む! あの子に オーダー取りに来てもらう!』
と 意気込む。
「うんうん」っと M君も、大きく頷いて メニューを覗きこむ。
ここまで 結構、色々と 飲み食いしているのに・・・
やっと 彼を捉まえる事が出来て、念願のオーダー。
受け答えも スマート。にっこり 笑いかけてくれて
完全に ヤられた・・・
我慢できずに
『写真 撮っていですか』って もう携帯 構えてるw
「あ・えぇw」と 少し照れる感じが、また 堪らない。
M君も 一緒になって、バシバシ 撮影会状態。
彼が 去ってから、お互いの 写真を見せ合いっこして
キャーキャー言ってると。
それを皮切りに あっちでも、こっちでも 写真会になってる様。
皆も 狙ってたんだ。そりゃっ そうだよね~
それからは 俄然!元気が出て、私は 全く
ビールなんて 飲めやしないのに、オーダーしたいが為に
あれこれ頼んで。閉店まで 居座りました。
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