サファイアの話 第3話
"ない"から"ある"をみつける……では、どうすればよいか。
いま、"ある"ものは、
だが、一介のゴロツキが若様に会うことなど出来るはずもない。
「……出来ないことはないが……」
テツジはそう言って、溜息を吐く。
当たり前だが花魁の客は一流でなければならない。
そのために、花魁のお座敷には桃源楼の
「俺たちが、妓夫のまねごとをしようというのかい」
もちろん妓夫にも品格というものがある。
特に花魁道中につき従う妓夫というのだから、それはそれなりにしっかりした所作を身に付けていなければ桃源楼の恥となり、客前に出ることすら叶わない。
「そういうわけで、ゴウやバクには頼めない」
テツジの言葉に、マツが大声で笑った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます