第99話「爆竹」

子どもと一緒に花火を買い行ったら……


「パパこれなに?」


「爆竹だよ」


「どんな花火?」


と聞かれ説明していたら、色々と思い出したのだった。

僕の小学時代の話だ。


◇◇◇


爆竹と言ったら「破壊遊び」だった!作って飽きたプラモの爆破もしたものだ。ガンプラの時では……


「ザクとは違うのだよ!ザクとは!」


 などと言ったりしながら、爆竹をガンダムになげていた。

公園の池に、船のプラモを浮かべて……


「日本海海戦!」


 とかもした。まあ船は、アメリカの最新鋭空母だったんだけどね~。


「砲撃開始!!」


と、言って船に向かって、爆竹を投げた!


爆竹を投げた人は分かると思うが、火をつけて爆発までの間の時間は、少し時間があった。だから投げ込んだその場所、その直後に爆発させるには、導火線に火を点けたあと、2~3秒、数えて投げるのだ。時々、投げた直後に空中で爆発したり、投げるのを失敗して、持ってる指先で爆発するので、度胸が必要だ。

 

うまくいくと、船に当たり爆発!水しぶきと共に轟沈!なんてあり、ゾクゾクした。まあそんなのは稀で、大抵は船の近くで爆発し水しぶきか、船にかするくらいでの爆発だった。そんな時は……


「甲板に破損!!損傷重大!」


 なんて言って盛り上がっていたのだった。


そうそう、日本海海戦での……


『ぎりぎりまで爆竹を持ってる経験』!?


から生まれた遊びがある。度胸試し、肝試しだ!

つまり、いつまで爆竹を持っていられるかを競うのだ!(今にして思う、アホだ!)ガマンにガマンして……


パンッ!


と、爆発する直前に投げるのだ!

だが、まあ失敗した!


バンッ!


っと、初めて持ったままで爆発した時には……


『指がなくなった!』


と、一瞬思った。

その後、とにかう指がジンジンした!意外と火傷はなく、爆発による裂傷が多かった。

人間慣れると凄いもので、そんな事も遊びになった。爆発に火を点けて握ってみたり!……(本当に危険なので絶対にしないでね!)危ない事をしたものだ。

 

そんな爆竹遊びだが、まあ平和な遊び方というか、アホなのもあった!なんとカミがウンチに、爆竹をしこんだのだ!

これには、まいったよ!爆発するとウンチがもの凄い勢いで飛び散るんだもん!気付いたら、後ろでカミが仕掛けていた!!


「みんな逃げろ~!」


と、言った時の、カミの嬉しそうな顔を、僕は今でも忘れない!!そうそう逃げ遅れたタケの足に、柔らかウンチがネチョっとぶつかって……


タケ泣いてたなあ。


つづく





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