第96話「水風船合戦」

ひゅ~ん


べちゃっ!


「やられたあ!!」


頭から、びしょ濡れになる相手!

僕らはさっきから戦っていた。三角公園は交戦地帯となっていた!そう、2年1組対2年3組の戦いだった。

僕の小学時代の話だ。


「ミズキがやられたぞ、掩護にむかえー!」


という声が聞こえる。


三角公園には、水道がちょうど真ん中にあって、そこから線を引いて陣地分けをした。水風船を作りに行く時のみ、当てるのは無しだった。水場のみ安全地帯だった。

僕らは、すべり台やベンチ、ジャングルグローブ、ブランコの柵の陰にかくれた。相手も同じだ!そしてナカナカ当たらない。


足元の水風船の数を数える。残りすくない。何回当たったかは、自己申告。手持ちの水風船の数を決め戦った。当たった回数が少ない方が勝ちだった!!

敵のキッキンが、破裂寸前の巨大水風船を投げて来た。こいつが来ると、避けようがなかった。近くにいたら、頭から水浸しだ。案の定、味方のカミが頭から水浸しになった。相手は、隠れている頭上めがけて投げて来た。


味方のイケが応戦する!持ちやすい、当たれば破裂することの出来る、ギリギリの水量の水風船を持っていた。こいつを高速徹甲弾(てっこうだん)よろしく、水平に投げ出した。


びゅん!


パカッ、ぴしゃっ!!


キッキンに当たり、のけぞったっていた。

水風船合戦には、女の子も混ざっていた。中でもケイちゃんは、ダントツに上手かった!その辺の男の子に負けないコントロールがあった。だからチーム分けの時には、選ばれる上位にいた。


ところで僕はというと……・かなりのノーコンだった!(だから、選ばれない、下位にいたのだった)

忍者ごっこの手裏剣投げなら、誰にも負けなかったのになあ~。なんでだろ!?


おしまい


おまけ

子どもも出来、一緒にキャッチボールしていて、気づいた!僕は、なんと……


サイドスロー!!


だったのだ。そりゃ、上投げしても上手くいかない訳だ!今は、かなりのコントロールで投げられるようになったのだった。(ああ、これが小学時代だったら、ピッチャーになれたのになあ)


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