第43話「雷までの距離」

僕の小学時代の話だ。

雷が鳴ると……


「いち、にい、さん、し・・・」


と、親父が数えていた。


「おっ!3キロくらいかあ。じゃあ、あの辺だな」


と、親父は言っていた。小4の時だったかな?


「音は一秒間に、だいたい340メートル進むんだよ。だから、光ってから音が来るまでを数えると、雷の距離が分かるんだよ」


と、言っていた。


ピカッ!


っと、雷が光ってから、何秒数えたかで、雷の距離が分かるのだ!


「まあ、でもだいたいなんだよなあ!気温や湿度によって音の速さは変るんだよ」


とも言っていた。

どんな条件で、音の速さが変るかは忘れてしまった。(確か、寒くて湿度が高いと音はゆっくりになり、暑く湿度が低いと音は早くなるのではなかったかな?)

学校に行き、梅雨の初めの時期の雷がなった頃、同じクラスの友達のコウも、雷の距離の数え方を知っていて……


「ミズキ!あっちの方角にだいたい2キロだから、あの辺だね」


なんて話したのを覚えている。


おしまい

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