出会い

それはちょうど今日と同じ、晴れ晴れしたいい天気の朝。


私は毎朝同じルートを通って学校へ通っているんだけど、その日に限って、少し寄り道をした。


なぜと言われると単なる気まぐれなのだけど、それは今思えば、なにか運命めいたものだったのかもしれない。



「……人?」


何やら不気味なオーラを纏った女の子が、ユラユラと左右に揺れながら一人、私の前を歩いていた。



あまり関わらない方がいい感じの雰囲気だったので、今日に限って寄り道なんてしなきゃよかったと若干後悔しながら、早々に抜かして先を急ごうと足を早める。


抜かす際に感じた事は、ずいぶんと小さい子だな、だった。

私と同じ制服を着てはいるが、そうでないなら小学校低学年に見えてしまうくらい。


無事何事もなく抜き去り、後は距離を取って行こうと振り返る事なく歩き去ろうとした。


が、


バタン、


「………えっ?」



後ろで何かが倒れる音がして、振り返るとそこには………



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