……夢?

もう嫌だもう嫌だと思いながらも、自分の意思とは関係なくなぜか毎度落とされ、


もう二度とあの浮遊感や迫り来る地面の恐怖は味わいたくないと思っているのに、気がつくとまたこうして飛んでいる。


飛んで落ちて飛んで落ちて飛んで落ちて、


毎度毎度毎度毎度、


いい加減嫌になってきた。


この感覚ばかりは何度味わっても一向になれる気がしない。


何度同じ感覚だとしても、気持ち悪いものは気持ち悪いし、怖いものは怖いのだ。


今回も例に漏れず目は閉じた。


体が勝手に反応するのだから仕方ない。どうしようもないのだ。


そしてまた、こうしていつもの埃っぽい狭い個室に来ている。


………俺はついさっき高さ15メートルの校舎の屋上から飛び降りた。


いや、落とされたというか、


なんでそんなことになるかと疑問に思うのだが、


そもそもは魔法少女になったにもかかわらず、魔法を使えるようにならないのが悪いのだ。


いや怪生物が悪い。


そうゆうことにしておく。


怪生物との契約の際に謎の薬物を打った結果、意識は飛ぶし、記憶は無くすし、その間にされたらしい、魔法少女についての説明や注意事項などを丸々聞き逃すしで最悪だ。


そしてそれからだ、意識が飛ぶとこの飛んで落ちて迫り来る地面に反射的に目を閉じるとこの部屋に来るようになったのは、


毎度同じ感覚同じ状況だ。


だが、いつもと変わらないのはこの部屋に来てからだ。


毎度、少しずつ状況が動いていく。


最初は五人のスーツ男女がいて、圧迫面接みたいなのが始まった。



声はなくテロップで話しをしてくるのは変わらないのだが、最初は全員並んでこちらを睨みつけていたのに、4人が去ったと思ったら次には後ろでなぞの踊りを始めたし、最後の一番偉そうな一人も前回のラストには踊りに加わっていくのを見た。



今回はどうなるか、楽しみだ。

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