本当の友人の見つけ方。
本当の友人の見つけ方。
力を貸してくれるかどうかは関係ない。
あなたを思ってくれている人は、きっといる。
「絶望」に陥る前、僕がそういう状況になったと知られる前、
僕に何人、本当の友人がいたのか?
はっきり言いましょう、一人もいませんでした。
いたとしても、ただの友人、
仕事仲間、遊び仲間、知り合い、そういう人はたくさんいました。
でも、今考えると、本当の友人はいませんでした。
というか、実は本当の友人とは何かが、わかっていませんでした。
僕が、「絶望」に陥り、社会的な立場を失ったときに、
当然、そういう人たち(ただの友人、仕事仲間)は、
離れていくだろうと思っていました。
そう思うこと、予想することも、すごくつらかった。
実際、僕に敵対していたグループが、
鬼の首を取ったように中心になり、世論を牛耳り、
予想通り、そういう人たちは、誰一人、僕に近寄ってこなくなりました。
たまに必要があって僕と接する時も、
人が変わったような態度で接してくる。
これが、本当につらかった。
でも、しょうがない、
元々、そういう関係を作ってこなかった自分が悪い。
もう、僕なんかにはもう誰も近寄ってくれないだろう、、、、
でも、違いました。
「しけた顔てないで、飲み行くぞ。」
沙汰が下り、地獄の日々が始まり、しばらくたったある日。
敵対しているグループ、
人が変わったように接してくる人たちが大勢いる中で、
僕のかつてのライバルが、大声でそういい放ちました。
就業時間が終わったとたん。
彼はかつて僕と同じ立場であり、
敵対グループではなく、ライバルとして切磋琢磨している仲でした、
でもいわゆる友人ではありませんでした。
仕事上のライバルでした。
そう言うことに、どれだけ勇気がいったのだろう?
その彼の勇気を想うと、感動していまだに涙が出ます。
その声に、
彼の部下と、元僕の部下の数人が立ち上がりました。
「行こう行こう!」
僕は、あっけにとられながら、あたふたと帰り支度をして、
彼らに押されるように、会社を出ました。
その後の飲み会に、他の人たちも合流してくれました。
元々親しかった人もいました、顔だけ知っているような人もいました。
でも、みんながみんな僕を心配してくれていることが、
心の底からわかりました。
楽しくやろうと、催してくれた飲み会なのに、
思わず僕は、途中で、いい歳をこいて、涙ぐんでしまいました。
「絶望」したからこそ、
本当に自分のことを思ってくれる人がいることが、わかる。
「絶望」の中にいる僕のような人間とつきあっても、
社会の中で損をすることこそあれ、
得しないとわかっていても、
僕のことをいたわらずにはいられない人が、
信じられないほどいてくれることがわかったのです。
彼らが、本当の友人なのです。
「絶望」していても、いなくても、いい時も悪い時も、
いつも僕らは人生という同じステージで戦っている仲間だ、
そう思ってくれる人間が、世の中にはいるのです。
何をしてくれなくてもいい、力を貸してくれなくてもいい。
立場なんか関係なく、ただ、自分のことを仲間だと、
無条件で思ってくれる人、そういう勇気ある人達、
それがあなたの本当の友人です。
「絶望」の底にいるからこそ、
そういう人達がいることがわかる、浮彫になる、
そういう人達、その「本当の友人」の気持ちが、
沁みるようにわかるようになるのです。
それは、素晴らしい財産だと思いませんか?
あなたにもきっといます。
信じて、待っていてください。
「絶望」する前には、
本当の友人なんていない、と思っていた僕には、
今、そんなにたくさんではないけれど、
大切な大切な「本当」の友人が何人かできました。
もう、何も怖くありません。
みんな、
ありがとう、感謝している。
本当にありがとう。
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