第8話


 想定問答集 


 信者の方はどんな突っ込みにも反論しなければいけません。


Q.あたし、鼻の低い女だけど、法華経を聞くと、来世は鼻が低くなくて、女に生まれずにすむって本当?

A.たしかに、そのように記述されていますが、あくまでモノのたとえであって、決して差別をしていたわけではありません。

Q.何故批判してはいけないの? 法華経の真理はけなされるとすねて正常に作動しなくなるの?

A.真理はすねませんが、罪に対する罰なのです。

Q.真理が人間に報復するわけ? 真理は感情を持ってるの?

A.感情の件はわかりませんが、真理は報復しません。

Q.自然科学と法華経とどちらが正しいの?

A.法華経です。

Q.大乗非仏説の富永仲基って天才らしいけど、もし日蓮と同じ学校に通ったらどっちが成績いいの?

A.圧倒的に日蓮大聖人です。

Q.それぞれのお経で言ってることがバラバラなのは何故?

A.お釈迦様が、弟子のレベルによって教えを使いわけたからです。

Q.それなら、そのことをお経に書くと思うけど。

A.書く必要がなかったのです。

Q.信じると地獄に堕ちるお経もあるんだけど、それでも注意書き要らないの?

A.法華経以外は信じるとみんな地獄に墜ちます。

Q.答えになってないって。地獄に墜ちるなら、そのことお経の前書きに書いといてよ。

A.お釈迦様には、我々凡夫にはうかがい知れない深いお考えがあったのです。

Q.その答え、いいね。いろんな言い訳に使えそう。

A.ありがとうございます。

Q.ある弟子の前では、執着するなと言っておいて、違う弟子の前では法華経に執着しろって言ったんだ。

A.おっしゃるとおりです。

Q.もちろん、執着しちゃいけない弟子のほうがレベルが高いよね。

A.とんでもない。法華経を聞いたお弟子さんが最高です。

Q.自分の額からレーザー光線が出て、聞いただけで不老不死になるって、聞いた弟子が一番賢いんだ。

A.おっしゃるとおりです。

Q.その弟子、不老不死になったの?

A.そう思います。

Q.じゃあ、今生きてるわけ?

A.寂光土に行かれました。

Q.それ、死んだってことだよね。

A.そのようにもとらえられます。

Q.肝心の法華経説くまで四十二年もかかったの?

A.四十二年の間、お釈迦さまは方便である他の経を説かれていました。その後七年間で法華経を説かれました。

Q.聞くほうは大変だね。

A.修行ですから。

Q.十五歳で弟子になったとしても、四十九年間だから、六十四歳。それを次の弟子に伝承するんだから、八十歳くらいまで生きないといけない。しかも、口伝って。

A.修行ですから。

Q.最初の弟子が十人に伝承して、二世代目の弟子が十人ずつ伝承して、二十世代目になると、十の二十乗で一がい。一垓人全員が全員一言も変えずにパーリー語の法華経を伝承していったの?

A.伝承者はずっと少ないです。

Q.命がけで広めなければいけないのに、生涯かかって、一人十人も広めてないって言うの?

A.退転者も多いですから。

Q.阿含経みたいに文字で残せばいいのに。

A.お釈迦様には、我々凡夫にはうかがい知れない深いお考えがあったのです。

Q.最初から法華経だけ説けばいいじゃないの?

A.小学生に大学の講義を受けさせるようなもので、弟子のレベルが低い間は理解できません。


  *1


Q.でも、法華経理解できたのは、日蓮含めて三人だけだよね。

A.そのとおりです。

Q.釈迦から直接聞いた弟子は法華経理解できなかったんだ?

A.そのとおりです。

Q.だったら、最初から法華経だけ説けばいいじゃないの?

A.小学生に大学の講義を受けさせるようなもので、弟子のレベルが低い間は理解できません。


  *1に戻る。


 本部から指示。「理解ではなく、機根が整わなかったと言え」

 的確な指示で、ループ脱出に成功。


A.理解するしないというより、機根の程度が異なると言ったほうがいいです。

Q.機根って何?

A.仏の教えを聞いて働き始める、心の能力のことです。

Q.それって理解力ってこと?

A.広い意味ではそうです。

Q.釈迦ってどんな言葉話してたの?

A.梵語です。

Q.サンスクリット語のこと?

A.そうとも言います。

Q.学者によると、パーリー語に近いマガダ語だって話だけど。

A.どちらも梵語です。

Q.法華経は、パーリー語経典が見つかっていないけど。

A.文字に記されるまでは口伝で伝わりました。

Q.ほんの数行の伝言ゲームでも内容が変わるのに、何百年も口伝で伝えられるの?

A.遊びでやっているわけではありませんから。

Q.じゃあ、一言も変わってないの?

A.一言一句に至るまで、お釈迦様が語られたそのまま伝承しました。

Q.だけど、途中で翻訳したよね?

A.鳩摩羅什の手により、最高の漢訳ができました。

Q.でも、法華経理解できたのは、日蓮含めて三人だけだよね。

A.そのとおりです。

Q.法華経を理解してない鳩摩羅什が最高の漢訳したんだ。

A.これ以上はないほど、最高の出来でした。

Q.でも、サンスクリット版にはない十如是という概念を鳩摩羅什が付け加えたって話だけど。

A.十如是は一念三千のもととなる肝要中の肝要となる教えです。

Q.それ作ったの鳩摩羅什だよね。

A.彼は最高の翻訳をしました。十如是はその過程で生まれた法華経の肝要中の肝要となる教えです

Q.法華経を理解してない鳩摩羅什が作った教えが一番大切なんだ。

A.おっしゃるとおりです。

Q.十如是の十を、どう計算したら一念三千の三千になるの?

A.法華経に説かれる十如是の十に、如来から地獄までの十界の十を二度かけ、さらに三世間の三をかけて三千としました。

Q.どうして十界の十を二度かけるの? エネルギーが質量×光速の二乗みたいなもの?

A.これは十界互具といって、生命には感覚の十界があり、それぞれが瞬間瞬間表面に現れた十界を備えています。だから十×十になるのです。

Q.すると、感覚の地獄×表面の如来とか、感覚の菩薩×表面の修羅という組み合わせもあるってことね。

A.あくまでモノのたとえです。

Q.ところで、デタラメの七乗って知ってる? 本来の釈迦の教えに七回デタラメをかけた答え。

 初期仏教教団がヒンズー教から輪廻やカルマを取り入れたことが最初のデタラメ。

 紀元後、キリスト教の救済思想から影響を受けて大乗なんてもの作り出したのが二番目。

 大乗運動のどさくさに紛れて、仏教用語を無理矢理ねじこんだだけで、釈迦の思想自体が全く含まれていない法華経を作ったことが三番目。

 六世紀頃末法思想が産まれたのが四番目。

 鳩摩羅什が釈迦滅後を末法と訳すなど法華経を意訳したのが五番目。

 天台大師が五時八教で法華経を釈迦の真意としたのが六番目。

 極めつけは日蓮が法華経の文底から南無妙法蓮華経を抽出したのが七番目。

 どんなまともな意見でも、デタラメの七乗をかければとんでもないものになってしまうってこと。

A.おっしゃっている意味がわかりません。

Q.パーリー語からサンスクリット語にするときはどうだったの?

A.そのときも、鳩摩羅什と同じような最高の翻訳者によるものです。

Q.その人、名前わかんないんだよね。

A.判明しておりません。

Q.ところで、法華経と南無妙法蓮華経と何が違うの?

A.南無妙法蓮華経こそ、法華経の文底に秘められていた、唯一絶対の真理です。

Q.どういう意味なの?

A.法華経に命を捧げるという意味です。

Q.法華経に命を捧げることが、法華経に隠されていた真理なの?

A.まことにそのとおりです。

Q.法華経と南無妙法蓮華経とどっちが大切なの?

A.当然、南無妙法蓮華経です。

Q.法華経に命を捧げるって言ってるのに、法華経より大切なの?

A.もちろんです。

Q.法華経に命を捧げるって言うことは、法華経より大切なのね?

A.末法に至っては、法華経は意味を失います。

Q.意味を失ったものに命を捧げることは、意味を失ったものより大切なんだ。

A.結果的にそういうことになります。

Q.ところで、あなたはどんな病気もたちまち治って不老不死になった? 

A.あれは、比喩、たとえです。

Q.仏ですら想像できないこと、ひとつでも起きた? 

A.あれは、死んでから起きるということです。

Q.日蓮って末法の人間じゃないって話だけど? 

A.大聖人自ら末法と思われたのなら末法です。 

Q.末法って釈迦の説じゃないどころか、インド仏教の概念ですらないですけど。 

A.お釈迦様は知っておられたが、語られなかったのです。

Q.信じない人間は殺さないといけないんでしょ? 

A.あくまで強調で、本意ではありません。

Q.大乗って大きな乗り物って意味だよね?

A.小乗ではごく少数の修行者しか救えません。大勢の人を救う乗り物が大乗なのです。

Q.99.998%が無間地獄に堕ちるのに? 無間地獄行きの大きな乗り物ってこと?

A.正しい信仰を保てば無間地獄に墜ちません。

Q.刑務所でも反省の時間があるのに、地獄で反省する隙もないほど苦しむって、どういう意味があるの? 

A.それだけの悪事を働いたのです。 

Q.他のお経読んだことある? 

A.そんなものは読むに値しません。 

Q.じゃあ、法華経は? 

A.ありがたいお経ですが、今となっては読む必要はありません。 

Q.具体的にいつになったら地獄から抜け出せるのよ? 

A.本人次第です。

Q.絶え間なく苦しんでるのに本人次第ってどういうこと? 

A.子孫が供養する場合だってあります。

Q.先祖の名前も顔も知らない十六代後の子孫が供養してくれる? 

A.先祖の中に含まれています。

Q.アカンソステガっていう生き物、人類の先祖らしいけど、アカンソステガも供養してるの?

A.もちろんです。

Q.じゃあ、最初期の生物バクテリアは? 

A.ぎりぎりかな。

Q.バクテリアは輪廻転生するの? 

A.する場合もあります。

Q.自我も意識もないのにどう輪廻転生するのよ? 

A.しない場合もあります。

Q.アカンソステガも無間地獄に堕ちるの?

A.その時代には仏教がなかったので地獄には堕ちません。

Q.仏教があるせいで、地獄に堕ちるの?

A.正しい信仰を保てば墜ちません。

Q.仏教が伝承されなくなれば、誰も地獄に堕ちないってこと?

A.途絶えることはありません。

Q.仏教が途絶えないせいで、99.998%も地獄に堕ちるの?

A.正しい信仰を保てば墜ちません。

Q.でも三万年も伝えられないよね。

A.状況次第です。

Q.人類が滅びた後でも南無妙法蓮華経が真理なの?

A.当然です。

Q.法華経も無くなって、それに命を捧げる人間もいなくなってるのに、法華経に命を捧げるという意味の南無妙法蓮華経が真理なの?

A.南無妙法蓮華経は不朽の真理です。

Q.記憶喪失で信じるのやめた場合、地獄に堕ちるの?

A.状況次第です。

Q.宇宙は複数あるって話だけど、他の宇宙に法華経は広まってるの?

A.広まっております。

Q.人間とは似ても似つかぬ生物が法華経に命を捧げるの?

A.法華経そのものではなくても、その宇宙に合わせた法華経に相当する教えがあります。

Q.それって、執着こそが苦悩の原因だと語った聖者が、最後に言い伝えたとされる、究極の真理を語らずに終わった比喩だらけの謎の文章のこと?

A.お察しがよろしいですね。

Q.他の宇宙に末法とかあるの?

A.末法の精神は息づいております。

Q.子孫がいない場合の無間地獄の受刑期間はどれだけ? 

A.結果的に過去の人類全体を供養しているので、若干長めですが、やがては抜け出せます。

Q.一兆年とかの場合もあるわけ? 

A.ケースバイケースです。

Q.一兆年なんて宇宙の歴史より長いけど? 

A.地獄は宇宙のなかにはありません。

Q.じゃあ、どこにあるのよ? 

A.地獄のある場所に地獄はあります。

Q.地獄の始まりは? 

A.地獄に始まりも終わりもありません。

Q.じゃあ、宇宙誕生以前にもあったわけ? 

A.もちろんありました。

Q.人類が誕生したのは数十万年前なのに、地獄に誰がいたわけ? 

A.やがて人間となる魂がいました。

Q.人類が誕生する十の千億乗年前に、やがて人間となる魂がいて、地獄で責めさいなまれてたの?

A.そういうことです。

Q.後、数十万年もすれば人類滅びるって話しだけど、その後、地獄に誰がいるのよ?

A.かつて人間だった魂がいます。

Q.人類滅びていて、その魂誰が供養するのよ? 

A.寂光土にいる我々です。

Q.どうやって寂光土から供養するのよ? 

A.南無妙法蓮華経と唱えます。

Q.もうすでに寂光土にいるんだから、唱えなくてもいいでしょ? 

A.唱える場合もあります。

Q.唱えなくてもいいってことね。じゃあ、寂光土の住人は宗教を信じないんだ。

A.とんでもない。大聖人の教えに従います。

Q.折伏もするの? 

A.する場合もあります。

Q.みんな信者なのに誰に折伏するの? 

A.一時的に信仰を捨てた振りをする役を決めて、その役のひとにします

Q.それ折伏ごっこでしょ? 

A.遊びではありません。

Q.真剣にやるの? 

A.当然です。

Q.やらないとどうなるの? 

A.どうもなりません。

Q.だったら、やらなくていいじゃん。 

A.そうはいきません。

Q.結局、何がいいたいの? 

A.あなたを正しい信仰に導くことです。

Q.正しい信仰に導かれると何が起きるの? 

A.死ぬと寂光土に行けます。

Q.行ったことあるの? 

A.ありません。

Q.誰か他に行ったことあるの? 

A.大勢います。

Q.具体的には? 

A.正しい信仰を貫かれた方々です。

Q.行ったっていう連絡あった? 

A.連絡はありません。

Q.じゃあ、なんで寂光土に行ったってわかんのよ? 

A.大聖人のお言葉から判断しました。

Q.大聖人は寂光土に行ったの? 

A.当然です。

Q.連絡あった? 

A.いえ。

Q.じゃあ、なんで寂光土に行ったってわかんのよ? 

A.大聖人のお言葉から判断しました。

Q.その大聖人のお言葉が正しいという根拠は? 

A.それが正しい信仰だからです。


 *2


Q.正しいか正しくないかの判断基準は? 

A.大聖人のお言葉から判断しました。

Q.その大聖人のお言葉が正しいという根拠は? 

A.それが正しい信仰だからです。

Q.正しいか正しくないかの判断基準は? 

A.大聖人のお言葉から判断しました。

Q.その大聖人のお言葉が正しいという根拠は? 

A.それが正しい信仰だからです。


 *2に戻る


 この無間ループ地獄から脱出するには、第三者が供養する必要がある。


 第三者による供養行われるとの情報があり、ループを脱出できました。


Q.大聖人はずっと寂光土にいるの? 

A.もちろんです。

Q.じゃあ、大聖人は折伏しないわけ? 

A.する場合もあります。

Q.みんな信者なのに誰に折伏するの? 

A.一時的に信仰を捨てた振りをする役を決めて、その役のひとにします

Q.それ折伏ごっこでしょ? 

A.遊びではありません。

Q.真剣にやるの? 

A.当然です。

Q.やらないとどうなるの? 

A.どうもなりません。

Q.だったら、やらなくていいじゃん。 

A.そうはいきません。

Q.結局、何がいいたいの? 

A.あなたを正しい信仰に導くことです。


  *2に戻る




 二重の無間地獄ループから無事脱出できたあなた、おめでとうございます。心より祝福いたします。


 あなたは試練に合格しました。これまで日蓮大聖人の批判をしてきましたが、それはあなたの信仰を試すためだったのです。いかなる批判にも動じない信心深いあなたは、究極の真理につながる扉を開いたのです。


 日蓮大聖人は、方便にすぎない爾前諸経、そして釈尊の真意であります法華経を身読し、法華経の文底から、真理であります南無妙法蓮華経を読み解かれました。しかし、それは究極の真理ではありませんでした。

 実は、法華経の文底である南無妙法蓮華経の文底にさらなる究極の真理が隠されていたのです。


 南無妙法蓮華経をローマ字表記にします。


 NAMMYOHOURENGEKYOU


 ここからNMYOHOURGEKYOUを取り除きます。わかりやすいように斜線を入れます。


 /AM//EN/


 すると、


 AMENの四文字が残りました。



 究極の真理、それはアーメン。


 南無妙法蓮華経とは、その文底に隠されたアーメンに帰命するという意味だったのです。日蓮大聖人は、唯一絶対の真理であります主イエス様の教えにわたくしたちをお導きになるため、あえて方便であります南無妙法蓮華経を説かれたのです。


 詳しくは、聖トマス法華大乗教会入会案内まで。

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法華経の文底に秘められた真理 @kkb

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