第31話 雨の中、感じる音
濁ったような空から、雨が静かに落ちてくる。
外を向く格好で体育館の戸口に背中を預け、紗矢は梅雨特有の多湿の息苦しさにため息をついた。
館内ではバスケットボール部が練習中で、小気味よい掛け声が飛び交っている。
戸を挟み、体育館の内側には、紗矢と真逆になるように祐治と唯が並んで立っている。数日前に終わった中間テストの話題で盛り上がっているのが紗矢の耳にも聞こえてきていた。
力強い羽音と共に、ランスが紗矢の前に舞い降りてきた。
傍に寄れるチャンスがあると、ランスはこうやって紗矢の近くに降りてくる……珪介が傍にいないときはなおさらだ。
雨宿りをするかのように軒下に入り、ランスはブルリと身を震わせた。紗矢は辺りに飛び散った滴を気にすることなく、ランスの隣に腰を下ろした。
柔らかな羽毛を撫でながら、ふわりと欠伸をした瞬間、刻印に突き刺すような痛みが走った。
紗矢はぐっと息を詰めた。
襟元を引っ張り、胸元の刻印を確認すると、まだそれは金色の輝きを放っていた。
あの眩い輝きを持つ鳥獣に己の力を捧げた後は、決まって必ず、普段は黒い刻印がこのように輝きを放つのだ。
紗矢は制服の中に隠し下げていた珪介お手製のネックレスを引っ張り出し、飾り部分を手の平に乗せた。ほんのりとした温かさ感じ、紗矢の抱えていた気だるさがわずかに緩和する。
今朝、五之木学園に登校した途端、長と金色の鳥獣が校庭に降り立った。もちろん紗矢の力を喰らうためだ。
最近紗矢は、その突然の登場を、少しだけ怖いと感じるようになってしまっていた。
喰らわれることが怖いわけではない。その後に襲ってくる倦怠感が、紗矢は怖いのだ。
気だるさが二、三時間で消える時もあれば、二、三日ずっと苛まされてしまうこともある。今回はどうやら後者のようである。
眠くて眠くて、今にでも眠ってしまいそうな上に、少し体が熱っぽく、頭がぼんやりとしている。
そして最近、倦怠感が続くときは、いつまでも刻印が輝き続けているという事にも、気が付いた。
昨日の夜、寝る前の会話で、求慈の姫は輝く刻印を持っていると、三姉妹から紗矢は聞かされた。でもそれは今の紗矢のように喰われた時にだけ輝くのではなく、刻印を押されたその瞬間から、常に輝いているということらしいのだ。
(私は求慈の姫として、まだまだ力不足なんだ)
そんな風に自ら結論付ければ、雨音が幾分強くなった気がした。体の奥の重苦しさから逃げるように、紗矢はランスを抱きしめた。
「……ごめんね」
泣きそうになるのをこらえながら囁きかければ、ランスから軽やかな囀りが返ってきた。
すぐに体力が回復すれば何の問題もないのだが、復活までの時間が長引けば長引くほど、越河四兄弟の鳥獣たちに費やせる日数が短くなるのだ。
金色の鳥獣が再び紗矢を求めに舞い降りる前に、まずはソラとライラが紗矢にねだりにやってくる。そしてスイと続き、最後に珪介のいない隙を見計らってランスがやってくる。
しかし、ランスにまで順番が回ることはあまりない。皆に平等に力を与えたい。珪介に宣言までしたのに、それすらも上手くいっていないのだ。
(珪介君たちみたいに、私も特訓した方が良いのかな。舞ちゃんみたいに、自分で異形の獣を弾き飛ばせるくらい力をコントロールできるようになれば、少しは力も安定する?)
ゆっくりと、紗矢は図書館に向かって手を伸ばした。
(……どうやればいいの)
わからないと首を振り、その手をランスの躰の上に戻すと、紗矢は暗い空へと視線を上げ、祖母の顔を思い描いた。
(お祖母ちゃんがいたら……まだ生きていたら、きっとアドバイスしてくれたのに)
紗矢はハッとし、また首を振った。
祖母にいつまでも縋り付こうとするから、求慈の姫として中途半端なのではないだろうか。
そう考え瞳を伏せたとき、紗矢の手の下にある温かな躰がピクリと動いた。ランスは頭を上げ、図書館脇の茂みに向かって威嚇の声を上げる。何かがいるということだけは、すぐに感じ取れ、紗矢は急速に不安になっていく。
体育館の中には修治がいる。扉の向こうに裕治もいる。しかし、ボールの弾む音も佑治と唯の朗らかな笑い声も、途切れる様子はない。彼らが目の前の異変に気づいているのかはわからなかった。
珪介は授業が終わった後、またいなくなっていたため、どこにいるのかわからない。
(どこにいるの……珪介君)
結局、最終的に紗矢が思い浮かべるのは、珪介である。心の中で、彼を呼んでしまう。
不安に苛まれながらも、力のある女性を喰らう珪介をちらりと思い浮かべてしまえば、途端に、面白くないという気持ちが膨らんでいく。嫉妬が恐怖を徐々に塗りつぶしていく。
紗矢は拳をぎゅっと握りしめてから、気持ちを立て直すように背筋を伸ばし、茂みへと顔を向けた。
「力で、弾き飛ばすんだ」
自分に言い聞かせるように言葉を発し、かつて舞がしていたように、ガサガサと揺れる茂みに向かって手を伸ばした。
「力で……弾き飛ばす? どうやって?」
自分の脇にいるランスに、紗矢は小声で問いかけた。もちろんランスからの返答はない。
小首を傾げながら、弾き飛ばすイメージを思い浮かべていると、ザクリと何かが土に突き刺さる音が響き渡った。
「止めとけ」
雨音に交じって、低い声音も聞こえてきた。
「珪介君!」
木の向こうから珪介が姿を現した。
刀を鞘に納めながらこちらに歩み寄ってくる彼を迎えるように、紗矢は立ち上がるが、その瞬間、視界が白けた。立ちくらみだ。
「何か試したいなら元気な時にしろ、寝込むぞ」
ふらついた体が温かな手で支えられた。彼の背に見えた赤い翼に、紗矢は深く安堵し、笑みを浮かべた。
「ごめんなさい……有難う」
珪介が軽く頭を振れば、彼の胸元に触れた手に水滴が落ちてきた。紗矢は改めるように珪介を見上げた。
「ずっと外にいたの? 結構濡れてるけど」
自分の体に張り付いているシャツを指先でつまみながら、珪介は小さく頷いた。
「あぁ、蒼一兄さんと愛さんと三人で裏庭にいた。結界が弱まってるから、その補強の手伝い」
「……そ、そうだったんだ」
力のある女性と寄り添っているのだとばかり考えていたため、紗矢にとって彼からの返答は予想外だった。
「蒼一兄さんたちはまだ裏庭にいる。俺は着替えたいから先に戻ってきた」
珪介は軽く手を上げ、また雨の中へと戻っていった。彼の向かう先には図書館がある。そこで着替えるつもりなのだろう。
紗矢はランスと珪介を交互に見てから、珪介に向かって一歩を踏み出した。
「すぐに兄さん達も来る。そこで待ってても、問題ない」
そう言われ、紗矢は足を止めることを余儀なくされる。視線を通わせることもなく放たれた言葉が、紗矢の心の中で痛みを伴い繰り返された。
(彼について行きたい。でも、来るなって言われた)
紗矢は遠ざかっていく背中をじっと見つめた。
もどかしかった。もっとたくさん話をしたいのに、ずっと傍にいたいのに、彼は自分と距離を置こうとする。このままでは唇を重ねたことも無かったことにされてしまう気がした。
不安に飲み込まるのを耐えるように、紗矢はネックレスの飾りをぎゅっと握りしめた。
ランスが小さく鳴いた。そして紗矢のスカートを嘴で挟み、引っ張った。
「……ランス?」
まるで“行きなよ”と言っているかのような動作に、紗矢は笑みを浮かべ、そして珪介に向かって歩き出した。
「私も行く!」
叫べば、珪介が振り返った。感情の乏しいその顔からは、彼がどのような気持ちで振り返ったのかを、読み取ることができなかった。
「……蒼一兄さんとは図書館で落ち合う予定になってる。好きにすればいい」
紗矢の足が、雨の中、再び停止する。
はっきり好きだと口にしたことはないが、自分の気持ちに珪介は気が付いていると、紗矢は感じていた。しかし、何かにつけて珪介は“蒼一兄さん”と口にする。
珪介は決して蒼一より前に出ようとはしない。そして前に出ることも望んでいない。
彼にとって、胸の中に抱いているこの気持ちは、迷惑なものなのだろうか。そう考えれば、紗矢の胸はキュッと苦しくなった。
雨粒が頬を流れ落ちていく。隣に寄り添うよう、そっと進み出たランスの躰に、紗矢は手を乗せた。
(私……蒼一さんを好きになった方が良いのかな)
蒼一が越河の当主となり、蒼一と夫婦になり、蒼一の子供を産み、次の世代への橋渡しをする。それがきっと、皆が思い描いている最良の未来なのだろう。
(蒼一さんは嫌いじゃないけど……でも)
図書館の入口にたどり着き、戸を押し開けた珪介が、もう一度振り返った。
「紗矢……来るなら来い。そのまま突っ立てると、風邪ひく」
微かに口元に笑み宿し、珪介が紗矢にそう話しかけてきた。
口調、笑み、眼差し。彼から注がれるそれらには優しさが含まれている。愛しさで、胸がまた苦しくなった。
一つ一つの言動に目を奪われ、心も囚われ、一喜一憂するのは、珪介だけなのである。誰よりも傍にいて欲しいのに、泣きたくなるほどこんなにも焦がれているのに、今更どうして別な人を好きになれるだろうか。
「私……やっぱり良いや。修治君の練習見てるね」
紗矢は踵を返し、体育館の出入り口へと戻っていく。
戸の内側から佑治がこちらを見ているのに気が付いて、思わず紗矢は視線を伏せた。先いた場所に戻り、図書館を振り返り見れば、もうそこに珪介は立っていなかった。
紗矢は体育館内に入ることもなく、戸を背にして座り込んだ。
離れることなく後を追っていたランスも、紗矢の隣りで体を下ろし、グルルと鳴き声を発した。
「ランス」
紗矢は赤く柔らかな躰にもたれかかった。伝わってくる心音が、雨音と混ざり、紗矢の眠気を誘う。
ゆっくりと瞳を閉じたが……すぐに、近づいてくる足音と話し声に気が付き、紗矢は重い瞼を持ち上げた。
レインコートを身に着けた蒼一と愛が裏庭の方からやってくるのを視界にとらえ、紗矢はとっさに身を起こした。
「紗矢」
蒼一に名を呼ばれ、紗矢は小さく頭を下げた。
「蒼一さんも、愛さんも、雨の中お疲れ様です」
「朝、学校に鳥獣が来たんですってね。随分、力が弱くなってるけど、大丈夫?」
愛は立ち止まることなく紗矢の目の前まで来て、様子を伺うように顔を覗き込んだ。
「祠を根城にする異形たちの動きが活発になってるのは、鳥獣が卵を産む時期に差し掛かってるっていうだけじゃないわ。紗矢さんが弱っていることも感じ取って、過敏に反応してるの。学校に鳥獣が喰らいに来たときは、紗矢さんを越河家に戻した方が良いんじゃないかしら」
愛は振り返り、後ろに立っている蒼一へと提案する。
「……祠?」
紗矢が思わず繰り返せば、愛は視線を戻し、口元に笑みを浮かべた。
「えぇ。学校の裏手にあるビオトープ内に祠があるの。そこは異形の住処だから、絶対に近寄ってはいけないわ……子供の頃、修治が遊び半分で見に行って、帰りうちにあって帰ってきたわ。一歩間違えれば、餌になっていた所よ」
愛は淡々と答えた後、修治のくだりでまた笑みを浮かべた。
「異形の住処」
群れを成して異形が出てきたあの祠を思い出し、紗矢は身震いをした。
自分はそんな場所に踏み込んでしまっていたのかと考えれば、危険な場所に助けに来てくれたランスと珪介にまた愛しさを募らせてしまう。
紗矢が赤い躰をそっと撫でた時、またランスが図書館横の茂みに向かって威嚇の声を上げた。
ガサリと音を立てた茂みへと蒼一も機敏に振り返れば、どこか高い場所からライラも舞い降りてきた。
二匹が揃って視線を定める辺りから感じる禍々しい気配に、紗矢も緊張で身を硬くする。
葉の擦れる音がぴたりとやめば、今度は物音ひとつ立てずに、茂みの向こうから一匹の犬が姿を見せた。
もちろん普通の犬ではない。黒い影がまとわりついている。
ゆらりと犬の体が横に揺れた瞬間、紗矢の傍にいたランスが勢いよく舞い上がった。上空で羽ばたきを繰り返し、眼光を光らせている。
すっと影が暗闇へと紛れ込んでいく。程なくして犬は我に還り、一鳴きしてから走り去っていた。
嫌な気配が遠退いていったのを感じ取れば、安堵と共に、具合の悪さが一気に戻ってきた。
「この町には異形の住処とされているところがいくつかあり、我々はそれぞれに結界を張り、異形を通さないように努めている。しかし中にはそれを破り、出てくる異形もいる。そんな奴らを町の外に出さないことも、我々五家の仕事だ」
紗矢は蒼一の言葉を聞きながら、警戒するように雨空を旋回しているランスを目で追い続けた。
「住処の中でも、五家が一番注視している場所が学校裏の祠だ。過去、異形に敗れた五家の人間や鳥獣が何度も引きづりこまれている場所だからな、力の強い異形が出てくることが多い」
「結界の持ち場は五家で分担されているの。校舎裏は今まで峰岸家が受け持ってたんだけど、トップが移動したから、今は越河家総動員で警戒に当たってるわ」
紗矢は早く自分の傍に降りて来てくれないかとランスを見つめていたのだが、愛の言葉にハッとし、唇を引き結んだ。
自分が越河を選んだから、みんなにもこれまで以上の負担を背負わせている。ランスに甘えてばかりいないで、求慈の姫として、もっとしっかりしなくてはいけない。
そう考え、紗矢が姿勢を正せば、図書館の扉がバタリと開いた。紺色の傘を差し、珪介が小走りで向かってきた。
「兄さん、終わりましたか?」
「あぁ。結界は三重に施しておいた。これでしばらくは大丈夫だろう」
「……では、もう帰れますか?」
珪介の蒼一への接し方は、他の兄弟とは違う。外面の良い時の彼ともまた違く、兄弟というよりは越河の上の代の人間と接しているような態度になる。
濡れていない制服に身を包んだ珪介が紗矢の隣へと移動する。静かに傘を閉じれば、蒼一が首を振った。
「いや。図書館内での仕事も少し残っている。それも一通り片付けてから家に戻るつもりだ」
時々蒼一と愛は、図書館員として館内にいる。資料を運ぶ手伝いをしている姿を校舎内で見かけたこともあった。越河家の仕事もあり、図書館員としての仕事もこなし、なかなかに多忙である。
「先ほど忠実さんに電話をしたら、ちょうど買い物帰りだったので、そのままこちらに寄ってもらうようにお願いしました。熱があるようなので」
珪介は言葉と共に、紗矢へと目を向けた。同時に蒼一と愛の目も紗矢へと向けられる。
「わ、私。大丈夫だよ。熱なんてないない」
「いや、熱かった……ほら。熱い」
珪介は瞳を細めながら、紗矢の額に手の平を押し当てた。
「どのくらいで着くと言っていた?」
しかし、蒼一の声にハッとし、珪介はゆっくり手を離していく。
「……十分もかからないと言っていました」
視線を伏せた珪介が、ぎゅっと拳を握りしめたのを見て、紗矢も唇を引き結んだ。まるで自分に触れたことを彼が後悔しているかのように見えたからだ。
「珪介は? そのまま帰れるのなら、珪介が付き添って帰ったら良いのに」
「……えっ」
愛がそう言えば、珪介がピクリと眉根を寄せた。それを見てしまった紗矢も、同じように眉根を寄せる。
「大丈夫です。ランスに車まで付き添ってもらいますから。一人で行けます」
紗矢は戸に立てかけておいた自分の鞄を掴むと、校門に向かって歩き出した。
「紗矢、待ちなさい」
蒼一の言葉を聞き流しながら、紗矢は頭の上に鞄を乗せた。それで雨を凌ぎながら「ランス、お願い」と上空に向かって話しかければ、すぐに赤い躰が紗矢の横に舞い降りてきた。
(移動くらい、付き添ってもらわなくても、一人で出来る!……ランスには頼っちゃったけど)
寒気に身を震わせてから、紗矢は小さく息を吐き出した。
「紗矢!」
怒りを含んだ声音で珪介に名を呼ばれ、紗矢は急停止する。怖々と後ろを振り返れば、珪介が体育館の内側を覗きこむのが見えた。
「悪い。自習室に俺の荷物あるから、家に持って帰ってきてくれるか?」
珪介の要求に「はい。分かりました」と佑治の声音が続いたのが聞こえた。
「俺が付き添います」
珪介が蒼一にそう告げ、閉じていた傘を開くと、ライラが道を譲るように後ろへと下がった。
紗矢はまたゾクリを身を震わせ、周囲を見回した。異形の気配に対しての悪寒なのか、具合が悪くての悪寒なのか、よく分からなくなってくる。
紗矢が指先で額を抑え息を吐くと、頭上から布を打つ雨音が聞こえてきた。見上げれば、視界が紺色で染まった。珪介の傘だ。
「今のお前を野放しに出来るか」
「ランスがいるもん」
珪介の冷たい物言いに対抗しながら、紗矢はまた身を震わせた。
「……紗矢、傘持って」
鞄を小脇に抱え、傘を受け取った瞬間、紗矢の体がふわりと浮き上がった。
「け、珪介君!?」
横抱きにされ、珪介との距離が一気に縮まれば、顔が更に熱を上げていく。
「無理して、これ以上具合悪くなったら、また学校休むことになる。進級できなくなっても良いのか」
「……無理なんかしてない。だから下ろして!」
珪介は紗矢をじっと見つめた後、返事もせずに歩き出そうとした。
「珪介!」
しかし、太く低い声音で名を呼ばれ、彼は動きを止める。振り返れば、腕を組んだ蒼一が厳しい表情を浮かべこちらを見ていた。
「夕食後、稽古をつけてやる」
紗矢は珪介が息を飲んだことに気が付いた。
「……分かりました」
珪介は蒼一に頭を下げると、ゆっくりと歩き出す。
紗矢は話しかけることができなかった。ただじっと彼を見つめていると、互いの視線が通い合った。
珪介は言葉を発しなかった。しかし、自分を抱えるその手に力がこもったのを、紗矢はしっかりと感じ取っていた。
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