第7話 文明活動の未来が分かる
(文明論の効用 その2)
『知性』がもたらす『高度な技術』と『欲求の無制限性』からくる、技術進歩⇒社会変化⇒政策変更……という変化の
第一に、科学・技術は進歩していきます。危険や費用といった理由から制限されることがあっても、全ての研究を完全永久に禁止することはできません。それは生存の可能性を限定することであり、これまで人類の発展を可能としてきた、高度な知性からくる欲求の無制限性に反するからです。今は人類の手に余る技術でも、必要とあれば我々は、自らをそれにふさわしく向上させたうえでその技術を活用したいと願い、実際にそうすることでしょう。
第二に、文明が発展する限り、経済・社会生活の向上と大規模化、複雑化、加速化も続いていきます。環境的な限界により制限されることはあっても、国際化とグローバリゼーションのような大規模化や、仮想現実や拡張現実も含めた『生活』の多様化、電子取引・電子政府などによる経済・行政活動の迅速化、さらには宇宙進出の試みなども続いていくでしょう。
第三に、制度・政策における巨大化と分権化の同時進行や、高度化という流れも続いていきます。多国間連携やグローバルガバナンスと同時に、地方分権や政治の民主化、経済の自由化も進展していくでしょう。政策決定は人口知能によるビッグデータ処理などの高度技術により、支援されるようになるでしょう。
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