第38話 魔王「勇者さんたちは今何をしてるのでしょうか…?」
商人『私たちは魔界で観光業…ザッ』
神官妹「魔界観光業ですって…く、あの商人め…そんな計画を立てて魔王に取り入ろうと」
女勇者「風の聖霊魔法で盗聴するために、あえて出てったのか」
女勇者「しかしアタシが言うのも何だけど…ホント聖職者らしくないよなお前」
神官妹「外道勇者の貴女にだけは言われたく無いわね」
神官妹「ともあれ、全ては愛する大臣様のためだから仕方が無いことなのよ」
女勇者「まあお前のジジイフェチは置いとくとして、大臣に魔界の利権を与えて最終的にどうしたいの?」
神官妹「決まってますわ! 大臣様に魔界を支配させ、引いては王国も打倒し、愛する大臣様を世界の王にする事こそが私の願いですわ」
女勇者(あの大臣ってヘタレっぽそうだから、そこまで考えてないと思うけどな…;)
女勇者「国家転覆狙ってるとか…お前も充分外道だぞ?」
メイド「あの…神官妹様女勇者様お茶です」
女勇者「ん」
神官妹「とにかく大臣様の願いを成就するまで私は粉骨砕身の覚悟で頑張るつもりよ!」
女勇者「そうか頑張れ」
神官妹「…言葉に適当さを感じますわね…まさかここまで聞いて裏切るつもりじゃ無いですわよね?」
女勇者「お前が勝手に喋ったんだろうが;」
神官妹「貴女がかつて共に旅をしてきた仲間だと思ってたから話したのよ!」
神官妹「まさか裏切るつもりじゃないわよね?」
神官妹「そんな事無いわよね? 私たち親友よね? ねえ? ねえ?」
女勇者(うわ…うっぜ、つか散々アタシの事見捨てようとした癖によく言うわ…)
神官妹「どうなの女勇者! 答えてよ!」
女勇者「ちょ、わーったよ! 裏切らないから引っ付くなよ気持ち悪い!」
神官妹「ほんと?」
女勇者「とりあえず王国にはそんな義理立てないし、お前の側にいるよ…それで良いだろ?」
神官妹「なら良いわ!」ニコ
女勇者「はあ…」呆れ
メイド(私もいるんだけどこんな話してていいのかしら?;)
女勇者「で、何か商人も絡んできてよく分かんなくなってきてるけど…どうするつもりなの?」
神官妹「それなのよね…」
神官妹「最初は魔王は弱いと思って良いように傀儡にして、魔界の利権を独り占めしようと思ったら」
神官妹「実は人類を滅ぼせるくらい強い魔力を持っている上に、何を考えてるんだかよく分からないから、どう話を進めればよくわからなくて」
神官妹「そうこうしていたら、今度はあの商人が現れ、姫が絡んでるって言うじゃない…これは非常に不味いわ」
女勇者「何で姫が絡むと不味いんだ?」
神官妹「姫は私が大臣様を王にしようとしているのに気づいているのよ」
女勇者「え? それって不味くね?」
神官妹「ええ…でも私と大臣様が国家転覆しようとしている確かな証拠はつかんで無いからあちらも強く出れないの」
メイド(えっと…私ここにいて良いのかしら?;)
神官妹「その姫が、あの商人を魔界に送り込んで来ると言う事は、確実に私たちがやろうとしている事の邪魔と、探りをいれにきたに違いないわ…」
女勇者(【私たち】じゃなくて【お前】だけどな)
女勇者「そんなに凄いのかあの商人は?」
神官妹「忌々しい事だけど、王国の中では、あらゆる交渉事や腹の探りあいじゃ、右に出るものはいないわ…」
女勇者「ふーん…」
神官妹「ふーんって、貴女そんなに気楽に構えてて良いの!?」
女勇者「え? な、何が?」
神官妹「何がじゃありませんわよ、このまま行ったら、あの商人のプランが全面的に通って魔界の利権には一切ありつけなくなるわよ! それで良いの!?」
女勇者「は? い、嫌に決まってるだろ! 誰が魔王を倒したと思ってんだよ!」
神官妹「そうでしょう? だからそうならないように私たちは商人を持ってきた話を完全に潰さないといけないのよ…!」
女勇者「そ、そうだな…」
女勇者「じゃ、じゃあ…とりあえず殺っとくかあいつ?(商人)」
神官妹「ダメよ! 仮にも姫の使いを名乗ってるのに魔界で死なせるような事があったら、私たち勇者のパーティーがいたのにって大問題になるわ!」
神官妹「それに殺す動機が一番あるのも私たちになるし、殺すと何かと厄介だわ」
女勇者「じゃ、じゃあどうしろって言うんだよ?」
神官妹「…こうなったら魔王を殺すしか無いわ…」
女勇者「は?」
メイド「!」
女勇者「…魔王は殺しても良いのか?」
神官妹「今魔王を殺してしまえば、商人は魔界に取り入るパイプを失うから、利権に絡むことは出来なくなる」
神官妹「そして魔王は人類を滅ぼすほどの恐ろしい魔力を持っているから、殺さないといけない理由もある」
神官妹「魔王さえ殺してしまえば、魔界で勇者に勝てる魔族は誰もいないから、後はゆっくり魔族を滅ぼして魔界全土を私たちが実効支配してしまえば良いのよ」
神官妹「そうすれば土地を手に入れた功績は私たちになるから、姫でも口出しはしづらくなる筈よ…!」
女勇者「なるほど…」
神官妹「と言う訳で頑張るわよ女勇者!」
女勇者「え?」
神官妹「え? じゃないわよ!」
神官妹「色仕掛で魔王を油断させて殺るんでしょ?」
女勇者「神官が殺る殺る言うなよ;」
女勇者(うーん…あの時は魔王に馬鹿にされたのが悔しくて、絶対殺すって思ってたけど…)
女勇者(呪族の王女にいたぶられた時助けてくれたしな…)
女勇者(泣きながら…)
女勇者(な、何考えてるんだか分からないけど…で、でも助けてくれた事は変わりない訳で…///」
女勇者(なので、えっと…殺すまで…するか?///)
女勇者(そこまでしなくても…良いような…///)モジモジ
神官妹「女勇者聞いてるの! 何顔赤くして俯いてるの!」
女勇者「え!? ば、馬鹿! 赤くしてねーし!///」
神官妹「そう…なら良いけど、あなたまさか…」
女勇者「な、何だよ…」
神官妹「魔王の強さに怖がってるんじゃ無いでしょうね!?」
女勇者「はあ!? んんんな訳ねーしっ!」
女勇者「ま、まあ…任せとけって! あんなガキ魔王、アタシの色気でイチコロにして、寝所に忍び込んで殺ってやるよ」
神官妹「本当かしら…」
女勇者「本当だって!」
神官妹「…まあ良いわ、じゃあ魔王を誘惑する作戦を考えるわよ!」
女勇者「作戦?」
神官妹「何疑問ぽい顔してるのよ…いくら見ため子供とは言え…そのまんまで誘惑何て出きると思ってるの!?」
女勇者「え? いや…アタシ可愛いし…余裕じゃね?」
女勇者「あはーん」挑発のポーズ。
神官妹「何よそれ! 全然ダメよ!」
女勇者「えっ…!? そ、そうかな?」
神官妹「そうよ! 誘惑の必殺技を舐めないで!」
女勇者「必殺技なの!?」
神官妹(…とは言え、勇者は髪は金髪ツインテールで顔も整ってて、確かに可愛いけど)
神官妹(胸が残念…!)
女勇者「何だよ…こっちジロジロ見て」ぺたーん。
神官妹(この胸でお子様を誘惑するなんて無理!)
神官妹(こうなったら…露出で色気を出すしか無いわね!)
神官妹「女勇者これを着るのよ!」
女勇者「はあ? 何を…着ろって…」
女勇者「な、な、な何だこりゃ! 下着じゃねーか!?///」
女勇者「ば、バカヤロー! アタシに勇者から変態に転職しろって言ってんのか!?///」ポイ!
神官妹「落ち着くのよ勇者! これは男を誘惑するために必要な事なの!」
女勇者「ん、んな訳あるかー!///」
神官妹「本当よ! 経験の無い貴女には分からないでしょうけど…」
女勇者「経験無い、経験無いって偉そうに言いやがって…だいたいお前には経験はあるのかよ」
神官妹「無いけど? 神官何だから処女なのは当たり前じゃない」
女勇者「…さも当然なように言うなよ;」
神官妹「だってしょうがないじゃない! 大臣様の寝所に潜り込んでも、大臣様何かするどころか逃げるんですもの!」
女勇者「お前嫌われてるんじゃ…」
神官妹「何か?」クワッ
女勇者「何でもない;」
女勇者「と、とにかく、お前も経験無い癖に偉そうにするな!」
神官妹「あら経験が無くても知識は貴女より遥かに上よ?」
神官妹「何故ならその…しているところなら1000回くらい見たことありますから」
女勇者「もうお前は神官辞めて遊び人になれ;」
神官妹「とにかく貴女より私の方が、女が殿方を誘うときに何をするか知っているのです。私の言う通りにしていれば間違いありません」
神官妹「さあ! この服を着るのです」
女勇者「だから嫌だって、こんな…布面積少ない下着なんか着たら、色々見えちゃうだろ!」
神官妹「見せるために着るんでしょう!」
女勇者「そ、それは…そうかも知れないけど…」
神官妹「それにこれは下着じゃありません、水着です!」
女勇者「こんなあぶない水着あるかー!」
神官妹「下着じゃ無いから恥ずかしくないもん!」
女勇者「恥ずかしいのはアタシだろ!」
メイド(もう帰っても良いかしら…と言うか帰りたい;)
呪族の幼女「たちかに、まおーをゆーわくするなら、いちょう(衣装)もたいせちゅ(大切)じゃの」
女勇者「呪族の幼女いつのまに!?」
神官妹「話を聞いてたのね! 殺すしかないわ!」
呪族の幼女「ちゅうちょがないのぅ…;」
呪族の幼女「まぁおちつけ、まおーを、あんさちゅ(暗殺)するのじゃろ? ぢゃったらわらわもきょうりょく(協力)するぞ?」
女勇者「協力…何のつもりだ? 何を企んでやがるこの変態!」
呪族の幼女「なにも、たくらんでなどおらんわ、ただわらわは、ぢゅじょく(呪族)だ」
呪族の幼女「まじょく(魔族)のなかまぢゃないからな。だからおまえらにきょーりょくしてやる」
呪族の幼女(魔王を殺してもらった方が、力を取り戻せるかも知れんからな…くく)
神官妹「なるほど…」
女勇者「お、おい! 信じるのか!? アタシは嫌だぞ!」
神官妹「とりあえずよ。それで貴女に何が協力できるのかしら?」
呪族の幼女「ふふん、おまえら、まおーをゆーわくしよーと、どんなエロスがいいかなやんでるぢゃろ?」
女勇者「エロスって…」
神官妹「確かにそうですけど、それは解決済みですわ…この水着を着て迫ればあのちびっ子魔王もイチコロですわ!」
女勇者「だから着ないって…」
呪族の幼女「ちっちっち、ちっちゃいちたぎ(下着)をはいて、はだをみせればいいとゆうわけではない」
神官妹「何ですって!? 私の意見に文句でもあるの!? もう殺しましょう!」
呪族の幼女「とりあえず、ころちゅ(殺す)からはなれろ;」
呪族の幼女「いいか…おのこ(男)とゆうのは、そのままみえるより、すこしみえづらくしたほうが、このむのぢゃ」
神官妹「見えづらく?」
呪族の幼女「そうみえるけど、みえにくい、そんなかんじぢゃ!」
神官妹「そんな感じ…どうやって出すのよ…」
呪族の幼女「それはこれぢゃ!」ババーン
女勇者「はあ!?///」
神官妹「スケスケネグリジェ…小さいした…水着と合わせれば、確かに良い!///」
女勇者「今下着って言いかけたよな!?///」
呪族の幼女「まあまあ、これをきれば、ちゅこし(少し)はかくれるから、ゆうちゃ(勇者)も、その肌着をきやすいぢゃろ?」
女勇者「ん、ま、まあ、そう言われれば確かに、この上に着るんだったら…少しは恥ずかしく無いかな…うん」
呪族の幼女「じゃろ? ためちに(試しに)きてみてみいっ!」
呪族の幼女「ゆうちゃ(勇者)はかわいいから、きっとにあうぞ?」
女勇者「そ、そうか? ま、まあ~それは当たり前だけど///」
女勇者「じゃ、じょあ、ちょ、ちょっと着てみようかな…?」
呪族の幼女「うんうん!」
女勇者「よ、よーし///」ゴソゴソ
女勇者(あれ? 何か乗せられてる…? …ま、まあいっか…)
女勇者(こ、こんな感じか…)
女勇者(ひゃー…スケスケ…な、何だか裸より恥ずかしいような気がするんだけど…)
女勇者「ん?」
呪族の幼女「ぐへへ」
女勇者「やっぱりお前の趣味じゃ無いか!」ゴチ!
呪族の幼女「いちゃい!」
呪族の幼女「わ、わらわのちゅみ(趣味)でいいではないか!」
女勇者「何?」
呪族の幼女「だってわらわ、おんなのほうがすきじゃもん」
呪族の幼女「ぢゃから、さんこーになるっ!」
女勇者「理屈は分かったけど、やっぱり何かキモイからやだ」ゴチゴチ!
呪族の幼女「ぎゃーーーー!!」
神官妹「でもまあとりあえずきっとその格好なら魔王も誘惑出来るわ!」
女勇者「そうか~?」訝しげ
呪族の幼女「そうぢゃ!」
女勇者「…」ゴチ!
呪族の幼女「うわーん!」
神官妹「では夜になったら作戦決行よ! 良いわね!?」
女勇者「あ、ああ」
女勇者(本当に上手く行くのかな? 何だか不安になってきた…)
続く
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