第3話 争議について

私は、前々話で犯した過ちを、前話で再び犯してしまった。

表題を銘打って書き出すが、その内実を記すに至らず、という過ちである。

刑罰も再犯では厳しくなる。

読者の目はそれ以上であろう。

なので、私は今回、前話の積み残しについて語るという、極めて真摯な姿勢と覚悟で臨む。

これまでも真摯であったが、今回はそれにも増して真摯であろうとしているという、言わば禅寺の修行僧にも匹敵する心境なのである。


本来の話の流れでいけば、

餓死妄想からのダイエットへの流れで、その内容を記すほうがよいに決まっている。

大手出版社の最初の入社試験の筆記でも、そのほうが正解になるはずだ。

だがあえて私はその禁を破ろうとしている。

なぜなら真摯だがらだ。

あるいは罪滅ぼし。

判決を受ける前にボランティア活動して減刑を乞うようなものである。真摯なのか?


成果の取り上げってのがありました。

とある健康管理プログラム(システム)の旗艦構想を立てました。書類も作成しました。

予算組み踏まえて組閣のための外部連携先との概要打ち合わせも主宰しました。

そしたら、それは違うところとやるし、ラッピングのほうにカネかけてやる、みたいな感じの理由でプロジェクトから外されました。

その人物のクセなども多少はわかっているので、言い方(普段は横柄、木で花括ったような上から目線なのに、その時は弱々しく小声)ですぐに感付きました。

(あれ、いつの間にか、です・ますになってる。なんとなく回想っぽいかな)


また、こんな事もありました。

あるイベントで。

とある会の発足イベントなので、メンバーと会のお披露目目的なのですが、

そこで営業PR的なコンテンツを差込めと横槍。

その会と営業施策そのものは直接の関係はないのと、その施策自体もまだまだ実証試験レベルだったのでやりたくなかったのですが…。

しかもコンテンツに関して、キャスティングにも口出し横槍で、前日までシナリオ作れないのに待たせているばかり。

結局、待つ事もできないのでこちらでゼロから作ってやったものの、結果は推して知るべし。


そういう事がふだんからいっぱいあって、

仕事をするうえでの環境としては、

けっして心地よいものではなかった。

そこに支払い遅延が重なり、

じつはそれまでにもちょこちょこ遅延あったのだが、先の1ヶ月遅れで緊張の糸が切れた。


まぁ、そういった、ある意味でありきたりな憤懣が爆発して、銭ゲバ的色合いの濃いソフトな労働争議を自主開催するに至った。


第4話に続く…

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