第2話裏ボスの妹は家出しました


裏:裏ボス(女)

妹:裏ボスの妹(女)

マ:マスコット(女)

悪:悪役(男)

謎:謎の少年(男)

青:気弱な青年(男)


謎「人間の世界に興味はないかな?」

妹「君は誰?」

謎「僕は誰でもいいさ。君はここであの子と一緒に過ごすだけで満足しているのかい?」

妹「んー、からかって遊ぶの楽しいよ?」

謎「人間の世界にはゲームとか本とか美味しいお菓子とかたくさんあるんだよ。ここでは楽しめないものがたくさんあるんだよ」

妹「お……か……し?」

謎「甘酸っぱくておいしいフルーツのケーキとか」

妹「うーんとおねぇちゃんがいつも死にそうな顔で食べている青や紫の」


枠主さんが画像をある写真に切り替えていく


謎「それは毒物だ。お菓子と混同しない方がいい」

妹「んー?」

謎「ちゃんと甘くておいしいケーキやお菓子があるんだよ」

妹「そうなの?」

謎「そう。興味があったら人間の世界に行ってごらん」


妹「お姉ちゃんへ。人間の世界にお菓子食べに行ってきます」

マ「お嬢様ー。私もついていきますー」

妹「わーい!」

裏「へ?え、書置き?って家出じゃないですか!え、どうしましょう!どうしましょう?どうしましょう!」


悪「ねぇ、お嬢さん達?君たちはどこへ行こうとしているんだい?」

妹「人間の世界ーっ!」

マ「あれは危険なのですっ!お嬢様!あれは反政府勢力の親玉なのですっ!」

妹「ふぇ?」

マ「お嬢様!捕まったら(裏ボスの名前)に怒られちゃうです!」

妹「おねぇちゃんに?えー?やだー」

マ「すたこらさっさなのです!」

悪「えー?逃がすと思ったの?お嬢さん達」


謎「あそこですっ!」

裏「あら本当……、あ、こら、(悪役の名前)!」

悪「げ」


謎「あの2人が戦っている間にいかないとまたみつかっちゃうよ?お菓子食べられないよ?」

マ「お嬢様ー。今のうちに行こう?」

妹「うん、わかったー!」


謎「あそこが人間界の入口だよ」

妹「おぉ~!」

マ「お菓子です~!」

謎「僕はちょっとね」

妹「あー。行っちゃったー」


悪「(謎の少年の名前)。やったか?」

謎「えぇ。(妹の名前)を人間界に誘い出しました。(悪役の名前)様」

悪「(裏ボスの名前)。これであいつも人間界に堕ちる。あいつの力も弱くなる」

謎「(悪役の名前)様。これであなた様の天下も近いですね」

悪「ふふふふっふっふふふっふふふふ」


妹「うーん……。食べられないよーっ!」

マ「お金が……お金がないです……」

青「やばい、やばい、やばいよっ!なんだよ、あれ!意味わかんないよ!そこの2人!危ないよ!うぅ……。あ、あそこの建物に隠れよう!」

妹「ふぇ?」

マ「うにゅ?」


青「ふぅ……これであの化け物に見つからないで済むかな……。あ。大丈夫だった?2人と……も……。って!えー!え、何?その羽!尻尾?!」

妹「あ。でちゃった」

マ「うにゅ。でちゃいました」

妹「だっていきなり腕つかまれるんですもん」

マ「ですよね。セクハラですっ!」

青「え、何?俺が悪かったの?え。ごめんなさーい」


青「いやね。あのさ。外にさ。大きなドラゴンがいたんよ?」

妹「どぅどぅ?」

マ「うにゅ?」

青「すぅー……はぁ……」

妹「だいじょーぶ?」

マ「だいじょーぶ?」

青「あぁ……。うん。たぶん大丈夫?」


青「うん。外に大きなドラゴンがいるんだ……。あんなの見たことないよ」

妹「おにぃちゃん、震えてるー?」

マ「ですー」

青「あんなの、どうすりゃいいんだよ……」

妹「戦うです?」

マ「戦うです!」

青「無茶言うなよ……」


妹「うーみゅ?」

裏「おんどりゃー!」

妹「……姉さん?」


裏「ケーキなんてお菓子なんてなくなってしまえばいいんじゃーっ!(妹の名前)ちゃんはどこじゃーっ!」


マ「暴れてますねー」

妹「……バカ」

マ「発狂してますねー」

妹「姉さんのバカーっ!」


裏「あ、(妹の名前)ちゃん!」

妹「せいッ!頭冷やしてっ!」


悪「お兄さん。お兄さん。君は小さな子に1人押し付けて逃げてていいのかい?」

青「な……なんだよっ!お前っ!」

悪「君に力をあげてあげる。ほら、君は強い。あんな化け物でも倒せるくらいの力が今の君にはあるよ?」

青「僕に……そんな力が……」

悪「さぁ、行ってみなさい」

青「う、うんっ!……う、うぅ、うおぉぉぉぉぉお!」


裏「うん?」ぺち。


青「うーん……」


悪「ダメか。この程度じゃ。失敗、失敗」


妹「お・ね・ぇ・ち・ゃ・ん?」

裏「え、今のは不可抗力……!」

妹「問答無用っ!」

裏「や、やめ、やめ、やめて!」


マ「怪獣大決戦ですー。メシウマ」


悪「あ。ラッキー」


マ「うーん。しょうがないです。お兄ちゃん、拾ってきましょうか」


悪「もう少し。もう少し。お。(謎の少年の名前)そろそろスタンバイしてくれ」

謎「わかりました。(悪役の名前)様」


マ「お兄ちゃーん?生きてますかー?ぺちぺち」

青「う、うぅん……」

マ「生きてますかー?ぺちぺち」

青「うん……」

マ「ぺちぺちぺちぺちぺちぺち」

青「……がふっ……」

マ「お兄ちゃん?……返事がない。ただの屍のようだ」


妹「これでとどめだーっ!」

裏「……はぅ……チーン……」

妹「悪は滅びた」


悪「じゃあ、行こうか、(謎の少年の名前)」

謎「えぇ。(悪役の名前)様」


妹「はい。ねえちゃん。謝って」

裏「はい……ごめんなさい」

青「あ、いえ大丈夫です」


悪「(裏ボスの名前)。お前の命も今日までだな」

裏「ん?どうしたの?(悪役の名前)?」

悪「お前をぶっつぶす」


妹「あ。悪い人だー」

青「あの人、悪い人なんですか?」

妹「そうだよ?ねぇ、(マスコットの少女の名前)?」

マ「そうですね、お嬢様ー」

青「ふーん、そうなんだ」

妹「じゃあ、倒しちゃおう?」

マ「倒しましょうか?」


悪「あれ?全然体力減ってなくない?」

謎「……(悪役の名前)様……お先に失礼いたします……」

悪「(謎の少年の名前)!」


裏「愛のコンビネーションあたーっく!」

妹「……バカ」


マ「こうして姉妹は仲直りして(悪役の名前)一味は成敗されてしまいましたとさ。めでたしめでたし?」


悪「めでたくない!」

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