セリフ枠用台本

甲戌

第1話暗躍するヤンデレは空回り。

登場人物


主:主人公

幼:幼馴染

妹:妹

モ:モブ&BGM担当

ヤ:ヤンデレ

手:ヤンデレの手下


雀の鳴く声が響く。

幼「朝だよ?ねぇ、起きないの?」

主「後1日ー……」

幼「どんだけ眠るつもりなのよ!」

主「えぇー……じゃあ、あと1時間……」

幼「1時間ね……そんくらいなら……ってあほーっ!」

主「わかったよー……じゃあ、30分……おやすみ……」

幼「全く……そこまで起きないっていうなら……キ……キスしちゃうんだからね……?」

主「……うにゅ……むにゃむにゃ……」

幼「そ……そんな隙だらけだと……」

妹「朝から何やってるんですか?朝ご飯が冷めるんですけど?」

幼「ご、ごめんなさいっ!」

妹「起きろ、バカ」


何かを蹴り飛ばすような効果音


主「ぐほ……な、何をするんだ……妹よ……!」

妹「飯冷めるんだけど?」

主「うぐ……わかった……今行く……!だからその足をおろしてくれないか?」

妹「は?何?おろしてほしいの?」

主「す、すいませんでした!おろしてくださいっ!」

妹「ふんっ」

主「ぐは……」


効果音、学校のチャイム


主「全く……なんであんなに妹は俺に冷たいんだか」

モ「俺に言われてもわからん」

主「あ、それ、もらい」

モ「おいっ!俺の卵返せっ!」

主「じゃあ、トマトあげる」

モ「いらんっ!」


効果音、おどろおどろしい音


ヤ「妬ましい……」

手「姉さん、何してるの?」

ヤ「ねぇ。頼みがあるんだけど聞いてくれる?」

手「何?」

ヤ「あそこの左にいる人見える?」

手「見えるよ?」

ヤ「姉さんはね。あの人が好きなの」

手「うん、知ってる」

ヤ「でもね、話しかけるきっかけがつかめないの」

手「それで?」

ヤ「だからいじめてきて欲しいの。そしたら私がそこに颯爽と現れて助ければ私に目が行くと思うの。ねぇ、やってくれる?」

手「えぇ?僕が?」

ヤ「あ、そうだ、そのついでに何か物をとってきてよ。なんでもいいの。消しゴムでも抜けた髪の毛でも」

手「姉さん……」

ヤ「わかった?ねぇ、わかった?ねぇ……わかったかな?」

手「わ……わかったよ……やればいいんでしょ?」

ヤ「やらなかったらどうなるかわかってる?」

手「や、やめて!やるから、やるからそれだけはやめて!」

ヤ「じゃあ、いってきなさい」

手「はーい……」

ヤ「ちゃんとやらなかったら」

手「はい!」


効果音、戦闘開始


手「おぅおぅ。肩がぶつかったんだけど?」

主「え?」

手「お前がそっぽを向いて歩いているからだろ!あぁん?」

主「いや、お前が当たってきたんだろ?」

手「とりあえず、何かおごれよ?」

主「いや。なんでそれをしなくちゃいけないんだ?」

幼「ねぇ、そこの君。なにしてんの?」

手「はぁ?」

主「あ、やばい」


(備考、似合わないチンピラ口調だといいかも。その方が主人公が強気で立ち向かいやすいから


効果音、救急車


ヤ「この役立たずっ!」

手「姉さん、あれはちょっと僕の手には負えないよ……」

ヤ「あぁ、せっかく、


主「くっ!」

ヤ「そこまでよっ!チンピラっ!」

主「だ、誰っ!」

手「あぁん?」

ヤ「この(ヤンデレの名前)の名においてそんな非道な真似許しませんっ!」

手「くっ……なんか面倒な奴が来たようだな……ここのところはひとまず引いてやるぜ」

主「ありがとう、きれいな人」

ヤ「いいえ、私はなすべきことをしただけです」

主「あなたは(ヤンデレの名前)っていうんですね」

ヤ「そうですわ、失礼ですがあなたの名前は?」

主「俺の名は(主人公の名前)です」

ヤ「またあのチンピラが絡んでくるかもしれません。lineでも交換しませんか?」

主「いいですね、お願いできますか?」

ヤ「私のQRコードはこれですね」

主「ありがとう。今、登録しました」

ヤ「では私の方はこれで」

主「あの……またお話しできますか?」

ヤ「えぇ、できますよ。どうぞいつでも話しかけにきてくださいね」


ヤ「っていう計画がっ!」

手「……姉さん、そんなことできるほど器用なの?」


効果音、家政婦は見た


モ「あいつ(手下)ってあんな口調じゃなかったなと思ったらこんなわけがあったのか」


ヤ「(手下)!もっと過激にいきなさいっ!」

手「姉さん。例えば?」

ヤ「あの方には妹がいるの。その子は中等部にいるから拉致ってきなさいっ!」

手「えー……?」

ヤ「何?何か文句でも?」

手「うー……」

ヤ「ふん。じゃあ、早く行ってきなさいっ!」

手「はーい……」


効果音


ヤ「あの方には私だけを見てもらいたいの……。だから他の奴らは消さないと……。もっともっといろいろやっていかないと……」


効果音


モ「なんだ?あいつやばい奴だな……。とりあえず連絡しないとだ」


効果音


手「いたな?嬢ちゃん。ちょっとお兄さんと一緒に来てくれないか?」

妹「なんですか?こんな真昼間から変態が出てくるんですか?」

手「へ……変態……」

妹「変態に間違いはないでしょう?」

手「あ、はい。すみません」

妹「それではさようなら」

手「……そういうわけにはいかないんだ。嬢ちゃんは俺に攫われてもらうよ」

妹「きゃ……むぐぅ……がるるぅ」

手「おい、手を噛むなよっ!」


効果音


主「その話、まじか?」

モ「あぁ、マジだ」

主「やばいな、今の時間だともう帰り道じゃないか?」

モ「たぶんな」

主「あの辺りを通るだろうな……」

モ「廃工場がある辺りな」

主「あそこは人気が少ないしけっこうやばいだろ」

モ「とりあえず妹ちゃんと連絡はとれないか?」

主「……少しかけてみる」


効果音


主「ダメだ。出ない」

モ「そっか……やばいな」

主「実はいつ電話かけても無視されるんだ……」

モ「おいっ!」


主「とりあえず廃工場の辺りちょっと探してくるっ!」

モ「俺もいろいろ手当たってくる」

主「任せたっ!」


効果音


主「居たっ!」

手「よく来たな……」

主「(妹の名前)!大丈夫かっ!」

妹「お、お兄ちゃん!」

手「妹が返してほしければ俺を倒してからにしろっ!ふはははははっ!」

主「おぅ!やったろうじゃないか!」


効果音


手「そうか。その程度か?お前の力はその程度なのか!」

主「まだ……。まだ……。まだ終わっちゃいねぇっ!」

手「ほぅ?」

妹「お兄ちゃんっ!頑張って!」

主「(妹の名前)!絶対助けてみせる!」


効果音


幼「へぇ?けっこうやるじゃない?」

主「(幼馴染の名前)!」

幼「手伝いは欲しい?」

主「頼む!」

手「く……っ!」


効果音


モ「みーつけた」

ヤ「え……?」


効果音


主「(妹の名前)!」

妹「お兄ちゃん!」

幼「さてと」

モ「黒幕捕まえたよ~」


ヤ「なんで……なんで……なんで……私はただ(主人公の名前)と仲良くしたかっただけなのに。なんでこんなことに……。なんで……。あぁ。(幼馴染の名前)がいたからか。こいつがいなければ。こいつがいなければ。こいつがいなければ。うふふふふふふ……。そうね。こいつがいなければいいのね。えぇ、こいつを滅ぼせば私は(主人公の名前)と一緒にいられるの。えぇ、こいつさえいなければいいのね。あはははははは……。簡単なことだわ。殺してしまえばいいのよ」


幼「えいっ」


効果音


ヤ「ゆ……夢半ばにして……」

主「俺とそんなに友達になりたかったの?」

ヤ「あなたと一緒に遊びたかった……」

主「普通にしたら友達になってあげるよ」

ヤ「……え?」


幼「甘いんだから……」


効果音


妹「お兄ちゃんはしょうがないですね」


主「そちらの彼は?」

手「あ、はい。すみませんでした」

モ「そちらの子の弟さんだよ」

主「友達になる?」

手「いいんですか?」

主「もちろん」

手「ではよろしくお願いします」


ハッピーエンド?














  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る