第4話

私は森の奥にある小さな神社で生まれた


人ではなく妖狐として


そう、私は人ではなく化け狐なのだ


親からはこの神社を守る為に生まれてきた


そう教わった。。。






ねえ、お母さんどうして私はみんなと遊んじゃ


いけないの?


どうして、こんな森の奥で暮らしているの?


小さい頃の私にはそれが単純に


不思議でならなかった





ある日お母さんが言った





樒?あなたは立派な妖狐になって


この神社を守るの。。。


この神社を守る事はとても立派な事なのだと





お母さんはとても優しかった



そうお母さんは





お母さんとお父さんは立派な狐なのだ



人ではない





なぜ狐同士の間に人間とのハーフが


生まれたのかは


謎のままであった






そんな人間とのハーフが生まれ


他の狐達に疎まれないはずがなく



私は毎日


暴力を受けた




ある日は他の大人の妖狐に



ある日は人間の子供達に







そして父親にも







私は抵抗したくてもまだ幼くそんな力は


無かったのだ。。。。




お母さんは


必死に止めて私を守ってくれた




大丈夫


樒の周りの人が全員敵でも


お母さんは。。


お母さんだけは樒の味方よ







そう言ってくれた。。。。。。







とても嬉しかった












それでも世界は残酷なものだ
















ある日私はいつものように暴力を受けて


帰ると




いつも出迎えてくれるお母さんが来なかった




最初は寝てるのかな、とも思ったけど



動物の嗅覚をなめてもらっては困る




部屋の奥からとても鉄のような



血生臭い匂いがしたのだ





私の脳が危険信号を出した




これ以上いってはいけないと






でもその信号も遅かった







私が目にしたのは






部屋中血だらけで




部屋の真ん中で横たわっている




お母さんの姿だった







察した





死んだ





自分のせいで














私は








お母さんを殺したのも同然な存在なんだ










そう





確信した



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