第11話「刻印者との邂逅」

■PC2シーン ~刻印者との邂逅~

GM:「かかれ――ッ!!」

国王のかけ声と共にイオスへ襲い掛かる無数の兵士達。


イオス:で、そのまま何も無ければ《光の衣》使って飛んで逃げるけど。


※《光の衣》 術者の姿を消す陽属性の天術。


GM:いや、その前にイベントがあるから安心していいよ。イオス君に襲いかかろうと飛び出した兵士たちだが、そいつらの前に金髪をなびかせる戦乙女が降り立つ。


リザベラ:イオスに襲い掛かろうとした兵士たちの内、一人を殴り飛ばす。


GM:「ぐおっ!!」 どごっ、とその男は倒れる。


リザベラ:「ナハトノーブル……お前がイオス=ヴァルムオンドか?」


イオス:「そうだ」


GM:「貴様っ、何者だ!」

とジルナウスⅡ世が突如現れた君へ問う。


フィリア:歩いてイオスに近づきなら

「シュバルストの剣、と言ったほうが早いか?」陛下に言う


GM(国王):「っ! エデンが何故、その男を庇う……!」


リザベラ:「主に護衛を命じられただけだ。

イオス=ヴァルムオンドに害をなすつもりなら、一国の王であろうと殺す」


GM(国王):「……そいつが何をしたのか、貴様は分かっているのか?!」


リザベラ:「この男が何かしたのか?」


GM(国王):「見よッ! この惨劇を!! これは全てその男がやった事だ!!」

周りの瓦礫とそこに渦巻く死体を国王指し叫ぶ。


リザベラ:「そうか」


GM(国王):「……それでも庇うと言うのか」


イオス:「お前がどんな事情でここにいるのかは知らん。

だが、俺のことは放っておけ。お前まで被害をくらうぞ」


リザベラ:「主の命は『イオス=ヴァルムオンド。彼をその命の限り守り通せ。例え、奴がどのような人物でどのような人物から狙われても、だ。』一言一句、正確に伝えたぞ?」


GM(国王):「……よかろう。ならば貴様もわが国の――『敵』だ!!」


リザベラ:「構わん」


GM:しかし、国王がそう宣告すると同時に君達を取り囲んでいた兵士達の一角が突然、倒れ出す。

「うわああああぁ!!」という悲鳴と共に、見るとそこにはあの褐色の戦士の姿があった。


イオス:「また殺しに来たのか、ウォーレムの戦士」


GM(褐色の男):「……いや、もはや状況が変わった」

イオスのそのセリフにしかし、男は否定の言葉を告げる。

「お前を殺させるわけにはいかなくなった。イオス」


リザベラ:「敵ではないのか」


GM(褐色の男):「こっちへ来い。他の道は生き残った兵士達がいる」


イオス:「どうやらついていくしかないらしいな。今、この刻印の手がかりはお前だけだ」


リザベラ:「護衛対象。なんと呼べばいい?」

イオスに聞くよ 。


イオス:「好きに呼べ、別に何でも構わん。お前の意思で決めていい」


GM(褐色の男):「早くしろッ!ぐずぐずするな!」

と褐色の戦士の怒声が聞こえる。


イオス:ではそう言うと褐色の戦士の方へ走っていく。


リザベラ:「……」 何も言わず追う。


GM:「くっ!待て!!」 と後ろから王の声。


リザベラ:《真空斬》。王に攻撃(笑)


イオス:斬るな。


GM:斬るな。本当に犯罪者になるぞ(笑)


リザベラ:敵と宣言したんだ。足止め程度をして置こうかと。


イオス:ほっときゃいいだろうが。どうせ追いつけはせん。


GM:ではとりあえず、君の真空斬により瓦礫が舞い上がり君達を見失う王。

その時、王の後方の瓦礫ががらりと起き上がる。

そこから現れたのはなんとセレナス君!(笑) と言うわけで出番です。


イオス:逃げ遅れた!


セレナス:「ぅー……なんですかー?」


GM(国王):「……貴様は確か、騎士団長の息子のセレナスと言ったか」

王はセレナス君の方へ向き直る。

「丁度良い。騎士へと任命されたお前への最初の命令を下そう」


セレナス:「王様、ご無事なのはいいのですが、こゆ時はまず自分の身を守らんと城がなくても国は成り立つけど、王様がいなかったら国になりませんよ?」


GM(国王):「私のことは今はいい。そんな事よりもさきほどの大逆人イオスと

シュヴァルストの剣、そして褐色の戦士の討伐をお前に命ずる!」


セレナス:「…それは騎士団長の命令よりも、自分の親の仇よりも優先すべき命令ですか?」


GM(国王):「当然だ。奴のような危険な存在は世界へ災いを招く。

それを消すのは何にも勝る最重要命令であろう」


セレナス:「……少なくとも、褐色の戦士は了解しましたわ」

と、年齢不相応にぎらついた視線を向けます。


GM:では、場面が変わって町の外。

そこでは褐色の戦士につれられるイオスとリザベラ二人の姿が。

そして、褐色の戦士が案内したそこには数人の仲間の姿もあった。

「……とりあえずは一刻も早くこのテラスト王国から離れるぞ」

そう褐色の戦士は君達へ告げる。


イオス:「わかった」


セレナス:ギギギ


GM:(褐色の男):「……む。殺気。誰だ!」

と褐色の男が向けた先から現れるのは大きな斧を持った一人の少年。


リザベラ:眼帯取るよ。


セレナス:「……グラングーレという名に覚えはありませんでしょか?」

斧を背負ったまま一同に問いかけます。


イオス:「しばらく見ない間に変わったな。

お前はそんな斧を振り回すような奴じゃなかったはずだ、セレナス」

久しぶりに会う学院時代に同期にそう声をかけようか。


リザベラ:「テラスト王国の騎士団団長。そのファミリーネームがグラングーレ、だったか?」


GM:「……貴様、あの時の屑か」褐色の戦士が反応する。


セレナス:「おお? 僕はさっぱり顔覚えとらんのに、感謝感謝ですわ。

……姉さんを何処にやったか、その命を秤に掛けた上で教えてほしいんですわ。

イオス君も、こんな形で再会するなんて思ってもみなかったわ……。

人間、年は取りたくないなあ。誰ぞの命がどうこうという話も尽きないし、ホント敵わんわ」


リザベラ:「護衛対象。知り合いか?」


イオス:「学院時代の同期だ」


リザベラ:「そうか」


GM(褐色の男):「まさか、貴様がエルドラード様の神器を受け継ぐとはな」

褐色の戦士はセレナスが手に持つ斧を見つめ、そう呟く。


セレナス:「おっさん、アンタに話してほしい事は姉さんの居所だけなんだけどねぇ。僕にとっちゃこの斧が神だとかなんだとか、どうでもいいんですわー」


GM(褐色の男):「ふんっ。知りたければあの時と同じようにして見せろ」

褐色の戦士が前に出る。


セレナス:「もうおっさんも年やろし、あまり動かなくてええんのんに」


GM(褐色の男):「訂正させよう。オレはおっさんではない」


イオス:「おい、今はここから離れることが先だろう」

と褐色の戦士に言う。


GM(褐色の男):「……すまないが奴とは個人的な因縁がある。少し剣を交えさせてくれ」

そう言って褐色の戦士があの時のようにセレナスのほうへ向かってくる!


セレナス:斧を振り下ろさずに、真正面に突っ込んでいきます。


GM(褐色の男):「屑が!正面からオレに勝つつもりか!」剣を一閃。


セレナス:「僕はテラスト王国騎士団団長サルード=グラングーレが嫡子セレナス=リューネリオだ!!」

鍔迫り合いの要領で斧を振り下ろします。


GM(褐色の男):「――ッ!!」

その反応に少し遅れ、斧の衝撃に後ろに吹き飛ぶ褐色の戦士。

だが、それで彼も終わらない。

「――なめるなよ! 屑が! <紅蓮サラマンダー>!!」

とあの時と同じ紅蓮の炎を放つ!

しかし、その瞬間、君の持つ斧<絶斧ゼロ>が輝く!


セレナス:「?!!」


GM:<絶斧ゼロ>は褐色の戦士の放った<紅蓮サラマンダー>を打ち消し無(ゼロ)へと変えた。


リザベラ:だからゼロ、か。


GM(褐色の男):「――しまった!それが<絶斧ゼロ>の“発動”かッ!!」


セレナス:「はっ! なんか知らんけど便利な武器だね!

今まで散々熱さに耐える特訓してきったっていうのに!」


GM(褐色の男):「――いつまでも調子に乗るな!」

そう言って駆け出そうとする褐色の戦士に対して女性の声が響く。


「もうそこまでで十分よ! ロトゥス!」


この場に響き渡った女性の凛とした声にセレナスは聞き覚えがあった。


イオス:おお、もしかして。


セレナス:「……え?」


GM:見ると後ろにいた黒いフードに身を包んだ一人がそのフードを取る。


そこに現れたのは――かつてセレナスが奪われたはずの大事な女性、姉レーネの姿であった。

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