9



餌場にて喚きて凄しぶつけ合いふくらすずめの勇猛さかな












2


いらだって西振り返れば染まる雲うめぼし色でがんばろうかな











3


名を呼ぶと言い訳途絶えおずおずといたずら猫が姿現す












4


油断した指先血塗る赤さんご元は形見の桜髪留め











5


寝転んで煙草くゆらす秋夕べ昇る煙に雁をくぐらせ














6


別れ際しとどに濡れし街灯が照る頬つたう秋雨の水















いらないと二度も言われた面接で三度目前に友人病んだ















分解す自分取り巻く当たり前ひとつひとつと面接前に

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る