第2話 セブンスの強襲

 寂れた炭坑町。そこには数人の荒くれ者と言うよりは軍の兵士の様な男たちと一番前には白シャツに黒いベストを来た坊主の礼儀正しいそうな男が居た。

「ほほう、ニート様を逃したのですね」

「いや、我々は止めたのですよ。ですがハッピーガールとか言う奴らに」

 村長に礼儀正しい言葉使いの坊主男が、

「お黙りなさい。見張り役の老婆さんも逃げたみたいですしね。この町はもう終わりです。焼き払っておしまいなさい」

 村長は怯えた表情で、

「デニー様。そ、そんな」

 その後その町は二日で消えた。




 馬車で一日走った平たい胸のカウガールのミルクと豊満な胸のジャージ娘の蝶子と同じく豊満な胸のセーラー娘のニートはある村の宿屋で休む事にした。

 二段式ベットの下に腰掛けたミルクが開口一番に、

「たく、面倒な奴を仲間にしちまったね」

「って本人の前でそんな事を言うっすか?」

「いえ、すいません。大丈夫です」

 ミルクの一言に蝶子がソファーに座りツッコミ、ニートがベットの二段目で謝る。そして蝶子がくつろぎながら、

「で、どうするっすか?」

「どうするって言ってもねー。ノープランだ」

「うわー、無責任っすねー」

 ミルクと蝶子がそんな風に喋って居るとこの星では珍しいロールスロイスに似た黒塗りに美しい曲線の車が五台宿屋に止るの音が聞こえた。

「ふーん。どうやらお客さんの様だね」

「思った以上に面倒な事になってっるようっすね」

 そこからの殺気を悟ったのかミルクは銃を抜き、蝶子はソファーから立ち上がる。

 蝶子はドアの方向に耳を当てると、

「十三、十四。十五人で確定っすね。十六秒後に第一陣来るっす」

「そうかい。十五人なら相手出来るねぇ。ミルクあんたはベットの上で隠れてな」

 蝶子の言う通りにミルクは六連式リボルバー銃を構え頭の中で十六秒数えてゼロになったとたんにドアに向かって三発発砲する。ドアを貫通する音と共に三人は仕止めたうめき声が鳴き蝶子がその後足でドアを蹴り飛ばす。その隙にリボルバーに弾を込めユラりと部屋の壁に張り付いた。目線を廊下にやるとドアと一緒に吹っ飛んだ三人の死体が有った。

 蝶子は一気に数人の敵を素通りすると階段の上に行きその拳で木製の階段を砕き下に居る五人を足止めした。そこで蝶子の疑問が走った。

「ん? 車が五台あるのに十五人だけっすか? あ! 姉さんやばいっす!!」

「ああ、やばいよ! 蝶子」

 舞台をニートの居る部屋に戻すとニートが何者かによって捕まっていた、

「まったく光学迷彩とは大層な物使って来るね」

「そちらも気配で気付かれるとはこれでは迷彩の意味が有りませんよ」

 そこに現れたのは丁寧口調の坊主男、デニーだっった。

 そのデニーにミルクは問いかける。

「ニートに何の何者だい。ずいぶん手荒な事をしてるね」

 その問いかけにデニーは、

「そちらこそ我々ラッキーセブンセンシズに銃を向けるとはどう言う事ですか?」

 するとミルクは舌打ちをすると、

「なるほど、セブン絡みか。で、いったいどう言う用件だ」

「用件なんて貴方達に伝える義理はないですよ。私達はニート様を連れて来る様に言われただけですから」

 それを聞いたミルクは鼻で笑うと、

「なんだ。事情を知らないなんてただの下っ端じゃないか。たっだら渡す訳には行かないね」

「何ですって? 私だって知ってるくらいの事はあります。ニート様がドン・ドンキー様の血縁である事とか……」

 するとミルクは窓から小石が投げ込まれたのを確認すると、

「そうかい。じゃ、そろそろニートを返して貰うよ」

 デニーは上手くニートに隠れて居るがそれでも狙い通りに打ち抜くには充分過ぎる距離だった。だが上手く頭部と胴体をニートで盾にしているのだが腕は簡単に撃てた。なのでミルクは構わず引き金を引いた。

 痛みでニートから手を離すデニー。ミルクは一気に走り出しニートを奪い返し下で敵を全て叩いた蝶子が馬車で待っていた。

 ミルクとニートが乗り込むと馬車は走り出す。

「姉さんどうするっすか?」

「とりあえずはラブ・レターの本部へ行くよ。面倒な事だが姉御なら何とかしてくれるさ」

「結局は他力本願っすか?」

                    終

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