第9話
「そうね。 私もそうじゃないかって思うわ」
そう答えたまといに七香は
「何を知ったような口を……どうせお兄は研究者だから給料いいかもって狙ってるだけでしょ。そんな奴に私の、お兄に対する愛が負けるわけないでしょ」
かつてない自信満々なセリフをまといにぶちまける。俺からしてみれば顔から湯気がででしまうほどの嬉し恥ずかしものだった。
「それで、アピール方法はそのどデカイ胸でお兄を誘惑しまくったところ? 汚らわしい!とんだ欲望の塊のような女ね!」
「なっ!?」
明らかに七香は挑発している。まるで殴り合いでもしようかという売り言葉だ。
さすがのまといでもその言葉にはカチンときたようだ。少し、赤くなりながらも怒りマークはビンビンに出ていた。
(こ、これが修羅場という奴なのか……)
しかもそれが俺のこととなるとようやく修羅場主人公の気持ちがよく分かった。
修羅場なんか、羨ましいものでしかなかったのに。「女の子に囲まれてていいなー」ぐらいに思っていたのにいざ表舞台に立たされると確かにここから消えてしまいたいぐらいの気持ちにはなった。
(いや、まじでここを去りたい!いっそここで異世界に飛ばされたりしないかな!)
そう思うほどに現実逃避したかった。
「そそそ、そんなわけないでしょ!? あの頃はこんなに胸なんて大きくないんだからそんなことできるわけないじゃない!」
俺とまといがよくつるんでいたのはせいぜい小学生までだ。となればそこまで彼女の胸に対してそんなに目線も向く年齢でもなかった。
「ま、そんなことどうでもいいけど。お兄はそこまで胸がでかすぎる女は好きじゃないみたいだし、あんたなんか候補にすら上がりさえないでしょうし。それで。とっとと長話はおしまいにしない? これを見ている人が飽き飽きしていると思うけど」
「そんな奴どこにいるんだ?」
明らかにここには俺、七香、まといしかいない。
「お兄は黙ってて。そんなダメ主人公みたいな顔してるなとか、聞こえてるから。クソな主人公だなさっさと選べよ。とか聞こえちゃうと心身が崩壊しちゃうよ?」
「まじかよ!? そんな声が聞こえてるのかよ!?」
(もう既に七香のせいでかなりメンタル削られてるけどな! ううっ・・お腹)が・・・)
その俺だけに聞こえない声に周りを見渡す。
「ええ、確かに煮え切らないもの。こっちにだって譲れないものがあるわ。だから、戦いましょう」
「勝負の内容は? 今ならどんなものが来ても勝てる気がするから、そっちが選んでいいから」
ここでも七香は舞香に対して挑発的な態度をとった。
しかし、俺はここに来て唖然としていた。俺が……まぁ、なんだかんだ賞品みたいな待遇を受けているのには少し嬉しい気持ちもあるからいいけど、まといはその七香の言葉の後に肩を震わせていた。
これは、完全に女の顔だと俺は思った。完全に女の
色で例えるならば、七香が赤い純粋な炎に対して、まといは何故か黒い炎が上がっているような感じがして不安になった。
(あれは絶対に隠し玉を持ってる顔だ。絶対に負けるはずがない手を隠している……)
「じゃあ、お言葉に甘えて戦いの内容を決めさせてもらうわ。………戦いの内容は……これよっ!」
まといはどこから出したのか、四角いケースをバーンと取り出した。
「えーっと? 『スウィート・メモリーズ2』? 」
俺がまといの取り出したものを読み上げた。どうやら、女性向けの恋愛シュミレートゲームだった。
パッケージにはとてもキラキラとしたイケメンがたくさん描かれていた。
「どうやってやるの、これ?」
そんな七香の問いにまといは鼻を鳴らした。
「ふふん、よくぞ聞いてくれました! 勝負の内容はこのゲームです! 内容は簡単このゲームの登場キャラを一人攻略する。そのタイムを競いまーす!」
先ほどと打って変わってとても上機嫌になっているまとい。俺としてはこういうのが好きなのかとまじまじとキャラを見ていた。
と言うことで、俺の部屋で競うこととなった。
舞香は突然のまといの訪問に納得がいってなかった様子ではあったけれども、適当にごまかしてその場を切り抜けた。まとい曰くこの勝負次第らしい。
「よし、じゃあやっていくよー!」
先攻は七香のようだ。ゲーム機を片手に操作していく。
俺も画面を覗く。どうやら、主人公の名前を入力してやる感じのゲームらしい。『名前を入力した下さい』と、綺麗な声優の声が聞こえた。
七香は迷わず、自分の名前を入力した。ひらがなで……どうやら変換のやり方が分からなかったらしい。
「それで、ドイツを目当てにするんだ?」
俺がパッケージの裏をみながら聞く。
「そりゃもちろん、
俺は、説明書の中にあるその名前のキャラのプロフィールを見る。
「えー、なになに? 主人公の兄、とても妹思いのシスコン。しかし、境界線はわきまえている……って」
モロ俺の状況じゃん!と言いかけてやめた。何故か、言ってしまうとなんか
「それじゃ、げーむすたーと!!」
まといの掛け声でゲームが始まった。
あらすじを見たところ、あっさりとしていて主人公の女の子は高校に入学したばかりの一年生。ここから、意中の人に合わせた自分磨きをして最終的に告白を成功させる、というのがこのゲームのゴールのようだ。
主人公のパラメーターは学力、外見、体力に大まかになっており一日に選択するコマンドによって上がっていく。
これに加えて、攻略キャラには好感度がハートマークでついておりこのゲージが溜まるほど主人公に対して好意を抱いているということになり、告白した時の成功率に影響するようだ。
と、なんだかんだで説明書を読んだところで画面に視線を移すと、選択する場面になっていた。
「うーん、悩むなー。 お兄だったらどっちかなー」
選択肢は、
弁当
お菓子
だった。
(前のことを読んでないから今どんな場面なのか分からん)
ただ、推測するに隆弘に向けて何かプレゼントをしようとしているようだった。選択カーソルをあっちこっちに向けている。
俺は、七香が画面に夢中になっている隙にまといに向かって小声で話しかける。
「おい、なんでこんなことになってるんだよ。というよりもどうしてこんな勝負になったんだ?」
「だって、トッキーのことならなんでも分かるんだよ。それなら……そういうことだよね?」
「…………」
「うん、さっぱり分かってないのも分かってるよ。………つまりはー、私もトッキーに対して独占欲が湧いたってこと」
「はぁ? さっきから言ってることがよく分からんぞ」
ため息を吐きながら、腕組みした。
まといの言い方は的を得ているようで、直前ではぐらかされる。 そんな言い方だった。
「じゃあさ、もっと直接的にいってもいいなら、いくよ?」
「ああ、そっちの方が分かりやすいならな」
まといの言葉に同意した瞬間に横から急に押された。
「うっ! おい!? 何を−」
最後の抗議の言葉は言えず、口を塞がれた。
僅か一秒間、俺は息が出来なかった。目も開けられなかった。
恐る恐る目を開けると、口パクで『これで分かってね』と言ったのが分かった。
「んーーー、やっぱ分かんない。お兄はどう思う?」
「はい!? ん? どっちがいいってことか? 俺は弁当がいいんじゃないかな? 七香の弁当美味しかったし!?」
慌てて起き上がり、まくしたてるように早口で言葉を紡いだ。
その時にはもうすでにまといは元の姿勢に戻っていた。
「んー? そっか分かったー。やっぱ、お兄が選ぶのが一番だよねー」
ど、どうやらバレなかったようだ。心臓の鼓動が胸に触れていないのに分かるほど高鳴っていた。
まるで、全力疾走した後のランナーのように汗が噴き出る。
しばらくは七香の問いにハラハラしながらもまといの方は一切見ることはできず、ゲームのストーリーは進行していった。
『ななか……話があるんだ……放課後、屋上に来てくれないか』
なんだかんだいって、いい感じのエンディングっぽいセリフが隆弘から発せられた。
「ふふふ、お兄……ついに私に……」
いい声優さんが発しているはずなのに七香は恍惚とした表情を見せている。俺が思うにそのセリフの発生主を俺に脳内変換しているようだ。
(まぁ、それは無視しておこう)
もう気にしてしまったら終わりだという考えに至り、頭から外す。
ゲームは進み、ついに放課後の屋上にななかが向かった。
まずはそぉーっと扉を開いて中の様子を伺うシーンが展開し、兄である隆弘がいるのを見た。
その後、扉を開け隆弘と対面する。
ななか『な……なにかな……こんなに改まっちゃって……』
隆弘『うん、改まっていうべき……話、なんだ』
夕日がこの雰囲気を醸し出す。夕日に照らされた隆弘(七香の中では俺)のCGが綺麗に描かれていた。
隆弘『実は俺……好きな人が出来たんだ……』
ななか『(え? だ、誰だろう……お兄ちゃん……)だ、誰なの?』
ななかの不安そうな心情が読み取れる文章だった。七香は勝利を確信したかのように今か今かと告白を待ちわびている。
隆弘『俺は………』
ななか『うん…………』
「うんうん、早く早く言っちゃえ!」
七香はさっさとエンディングが見たくてボタンを連打し始めた。
隆弘『俺は、ーーーちゃんが好きなんだ』
ななか『え………?』
ななかは目の前が真っ暗になってしまったかのようになにも考えられなかった。
一方、現実の三人は七香がボタンを連打しまくったせいで、隆弘が好きな人が分からなかったが、少なくともななかの心情が書かれた文章からななかではないことが読み取れた。
そこから、文章が進まない……。無論、ボタンを押す手が離れて、コントローラーが床に落ちたからだ。
しかし、このゲームの事実に三人の反応には三者三様だった。
勝利を確信していたところから奈落の底に落とされたかのように落胆した七香。
もう分かっていたかのようにほくそ笑むまとい。
(ってか、絶対、展開を知っててこの勝負を吹っかけただろ!)
そして、この二人の表情から分析している俺だ。この勝負は出来レースだと確信した。
まといはこのゲームを知り尽くしている。おそらく全キャラに確実に告白させる攻略ルートを知っているのだろう。
では、俺はなにを考えるべきか……。ほぼ、なんかよく分からん勝負はまといの勝ち、となれば舞香を俺を巡る恋戦争?に参戦させる事になるのだが、どうやってそれを舞香に伝えるのだろうか、俺には疑問でしかない。
しかし、その方法はさして俺が気にすることではない。俺が気をつけなければならないのはその後だ。
俺を巡るがつくからには俺が巻き込まれることは容易に想像がつく。
それにより、俺が傷つき、傷つけられることはほぼ必須だと考えていいはずだ。
俺は、今まで読んだハーレム主人公が歩んだ道を思い浮かべながら考える。
ハーレム主人公というからにはそこから進まないようにうまく取り計らう。俺もそれに習うのがいいだろう。それが一番いい選択肢に思えた。
俺はそういう主人公はさっさと決めてくれと思うタイプの人間だ。
しかし、今の状況はそれらの物語とは違う。
相手は兄妹。俺はどちらかを選んではいけない……。奇形児が……とか、そんなことがその結論に至った
(何よりも妹たち《ふたり》のためだ)
自分の心にきざみつけるように、頭の中で呟いた。
「はい、攻略完了」
「こんなのフェアじゃない!! 不正! 始めからやり直しを求めるわ」
俺が考え込んでいる間にも、勝負は尽き、予想通りになった。
七香は流石にまといの手際の良さに感づいたようだ。不正だとまといに食ってかかっている。
「いいえ、勝負方法の決定権は私にあったでしょ。 でも、七香ちゃんも惜しかったわよ。三つ目の選択肢で、『お兄ちゃんにビンタする』を選ばなければよかったのに」
「え? そんなぁ、あれはちょっとお兄が未知瑠っていう女に話しかけていたからで……」
「未知瑠はなんだか、舞香に似てるよな……」
「「ム!」」
俺のふと口から溢れた言葉によって二人が一斉に鬼の目になって俺を睨んで来た。
「ねぇ、七香ちゃん? お兄さんを一発殴らせてくれませんか?」
「いいえ、貴方がやらずとも私がやりますのでどうぞお構いなく」
二人の不穏な会話に冷や汗が止まらない。何か、やばい言葉を発したように感じるのは理解したが、何故について検討がつかない。
「待て、ええと……俺は別に正直なことを言っただけで妙な企みとか一切ないから」
「問答無用!」
「てい!」
「ぶひゃあぁぁ!」
これが俺にできた弁明だった……。
トントントントン………。
包丁がまな板にあたる音が響いている。
周りには舞香以外人は愚か、動くものすらいない。
とても静かな台所である。
料理は自分の悩みなんか考えることがないから好きだ。料理のことだけ考えていればいい。ただ、美味しくなれという思いだけ持って調理していればいいのだから。
いつしか、兄が料理は化学実験と同じだと言ってたことに怒ってビンタしたことがあったのを思い出して、ぷっと笑う。
そのために調理の手際だったり、下準備だったりに頭を
もちろん、ここの家の子になるまでは家に留守にしている家主に変わって家事全般は担当していたから、それ以外でも立つことはあるのだけれど、それでもこの家の子になってからは久しぶりにここに立つ。
「………」
全ての具材の下準備を終えて、順番に鍋に具材を入れていく。
「なあ、あれってさ……そういうことなんだな? 」
「さぁ、トッキーが今何を想像してるのか分からないけど、勝手にしたら?」
この部屋に聞こえなかった兄とまといさんの会話が聞こえてきた。反射的にそちらに耳を澄ましてしまう。
(そういうことってなんなんだろう……? どうやら喧嘩ではないようだけど……)
「それなら俺はー」
「今答えを出すのはやめにしない? どうせ、トッキーの生真面目さが邪魔をして、今は妹たちのあの薬の対策を考えなきゃならないから、私とは無理だと言おうとしたと思うけど」
「しかしだな……俺は恋というのにほぼ縁がなくって……いきなりこんな状況になって俺自身よく分からんのだが……」
(恋……誰か好きな人でも出来たのかな……?)
それを思うと舞香は自分の胸をキュッと握る。胸が苦しくなる。
舞香は完全に料理の気を削がれてそっちに耳を傾けてしまっていた。すでにガスも切られている。
「いいの。 私はトッキーのそのまんまの姿が気に入ってるんだから、いつも通りにしてて。でも、その時が来たら三人のうち誰かを選ぶか決めてね。 私は愛人でもいいと思ってるけど」
「だからそれがーっておい待て」
階段を上がる音が聞こえた。続いてくる音も聞こえた。
どうやら二階に上がったようだ。
「それにしても奇妙な会話だったわ……まるで兄さんが二股、三股かけているような口ぶりで……////」
ハーレム状態の兄を想像してしまい顔が赤くなった。
しかもそこに頭を撫でられている私を想像して嬉しい気持ちが湧き上がってしまう。
そんな自分に恥ずかしくなって、両の手を頬に当てた。
他に人がいるのに……。
(私が一番であれば、それでもいいの? 私……)
自分自身に問いかけてしまう舞香だった……。
まといはフラットな状態にすることこそが、結果的にトッキーにとって良い事であると信じている。
トッキーはお人好しだ。自分に近しい人なら尚更自分のことなどそっちのけで誰かのためになろうとする。だから、薬の研究者になっていたことはある意味、彼にとって合っているなと感じていた。
私にだってトッキーにとって近しい人だという扱いを受けられて嬉しかった。
久々に会うのにも関わらず、普通のように接してくれる。
そんなことされると気持ちが抑えられなくなる。私のためだけになってほしいと思ったことは何度もある。
その度にいけないと被りを振る。
彼は私の物ではない……。彼には色々な大切な人がいる。それこそ、人類全員でも彼にとって大切なものになり得る。
ある時、彼に妹が出来たことを知った。隣だからこそ、なんとなく知り得たことだ。
その時には彼の気持ちなんて抑え切ってしまって、妹が出来たことにも特に特別な感情など湧かなかった。
しかしある時男が来たのだ。とても意味深な男だった。
「私に何か?」
「あなたに伝えておきたいことがあって、ただ今参りました。隣の家の妹さんのことです」
「はぁ……」
私にはそんなことなぜ伝えなければならないのか理解できなかった。
そもそもこの後に彼が何を言っても信じられる気がしない。
「彼女たちは彼とは血が繋がっていないのです。……言いたいのはそれだけです。では……」
男は踵を返して立ち去ろうとする。
「ホントにそれだけなの!? それくらいなら……」
逆にそれだけしか伝えに来なかったことに驚いてつい口に出してしまった。それくらいなら既に人づてに聞いていることだったのでもう既に当たり前のような感覚だった。であれば、彼のしたことは取り越し苦労ということになる。
「ええ。 私は事実を伝えただけですから。 しかし、あなたはその事実を知った上でどうするかについては興味があります。 ですから、こうして現れた……」
なんだか矛盾しまくりの会話ではないかと感じた。
男は含み笑いを浮かべながらこっちを見てきた。その笑みはどうも苦手だ。どう考えても企んでいる目にしか見えない。
「あなたは……何がしたいの。 何が目的なの」
まといには彼の頭の内側まったくもってぐちゃぐちゃしてしまい、まるで愉快犯のセリフにも思えて仕方がない。それほどまでに彼の発していることは意図しかねる。
「………そうですね。私は楽しさが欲しいのだと思います」
「思いますって……」
「私もあなたのようにそうなのだと思います。私は彼を救いたいのか、あるいは弄んで楽しみたいのか。自身でさえ図りかねているのです。………だだ」
彼は言葉を切って、考え込むような仕草を見せる。発する言葉を整理しているようだ。
「ただ?」
私はその言葉を促した。
「私は、指揮者、あるいは脚本家……のようなことをしたいのだと自分で消化しています。では」
「待って。 あなたは誰なの」
「万条恭介。ただの傍観者です」
恭介は今度こそ一礼して帰っていった。
結局のところ男の真意など分からなかった。
そんな時にまぁ、ああいいったことがあったわけだが……。
私でもまんまと踊らされていると気付いているし、その人物が時正の上司でという理由だけでは説明がつかないほどの介入っぷりだった。
(しかも、トッキーは犯人が気づいていない。この出来事を本当に動かしている人物を……)
しっかりと確証を持ったものを見たり聞いたりしたわけではないにしろ、表情とかで本当なのかとぼけているかなんてすぐに分かってしまう。それが時正だからなんだろうけども……。
でも私は操られてもいいと今更ながらに感じてはいる。
「………もう、すっきりきっぱり諦めたのにね……ふふ」
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