第139話


 同後方には遠距離職の冒険者が2人が弓を構えていた

 1人はフード付きロングジャケット、黒革ロングブーツ、 

 白黒ストライプパンツという出で立ちで貌を狼らしき仮面で

 隠した冒険者だ

 頸から吊るしている『冒険者階級』の認識票は『金剛等級』だ

 右手に弓、左手に小手を構えている

 もう1人は刈りこんだ茶髪に蒼い眼、褐色の冒険者だ

 同じく首から下げている認識票『白金等級』

 金色の飾り縁があしらわれた黒色の外套を纏い、その下には 要所を

 守る皮鎧や手甲を着けている 編み上げブーツにショートパンツ姿だ



 胴部と両肘から先に革の防具を身に着けているが、足には特殊な

 加工をされた黒いブーツを履いている。

 茶髪に蒼い眼、褐色の冒険者が筒に収まっている何本かの矢を素早く確認し、

 扱う"魔導弓"からその手で掴んでいる矢を3本掴み取り、矢筒から取り出して

 弦に番える

 狙いを定めて放たれた矢は寸分違わず1匹のゲイズハウンドの

 眼孔に突き刺さる

 フード付きロングジャケットを被った冒険者も、前衛の冒険者達を

 援護するかのように放散型系長弓の弦を素早く引いては射る



 放散型系長弓と矢が魔道具系なのか、連続して射出され空気を切り裂く

 音と共に疾走した

 一瞬で数十メートル先にいた複数のゴブリンの頭部を射抜いていく。

 通常戦闘で用いる矢を番える弓とは異なり、特殊な機構の魔導弓から

 放たれる矢は凄まじい連射速度で1本でも敵を屠るのに十分な威力だ。

 貌を狼らしき仮面で隠した『金剛等級』冒険者は、主に

 セレネギル大陸北部を中心に活動していた『蒼玉』級クラン『蹂躙』所属

 メンバーで優れた射手でもある。

 遠距離職『弓兵』ニコラード

 セレネギル大陸北部の『弓兵』職冒険者内で、最も優秀な

『弓兵』の1人とされている

 誰が言い出したのか不明だが狼の仮面で素顔を隠しているため、

『白狼の求道者』と呼ばれている



 もう1人の刈りこんだ茶髪に蒼い眼、褐色の膚色の『白金等級』冒険者は、

 セレネギル大陸南部を中心に活動していた『鋼鉄』級クラン『修羅の志願者』所属メンバーで、優れた弓使いとして知られている

 遠距離職『弓兵』フェルマン

 セレネギル大陸南部地域『冒険者ギルド』支部や『クラン』や『パーティー』に所属する『弓兵』職冒険者の間で最も優秀な、と謂われている冒険者だ

 彼は弓兵としての力量も高く、技量だけならまさに英雄級だと謂われている

 そんな彼が扱う"魔導弓"は特殊な機構の魔導弓で、使い手の意志により

 魔力伝導率の高い 魔石をセットして矢を生成する事も出来るのだ。

 通常であれば限られた数の魔石しか使用できないのだが、フェルマンの

 "魔導弓"は複数の魔石を使用して 矢生成を可能としている

 その並外れた弓の腕前からセレネギル大陸南部地域では、

『夕昏の弓兵』などと呼ばれている

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