第3話 謝りたい事。感謝している事
久しぶりに続きの話をしようと思います。
今の現状の話をするより先にふぅちゃんに謝りたい事と感謝したい事の話をしたいと思います。
私は自己評価の高い人間ではありませんでした。それどころか周囲の大人からは「考えすぎ」だとか「悪い方に捉えすぎ」だとよく言われていました。自分でもそれは否定できないなと思っていましたが性格というものはなかなか変える事が難しいもので今もまだ正直治しきれてはいません。お恥ずかしい話ですが。
それが一番酷かったのは高校を出て就職活動をしている頃でした。なかなか正社員になる事ができず就職活動もあまり上手くいっていなかった私はより一層こじれた性格をしていました。両親が手を焼いている事にも薄々気付いて、そして私がいじけると誰も相手をしない様になっていました。ただ1人を除いて。
その日私はとても冷静でした。またいつもの癇癪だろうと両親は私を気にもとめませんでした。でもその日だけは私もただの癇癪ではありませんでした。その時私にあった感情は「怒り」ではなく「失望」でした。「私なんて存在していても迷惑をかけるだけだ。誰かが悲しむわけない。ならばいっそ消えてしまおう」そんな事を考えながら私は2階の窓から身を乗り出そうとしていました。「ここから飛び降りたら死ぬだろうか。頭から落ちれば……」そんな事をぼんやりと考えていた時突然部屋の扉が開きました。そこに立っていたのは両親ではなくふぅちゃんでした。
「なにやってるの!!」
その声に私は我に返りました。頬を熱い涙が伝って私には「怒り」が戻ってきました。自分の気持ちを声に出して伝えた瞬間、私はなんて馬鹿な事をしていたのだろうと反省しました。あの時ふぅちゃんが何かを察して部屋に入ってくれなかったら私は命を落としこそしなかったでしょうが無傷では済まなかった事でしょう。その時の事は今でも私の黒歴史であると同時に、ふぅちゃんに対する感謝の気持ちを思い出させてくれる記憶です。
これは後で知ったのですが、ふぅちゃんの父親、つまり私の曾祖父にあたる人はある日突然自殺してしまっていたそうです。誰よりも大切な人をまた悲しい目に遭わせずに済んだのだと改めて強く感じました。
どうしてあの頃、あの時にもっとちゃんと伝えなかったのだろう。悔やんでも取り返しのつかない話なのに今でもよく、そのことを後悔します。
ふぅちゃんあの時は本当にありがとう。今の私はふぅちゃんのおかげであるんだって今でもずっとそう思ってるよ。いつもいっぱい心配してくれていたのにその心配を裏切ってばかりでごめんね。
ふぅちゃん、今でも大好きだよ。
ふぅちゃんが私を忘れても、ずっと……
ふぅちゃんずっと大好きだよ 妙 @myon_06
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