第509話 トンビは鷹を産まない
「う~ん…」
ホテルの部屋にテーブルが置いてある。
子供なのだろうが、思いっきりボールペンで落書きしてある。
安っすい組み立て家具だから、削られている。
「桜雪さん消えますかね?」
高校生のバイトが僕に聞いてくる。
「消せるよ、傷は補修すれば…まぁ…けど、そういう問題じゃないからね」
僕もバイトである、判断はホテルのスタッフに任せとけばいいのだ。
清掃員の範疇じゃない。
馬鹿家族を泊めたのはホテルなのだ。
コレを咎めない親がバカなのだ。
子供をバカにするのはバカな親なのだ。
公共の場に出ちゃいけない人間っているんだよ。
人権とか言われるんだろうけど、人権は『人』に付随するものだから、『人』になれないうちは適用されないんだよ。
『子供』はもちろん、親もまだ『人』になれてないんだ。
思うのだ…子供の頃からバイトさせた方がいいよ。
僕は幼稚園の頃から店に立っていたしね、今なら児童虐待なんだろうけど、役にはたっていると思うよ。
偏ったけど…
こういうことをする人間は、その先を想像できないんだと思う。
そして、誰かが自分の愚行の後始末をしてくれているということを知らないんだと思う。
小学生のうちから仕事に触れたほうがいいと思うんだけどな~。
バイトしろってわけじゃないけどさ。
小学校なら用務員さんとか裏方の仕事を見せればバカが減ると思う。
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