-3日目- 「無限タイムループ」
帰り道のスタバで寄りカフェをして、お気に入りのチャイティーラテを涙目ですする。いつもなら多少の嫌な事があっても、この生姜風味の甘い紅茶を飲むと気が晴れてくれるのだけれど、今日に限っては全く効果が無かった。全然、気持ちが上がらない。ますます気分がふさいで落ち込んでいくばかりだった。
“こんな不幸な人生って他にある?”
応えてくれなくたっていい。わたしは周りを気にする事なく大声で叫んで、誰彼ともなく問い詰めたい衝動に駆られた。
『わたしは今、3度目のタイムループ中。そして、今夜零時にまた死ぬ運命なの。どうしたらいいの!?』
その場で絶叫したい衝動をなんとか堪えると、罪のないスマートフォンをぶっ叩き、心の叫びの代わりにツイートした。
間接的にでも溜まったストレスを吐き出したお陰で、ほんの少しだけ楽になれた気がする。・・・でも、なんだか痛い人みたい。きっと他人から見たら、自分で思ってる以上にもっと痛いんだろうなわたし。
会社の人には、IDを知られていなくて良かった。
だが友人たちは、これを読んで何と思うだろうか?
みんなは嘲笑するかしら?
こんなことで助け船を出してくれる誰かが現れるとは思えないけど、それでもこのまま大人しく死ぬのを待ってるだけなんて嫌だった。
それにどうせ、後10時間後にはわたしは死んでしまって、総てはリセットされるのだから、どうでもいいわ。なんで?どうしてわたしなの?いっそこの世界ごと崩壊してみんな滅んでしまえばいい。なんだか心も荒みきってしまい、物騒な事ばかり考えてしまう。これ以上考えて続けていたら自分の事が嫌いになりそうと思ったその時・・・キンコン♪拍子抜けする能天気なシグナル音とともに一件のメッセージが送られてきた。
期待はしない。メッセージを開くとリツイートを報せるメールだった。続けてリツイートを確認する。
「羨ましいです。今日の競馬の予想を教えてください(笑)」
「転ばぬ先の杖。失敗はしなくなりますね!」
「止まない雨はないよ。今をポジティブに楽しもう♪」
「明日は明日の、今日は今日の風が吹きますよ〜」
「馬鹿なの?」
「ハイハイ(-。-;」
「日は沈み、日はまた昇る。」
「今日のキミに出会えたことに乾杯( ^_^)/□☆□\(^-^ )」
「出たー、かまってちゃんww」
「洗濯物干さなくっちゃ。午後から雨は降らないよね?」
「いけない買い物行かなくっちゃッ!」
etc.etc.
いつもの知人や友人からの他に、ネガティヴメッセージだけかと思ったら、意外や好意的なものも多かった。
半分ほど返答をした所であまり意味がない事に気がついた。これでは大事な時間を無駄にしている。
わたしはまずやるべき事をアイディア出しする事にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます