第2話 シュークリームとヴィラン達
ーエクス達一行はドリーミアの事情を知り
村へと進んでいった。ドリーミアは夢の女神だってこと
信じられなかったけど、嘘じゃないと思ったエクス達は
ドリーミアを信じて歩いていったのだったー
「レイナさんレイナさん!あの甘い匂いの食べ物は
なんですか!!!」
「あれはね、あれはね、シュークリームっていって
すっごく甘くて美味しの!!」
「しゅーくりーむ?私、食べてみたいです!!」
「久々に私も食べたい!買いに行きましょう♪」
「ちょっとレイナ、ドリーミア待って!」
「新入りさんダメですもうあれは手遅れです」
「そんな・・・」
「いやいや、シュークリームで
なんでこんな騒がなきゃなんだよ
あとシェイン大事みたいにするんじゃねぇ」
「すみません。でもこのシュークリーム美味しいです。」
「シェインまで食べてる・・・」
「だって美味しいんですもん。」
「はは・・・」
まったりとした風が吹く
午後3時。そんな時だった・・・
ガッシャァァァァン
「うわぁぁぁ!!助けてくれぇ!!」
「姉御達の方からです!行きますよ新入りさん」
「うん!」
「レイナ!ドリーミア!大丈夫!?」
「あ、エクスさん!私がレイナさんを待っていたら
お店の方の悲鳴が・・・!!」
「じゃあレイナはあの中に?」
「はい。私は待っててって言ってから帰ってこなくて」
「じゃぁまさ・・・」
ガシャァァァァン
お店の中からお皿の割れる音がした
するとお店の中から聞きなれた声とともに
たくさんの人が出てきた
「危ないですから!外へ逃げてください!」
「ありがとう貴方。貴方も早くも逃げなさいね!」
「レイナ!大丈夫?怪我はない?」
「えぇ、でも・・・」
レイナがそういった先にはヴィランがいた
「この村にまでヴィランが・・・」
「エクスさんあれは・・・!?」
「ドリーミアは危ないから下がってて。」
「姉御。私たちも行きますよ」
「・・・・い」
「え?」
「シュークリームを無駄にしたヴィラン!!許さない!」
「(あ、そっちですか)」
「覚悟しなさい!」
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「ふぅ。シュークリームの恨みは果たせたわ。」
「姉御いつもの3倍のパワーは出てましたよ」
「すごいねレイナ・・・」
「・・・あぁ・・・・」
後ろから怯えた声がした
振り返るとドリーミアが震えながら
座っていた。
「ドリーミアどうしたの!?大丈夫?怖かった!?」
レイナがいち早く気づいて駆け寄ると
ドリーミアはレイナに抱きついて泣いた
「すいません・・思い出したら怖くて・・・」
「どうしたの?話してみて。」
「はい。実は・・・」
僕はレイナの後ろに座りシェインとタオも心配そうな顔で
ドリーミアの周りに座った
「実はあの黒い怪物、私の塔に来た人達です。」
「「「「えぇ!?!?」」」」
僕達は声をあわせて言った。
「だから。思い出したらこ、怖くて。」
ドリーミアはそう言いいながら、笑っていた。でも
震えてる。きっと、凄く怖かったんだろう。
「姉御。今日は宿に戻りましょう。
ドリーミアちゃんも疲れてるでしょうし。」
「す、すいません。私のせいで変な気使わせて。」
「んーん。気にしないでドリーミア。
今日1日付き合ってくれて嬉しかったもの。」
「うーん。ドリーミアが付き合ったっていうか。
お嬢が付き合わせたっていうか。」
「ちょ、ちょっと何言ってるのよ!!」
僕達は立って歩き始める。
でも僕はドリーミアが立てないのに気づいた。
「大丈夫?ドリーミア?」
「あ、ありがとう。エクスさんは・・・
優しいですね。」
「え、そうかな。普通だよ?」
僕が手を握って引っ張った。
手を離そうとするとドリーミアが
手を両手で握って言った
「こ、このままでいいですか?」
「うん。いいよ」
そして僕とドリーミアは
3人の後ろへ走った。
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「(な、なんか胸がチクチクする・・・?)」
レイナは1人僕達を見て思っていた
「姉御もしかして嫉妬してんですか?」
「はぁぁぁぁぁ!?なななななな、なわけないでしょ!!」
「割って入ったらどうです『私もエクスと手を繋ぎたい! 』
って〜ほら〜姉御〜h」
ドガッ
「ん、あれシェインどうしたの?」
僕とタオとドリーミアが振り返ると、
レイナに引きずられたシェインがいた。
「い、いえ。シェイン疲れたみたい〜♪」
「あ・・ねご・・ほら今がチャンs・・・」
バキッ
「おいおい 。お嬢程々にしろよ。」
「「??」」
苦笑いするタオと首をかしげる僕とドリーミア
そんな会話をしつつ、
宿へと向かっていた。
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私の名はドリーミア
雲の上に住む夢の管理人
『女神』です。
普段はおっちょこちょいで、ドジな私でも、
やる時はしっかりやります。
こんにちは
今、私は街にいます。
美味しいものがたーーーっくさんあって、
私よりちゃっちゃい人とか、
おっきい人!いろんな人がいます!
いっぱい食べたけれど、1番は
しゅーくりーむ?です!
ふわふわの生地の中に
たっぷりのカスタードがとっても美味しい♪
いくらでも食べれます♪
今、とっても機嫌がよくって
笑ってしまう。
後ろを振り返ると
グッタリしたシェインさんが
レイナさんにおんぶされてました。
シェインさん・・・どうしたのかな?
首をかしげてみていると
レイナさんがこっちを向いてにっこり
笑ってくれました。ちょっぴりひきっつてるけど。
私は、笑ってた首を振りました。
さてと、前を向けばもう宿が見えてきてます。
今日はいつもより素敵な『夢』が
見れそうなんです。
でも、行ったら、いずれあの塔に行くことになる。
それは嫌だ。
考えたくなくても、考えてしまう。
そういう自分が嫌。
何で考えてしまうんだろう。
考えてしまう私が嫌。
でも、それは今、必要な考えじゃない。
なら、嘘でも笑っているだけ。
「疲れましたぁ!宿に行きたい!」
笑ってそういうと、エクスさんが笑って、
「そうだね!」
っていってくれた。
ちょっぴり嬉しかった。
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