夢の女神ドリーミア
@Ramune_Sawaya
第1話 ダイナミックちゃん降臨
「お願い・・助けて・・・!!」
エクス達一行は次の想区へと向かう途中だった
「次の想区にはどんな武器が入手出来ますかね♪」
「どんな美味しいスイーツがあるかしら♪」
シェインとレイナはそれぞれの期待で目を光らせていた
「次はどんな人に出会えるかなぁ」
僕も期待で目を光らせていた
「まぁ、どこにいこうと俺達『タオ・ファミリー』に敵はいねぇ!」
タオの高い笑い声が響く
「だから私はいつ『タオ・ファミリー』に入ったのよ!
それにリーダーは私なんだから!!」
「まぁまぁ落ち着いて!!」
この会話もお約束 いつもの事
僕は幸せな気持ちだった
のんびりとした昼過ぎ そんな時だった
「助けて助けて!!止めて止めてぇぇぇ!!!」
「「「「!?」」」」
僕達は丘の上を見上げた すると
ものすごいスピードで転げ落ちる女の子の姿が見えた!
「え、ちょ、ちょっとまっ・・」
ガンッ
大きな音を立ててぶつかった
ゆっくりと目を開けると空が見えた
衝撃で倒れてしまったらしい
女の子は気を失っているみたいだ
「ちょっとエクス大丈夫!?」
「ほほう・・新手の挨拶ですかね?」
ハンカチを出して心配してるれるレイナと
女の子の前に立ち首をかしげるシェイン
「それよりあいつらもお出ましだぜ」
タオの目線の先にはヴィラン達が列んでいた!!
「こんな所にまでヴィランが!?」
「ダイナミックちゃんはおいといて
いきますか」
==============
「こんなの朝飯前です。」
「私たちもずいぶん強くなったわね♪」
「だから言ったろ?俺達『タオ・ファミリー』に・・」
「だから私は『タオ・ファミリー』じゃない!!」
また始まったいつもの会話でもそれが
僕にとっては一番の幸せだった
ガサッ
(!?まさかまだヴィランが!?)
少し草の音が聞こえて振り向くと
先ほどの女の子が目を覚まし
ポカーンと口を開ける座っていた
「・・・ここは・・どこ・・」
「大丈夫!?ここは・・」
(そういえばここはどこなんだろう・・・)
周りを見ても広い草原だし
ぼんやりと僕達の泊まった村が後ろに見えるだけであった
「おお!ダイナミックちゃん、目を覚ましましたか」
「え、貴方大丈夫なの?怪我してない?」
「だいなみっくちゃん・・・?」
首をかしげる女の子に僕は
「こんにちは僕はエクス。君は?」
「えくす・・・?」
「どうしたの?」
女の子は少し僕を見てそれから目を大きく開いて言った
「あ、貴方人間!?人間なの!?
足はある!?生きてる!?」
・・・え?
僕そんなに人間に見えないんだろうか
ガクガクと肩を揺さぶられつつも考えていた
「ちょっとこんな子に名前教えちゃっていいんですか?」
「ま、まぁ悪い子じゃなさそうだし・・・」
僕とシェインがこそこそと話していると
女の子は目を覚ましたように
パッと立ち上がり
スカートの裾をサッと直すと
柔らかな笑顔で微笑んで言った
「こんにちは。私の名前はドリーミア
空の上の夢の管理塔から来ました」
空を指さす彼女・・・ドリーミアへ
僕達4人は声を重ねて言った
「「「「・・・は?」」」」
「ダイナミックちゃんはいろいろダイナミックですね」
「ちょっと説明してくれる?えっと・・・ドリーミアちゃん」
「あ、ドリーミアでいいですよ」
ドリーミアは明るく微笑んで言う
「これから言う事・・・信じて下さいね・・・」
ドリーミアは少し低めの声で話し始めた
空の上にはいくつもの国があって
その国の一つに「夢の王国」があるらしい
そこでは人(人間界に住む者)の夢
あらゆる人の夢を管理する場所がある
その中でもドリーミアの住む
「夢の管理塔」は悪夢を正す場所らしい
世界各国の人の夢を
ドリーミアは1人で管理しているんだとか。
「ほほう世の中不思議な事はあるもんですね」
「そんな偉大な女神様がどうしてこんなところに?」
関心するシェインと疑問を持つレイナを
ドリーミアは静かに微笑んで見ると
すごく暗い顔で言った
「実は私の住む管理塔には、部外者や侵入者などを
防ぐためのセキュリティがあります。どこから入ろうと、
どこかを壊して入ろうと、絶対に無理な事なのです
そのはずでした・・・」
少しの沈黙が流れ10秒ほどたった時ドリーミアは
顔を空に向けて言った
「何者かが私のいる管理塔に侵入し、
最上階にいる私の部屋へと入ってきたんです」
「じゃ、じゃぁセキュリティを乗り越えてきたってこと!?」
「私もそう思いましたでもその数秒前に私がチェックした
監視カメラには侵入者などいなかった・・・」
僕達は4人で顔を見合わせた
「それでドリーミアはここへ逃げてきたの?」
「・・・厳密には無理やり落とされたですかね。
私の管理塔には警備兵かいます。すぐに助けを求めたのですが
最上階の窓から落とされてしまって・・・」
「落とされたって・・・貴方怪我はしていないの!?」
「私には羽がありますから出来るだけゆっくりと
王国の中に降りようとしましたけれど、その王国の中にも
私を落とした者がたくさんいて、それで怖くて逃げてきたら・・・」
「新入りさんにぶつかったわけですか。でも羽があるなら
ゆっくりと着地できたのでは?」
「私も最初は丘の上にゆっくり降りるはずでしたですが・・・
カラスにびっくりしてしまい、羽をたたんでしまいました・・・」
「・・・そうですか。それで転げ落ちてきたと。」
「ファンタスティックな出会いね・・・」
「何はともあれドリーミアに怪我がなくて良かったよ」
僕がそう笑うとドリーミアは僕の腕をつかんでいった
「でも貴方は怪我してない!?」
「あぁ、うん大丈夫。かすり傷だから」
「でも痛そう・・・私に任せて!!」
ドリーミアは優しく歌を歌ってくれた
そんな彼女の歌声からは天使の羽が出ているようだった
「素敵な歌声・・・」
「旅の疲れが癒えますね・・・」
「なんかあったかく感じるな」
「ドリーミア、ありがとう おかげで痛くなくなったよ」
「これでも私管理塔で、警備員の怪我の手当をしているのですよ」
僕達はドリーミアにお礼を言って笑った
「あ、そうだせっかくだし空に帰る前に
人間界を案内するわ♪」
「方向音痴な姉御に案内が務まるんですかね・・・」
「近くの村まで一本道だし大丈夫だろ」
「失礼ねさっきの道まで戻って右に行けばいいんでしょ!」
そう言ってレイナは少し怒って歩き出す
「レ、レイナ〜さっきの道はこっちだよ〜」
僕が少し小さな声でいうとレイナは歩くのをやめ、
ほっぺたを膨らませて「し、しってたわよ!」と
強い口調で言ってこっちに向かって歩き出した
ドリーミアがふふっと笑うからどうしたのって聞いたら
「賑やかな方達ですね」
「いつものことだよ。ほら僕達も行こう」
「・・・はいっ!」
僕達は村へと歩き出した
ドリーミアは期待で目を光らせていた
レイナは時々道に迷うも
シェインが「どう見ても一本道じゃないですか」とか
言って突っ込んでタオはそれを見て
「やっぱお嬢は方向音痴だな」って言っていた
僕はそれをドリーミアと時々顔を合わせ
笑って見ていた
それがとても幸せだった。
==============
私の名はドリーミア
雲の上に住む夢の管理人
『女神』です。
普段はおっちょこちょいで、ドジな私でも、
やる時はしっかりやります。
おはようございます!
今、私は見知らぬ方と、
肩を並べて、歩いています。
隣にいるエクスさんはとっても優しいです。
私が草原を光の早さで転げ落ちてきても、
そのせいでかすり傷をしたって、
優しく手を伸ばしてくれます。
久しぶりの暖かな手に私は、
見知らぬ場所、見知らぬ人に出会っても、
安心出来ました。
少し前で「案内ぐらいできる・・・」って
ずっと呟いているのはレイナさん。
大人っぽいけど、すこしお子様な面があるみたい。
タオさんには、『方向音痴』って言われてる。
なんか可哀想。だけど面白い。
白銀の髪が風になびいてとっても綺麗。
まぁ、私も似た感じの水色なんですが。
その横で笑っているのは
シェインさん。元気で、ツッコミ担当っぽくて、
タオさんの「妹分」だそうです。
武器やお宝に目がなくって
可愛いっていうか・・・その
か、かっこいい?な、なんか言いずらいけど、
とってもいい方です♪
私とエクスさんの後ろで笑っているのは
タオさん。私が振り向くと
少し笑って目だけで「どうした」って言ってて
私が笑って首をふると、「そっか」みたいに
笑ってくれる。自分達を「タオ・ファミリー」って
呼んでいます。シェインさんの兄貴だそうです。
さて、これからどんなことが
起こるのだろう。ちょっぴりドキドキ。
でも、すっごく楽しみ♪
この世界には何があるんだろう。
知ってるものや、知らないもの。
新しい知識。
たくさんのことを
もっともっと知りたい!
みんなのこと、もっと知りたいの!
心から笑って。もっと
楽しいことをしたいわ!
ふふって笑って、私はみんなの後ろを走った。
これからあることが、どんなことでも、私はすごく楽しみ!
ちょっぴり怖いけど・・・ね!
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