第833話

「魂の源泉へと至る方法は、確立されていないはずですわ!! それを秘匿していたのだとしたら、まさしく禁忌!!」


「……監獄の四層送り確定だな。しかし、そこが重要ではないんだろう、師匠」


「……うむ」


 弟子たちの言葉にパラケルススは静かに頷いた。

 そう。問題なのは、そこではないのだ。


 魂の源泉の中に見た、溶けない輝き――。


「フラゥコンは、それを、次世代の神――ディアボリクァ――と呼んだ」


「……ディアボリクァ」


 それは朝倉の耳に因縁深く響く言葉。


 ノエルをして、あの仮面の者たちが呼称したモノであった。

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