第748話
「うれしいお知らせってなんですか!? まさか、ついに『厨二病の弟子』の書籍化打診のメールが、カド○ワから送られてきたんですか!?」
「そんなもん来るかい!! バカたれ、夢見すぎじゃ!!」
「じゃぁいったい何がうれしいお知らせだっていうんですか!! 先生のバカ!! 大人は誰も、ワナビ作家の気持ちを知らないんだ!!」
そうだそうだ。
メンタル壊して仕事を九尾、もとい、クビになり、傷病手当金を頼りに病気と闘い苦しみながら、それでも毎週更新している――書籍化するくらい人気でてくれたらいいのになぁ、なんて思って書いている、俺の気持ちなんて誰も分かっちゃくれない。
傷病手当もそろそろ折り返しだというのに、まったく病状よくなる気配がなくて、こっちも結構大変なんだぞ。
ちょっとくらい優しくしてくれたっていいじゃない。
どんどん読者は離れていくし。
新作公開しても、総スカン喰らうし。
しんどいよぉ、更新、しんどいよぉ。
もう辞めたい、カクヨム辞めたぁい。
ちくしょう、いつか見てろやこの野郎。
あの時、ちゃんと読んでおけば「katternは俺が育てた」って言えたのにって、絶対に後悔させてやるからな。
って、まぁ、そんなことは置いておいてだ。
「お前、この流れで転校生が出てこなかったら、番外編として成立しとらんじゃろ」
流石は万事心得ていらっしゃるパラケルスス師匠。
そこは強引に、話の方向を元に戻してくださった。
ほんと、頼りになるぅ。
「神の視点まで遊び出したら流石にまずくないかのう。ちょっと真面目にやろうや」
はい。
おっしゃるとおりでございます。
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