厨二病の師匠

第719話

 新大陸最強の魔法使い。

 そして新宮廷魔術師――南条・フランソワ・朱鷺子の朝は早い。


「……ふっ、あぁ。あら、もう朝ですわね」


 ピンク色をしたベビードールの中に、マキシマムなメロンを揺らして欠伸をした彼女は、隣で寝る愛弟子――カミュを起こさぬようにそっとベッドから降りる。

 弟子を起こさないよう細心の注意を払い、彼女はシャワールームへと向かうのだ。


「ふんふんふん。今日はラズベリーの香りがする入浴剤を使おうかしら」


 白亜造りのバスタブにお湯を張ると、バブルボムをその中へと放り込む。


 甘いラズベリーの芳香が漂ってくる。

 すると、彼女はベビードールを脱いで、脱衣籠の中に入れた。


 たわわに実ったそれが彼女の息遣いに合わせて揺れる。

 るんるん、と、楽し気なハミングを口ずさみながら、彼女はバスタブの中へとそっとその身を浸していくのであった。


「ふふっ、いい一日の始まりは、いい入浴からでしてよ」

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