第673話
前回は、パラケルススによる後方支援があった。
そのため、朝倉はジャン・バルジャンとの戦闘に集中することができた。
しかし、今回は多勢に無勢。
ジャン・バルジャンの掌の上での戦いである。
そして頼りになる師匠は、今、背中には居ない。
「ふはは、どうしました!! よかったのは最初の威勢だけですか!!」
「――ちっ!!」
どれだけ肉体破壊をしても、すぐに破壊部位が腐食し、新しいものに生え変わる。
不完全な不老不死。
とはいえ、大陸最強をしてナメクジかと称した、その異常なまでの再生力。
正直、朝倉は押されていた。
このまま、力業でこいつと戦い続けていてはまずい。
「こいつは戦術を変えるしかないな」
「ほほう、肉体派魔法使いの貴方にしては、なかなか思考の切り替えが早い」
「大陸最強ってのは、力業だけで勤まるもんじゃねえんだよ――ノエル、ちょっと熱いかもだが、我慢してくれよ!!」
何する気ですか、師匠、と、弟子が振り返る間もなく、朝倉はジャン・バルジャンから間合いを取ると静かに詠唱を始めた。
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